Low Commotion

今年も連休がなんだかんだ言って終わる・・・。ということで前回の更新からどんな感じだったか、と言うと・・・。

 

5月2日(土)

実家で母とテイクアウト松花堂弁当を食べる。母の話は100%に近い勢いでカラッとした悪口なので、嗚呼血が繋がってるんだなー・・・、と実感。夜はそんなに寒いわけでもないのに、何故かキムチ鍋を食べたくなり、食す。

 

5月3日(日)

朝からパワーポイントの使い方に四苦八苦しながら、例の仕事用の動画を作成。というかパワーポイント、できることが多すぎて、なんだかできない・・・、という私が最も嫌う事態に陥りそうで死にたいほど凹んだりしながら、ああでもないこうでもないと悪戦苦闘して、このパワーポイントに声を入れられれば解説用のシートを無理やり血を吐きそうな勢いで作らなくても良いな、と気づき、じゃあパワーポイントの音声を記録するには・・・、と色々やっていたら何故かPCのカメラも光り出し、気づくとワイプのように私の顔出しパワーポイントスライドショーが完成してしまった。結果的にはまあ良いのだが、なんせこちとらそんな心の準備もできていないので、Joy Division「Unknown Pleasures」

Unknown Pleasures (Bonus CD) (Reis)

Unknown Pleasures (Bonus CD) (Reis)

  • アーティスト:Joy Division
  • 発売日: 2007/11/13
  • メディア: CD
 

Tシャツを着て(Big Loveで買った、地が白い奴)話す私が収められた動画、というビザールな代物が一本出来てしまったので、まあ、なんか動揺したよね・・・。

 

結局一日中パワーポイントのアニメーションの分割が・・・、とかスライドの時間が・・・、とか言ってたらあっという間に一日が終わった。昼は焼きそば、夜は回鍋肉。ちなみに一日中Eliane Radigueのボックス(CD14枚組)と途中Lucinda Williamsの新作

Good Souls Better Angels

Good Souls Better Angels

 

を聴いて作業していた。

 

5月4日(月)

遂に近所のラーメン屋で冷やしパーコー麺がスタート、という情報を得て、やったこの季節が来た、ということで午前中またパワーポイントと格闘してから、喜び勇んで出かけて行ったら定休日。衝撃のあまり同じ並びのラーメン屋で食事。って言うかレジに「ない方ご自由にどうぞ」ってマスクが置いてあって衝撃。だからマスク配ることで鬼の首取ったようになってた奴らは本当に無能だな、という思いを新たにする。

 

でその足で馴染みの古本中古レコードの某店へ。店主にビールを差し入れながら、あーでもないこーでもない、とお喋り(ソーシャルディスタンスは無理やり保ちながら)。珍妙なレコードを2枚買う。そして最近仕事とか、出かけるにしても朝がゆっくり故にコーヒー豆の消費ペースが速いのでどんどん減ってしまうコーヒー豆を買いに。店主さんとはPILについてと最近のホームセンター事情についてお喋り。帰宅してまたパワーポイントと格闘。その後さっき買ってきた珍妙なレコード2枚聴いて興奮。家の珍妙なレコード祭に突入(Henning Christiansenとか)。夜はチキントマト煮を作成。大成功。夜はSyd Barrett 

を聴いて盛り上がったりした。

 

5月5日(火)

またパワーポイントと格闘し、その後やっと冷やしパーコー麺にありつく。美味い・・・。しかし数日前から歯が痛く、というか歯茎の調子なのか、なんか違和感があって治療した奥の方の歯と隣の歯の間になんか挟まってて、ちょっと憂鬱。で、その憂鬱をぶっ飛ばすべく歯間ブラシを買い、パワーポイントの次は自分の歯と格闘。歯間ブラシを使うのは初めてだったのだが、奥歯の外側から、ぬるーっと歯と歯の間にブラシを入れて行くと、なんか、こんなとこに入れて良いのか・・・という背徳的な感覚があったが、無事に挟まっているものも取れ、全体的な違和感も消え快調。しかしまた挟まるのも時間の問題かと思うので、こんなタイミングでまた歯医者か・・・。帰宅途中に栃木県の店から届いた珍妙なレコードを宅急便の営業所で受け取り、またパワーポイントと格闘しながら珍妙なレコード祭、と思ったが、井手健介と母船の「エクスネ・ケディと騒がしい幽霊からのコンタクト」 

があまりに素晴らしすぎて、ぶっ通しで3回興奮しながら聴いてしまって全然仕事にならず。これは極私的今年のベストにCindy Lee

What's Tonight To Eternity [Analog]

What's Tonight To Eternity [Analog]

  • アーティスト:Cindy Lee
  • 発売日: 2020/02/14
  • メディア: LP Record
 

と共に入る最高の、私の好きなロックンロールはこういうものです、という作品で本当にびびった。今年のこれまではこのアルバムに出会うためにあったのかも、という鼻血級の作品。何よりも彼のヴォーカリストとしての面を今まで見過ごしていたなあ、と気づかされた。

 

ということで井手さん祭を終えて今度はDRUNKのサッコちゃんのApple Musicのプレイリストを聴きながらパワーポイントに止めを刺し、間髪入れず餃子の作成に突入。これがまたすごく良いプレイリストでめちゃくちゃ楽しいし仕事が捗るし、なんとなく飲み始めたレモンサワーも捗るし、餃子のタネの材料切り、混ぜ、寝かせ、包み、一気に全行程こなせる魔法のようなプレイリストで1人で黙々と30個以上餃子を作成し、水餃子に。ビール飲みながら食べて食後に日本酒なぞ飲み始めてしまい、そのままLou Reedの「Berlin」

ベルリン(紙ジャケット仕様)【2012年1月23日・再プレス盤】
 

(昼間窓を開けていたら近所の赤ちゃんがぎゃーぎゃー泣いていて、このアルバムの中の曲を思い出した、というひどい理由なのだが)とか聴いてたので全く使いものにならず。

 

・・・ということで基本音楽聴いて、仕事して、何か食べたり何か料理したり、という連休であったが、実は別に今年のこんな状況だから、ということでもなく別に例年と変わらぬ連休だった、という感じである。休みがあっただけでも良い、ということも変わらず。

 

で、連休最終日はもうパワーポイントは確認程度に抑えて部屋の整理、そしてRy Cooderの「Get Rhythm」

Get Rhythm

Get Rhythm

  • アーティスト:Ry Cooder
  • 発売日: 1987/11/04
  • メディア: CD
 

を聴く。最近ちょっと昔の音楽を車で聴くのが流行っていて、これも今年の連休中よく車内で聴いていた。スライドギターの名手の87年の作品、である。当時はタワレコの冊子でだったかな、このアルバムのことを読んだ記憶があるが実際聴いたのはもっとずっと後、ブックオフカルチャーが私の中で盛んになってきてからである。この作品、当時賛否両論みたいな感じだったように記憶しているが、今の耳では音の処理的に80年代だなあ、というところはあるけれども凄く良い意味で折衷的なところを全部まとめてロックンロール、というかスライドギターでぐいっとまとめました、みたいな強引なノリが楽しい。なんせVan Dyke ParksやFlaco Himenezがいて沖縄音階の曲がある一方でCameoのLarry BlackmonがElvis Presleyを歌う、とかいうちょっとどうかしている感じ、あんまり他にはないよなあ、と。それでもってカヴァー多めの中でJohn HiattやJim Dickinsonと共作した「Across The Borderline」(歌でHarry Dean Stantonも)で泣かせにかかったり、とツボを押さえた感じ、である。この「Across~」は昨年のGaby MorenoとVan Dyke Parksのアルバムでカヴァーされてて、

Spangled

Spangled

  • アーティスト:Gaby Moreno
  • 発売日: 2019/10/11
  • メディア: CD
 

そこではJackson Browneと一緒に参加、とかあってそれも良かったなあ。まあ四の五の言わずに、Johnny Cashのカヴァーであるタイトル曲の豪放な勢いでノックアウト、ですね。

Occam V

なんか気づいてしまったんだけど、ここ最近の拙ブログが「国や職場への激昂→音楽というかレコードの癒し」というワンパターンに陥っているのではないか、と。

 

なので、これはいかん、と新たなフェーズに入るべく今更新しようとしているのだが、夜8時前に職場から一斉メールで来た内容のナンセンスさに自宅でブチ切れ、職場の上の人間に凸電して詰めて内容を変えさせて再配信させる、とかやってしまうと、こんなに仕事何もしたくない人間にこんなことさせるのは、やはり世の中どこか狂ってるよ・・・、という思いを新たにさせられるわけで、闇は深い。

 

まあ、それはそうとして多分こんな世の中だから、パンダの動画を観て癒されたり、というのが人間には必要なんだと思う、唐突だが。以前は上野動物園がシャンシャンの動画を毎日ライヴ配信していて、それを観ることが寝る前の至福の時だったのだが、それが終わってしまっていたのである、昨年いっぱいで。そうしたらどうだ、こんな世の中になってしまっているではないか。

 

このままほっとくとあの小さくて愛らしかったシャンシャンもよく食べよく眠るせいでどんどん成長し、あっという間にリアルにジャイアントなパンダになってしまう(というかなりつつある)。だから、今、上野動物園も大変だとは思うのだが、たとえ課金でも構わないからシャンシャンのライヴ動画を再び配信して、この世の中に光明を与えるべきなのではないのかな、と思う、っておかしいですか私・・・?

 

とか思っていたら数日前に久々にシャンシャンの動画がアップされており、無人の動物園で我関せずと言わんばかりの勢いで食べ、遊び、眠るシャンシャンの様子を久々に観て泣きそうになった。これ、毎日なんとか続けてほしい、とストレスで大爆発している職場で正気を保つためにシャンシャン日めくりカレンダーを眺めている人間は強く、強く願うのであった。

 

ああ、やはりこのパターンからは抜け出せなかったか・・・。Charles Curtisの「Performances & Recordings 1998-2018」を聴く。

Performances and Recordings

Performances and Recordings

  • アーティスト:Charles Curtis
  • 発売日: 2020/01/24
  • メディア: CD
 

 La Monte YoungやEliane Radigueらの演奏にも絡むチェリストの、未発も含むCD3枚組コンピ、である。Yoshi Wadaの息子さんのTashi Wada

FRKWYS VOL. 14: NUE [LP] [12 inch Analog]

FRKWYS VOL. 14: NUE [LP] [12 inch Analog]

 

(これも良かったなあ)がImportant Records傘下で運営するレーベルから、でLa Monte Youngのライナーが、とかいうここまでの情報からなんとなく「あードローンの匂い・・・」と感じられるかとは思うが、いきなり15分に及ぶEliane Radigueのドローンをチェロのソロで、という挑戦状にたじろぐが、引き込まれてしまってCD3枚、本当にあっという間である。17世紀の曲とかAnton WebernとかMorton FeldmanとかOlivier MessiaenとかTerry Jenningsとかオリジナルとか、一番多いのは彼のチェロのソロで、本当に美しいのだが彼のための図形楽譜の、チェロを叩いて演奏するような曲や、まさかの彼がギターを弾く3ピースのバンドサウンド、とかも入っていて全く飽きずに聴ける。ドローンを根底にチェロで、ということで隙間が多いのもずっと聴いてて疲れないし、時折ドラマチックな旋律を幽玄な音色で聴かせてくる瞬間もあって、あんまりうまく言葉に出来ないのだけれども、まるで身体が必要としているみたいにとにかく気がつくとずーっと家で聴き続けているんだな。

 

 

Move Away

まあ我が職場でもこのようなご時世なので動画を配信する、という話になりつつある。ちょっと私の職業が何なのか、ということをご存知ない方には申し訳ないのだけれども、それはちょっとまあ言わんでおきたいところである。

 

この件に関しては私は非常に言いたいことがあって、それは別に世の流れに対して、ではなく、何も考えないままにこの世の流れのごくごく浅い表面的なところだけに乗っかっていこうとする我が職場に対してなのだが、まあ・・・、それは毎日職場で激烈にぶちまけているから良い。

 

でも動画、である。と言うか、「動画を作る」という前提のもとに考えるから私もおかしくなってしまうのであって、「何かを伝える、達成する→その手段として動画とか」と考えたら大分気も楽になった(本搾りとビールを各々500mlずつ摂取したから、というのもあるかも知れないが)、というかそれがごくごく当たり前の話であってそれをすっ飛ばしているのがおかしいわけだが。でまあパワーポイントに音声でもつけてやるか、とか考えたらごくごく自分にとってすんなりと腑に落ちる感じになってきたのでまあ、それも良いだろう(それは1lのアルコール飲料がまわったから、という説もある)。

 

まあ、もちろんまだ着手なんかしていないのだが(大体コンセンサスもへったくれもあったもんじゃないので明日まで職場のわたわたとした動向を傍観しておこうという気持ちからなのだが)、なんか真面目に作る気持ちよりは私の天邪鬼な部分、というか、飢えて涎を垂らしている、なんだろ、心の奥底にあるなんかやったれや、的欲望、みたいなもの?を満たしてやりたい気持ちにもなりつつあるので、なんかこう、激ユルなものを自宅で撮影して作ってそれを配信でもしてやろうか、とかいう気持ちになりつつある。もうコーヒーでも飲みながら語り掛けるような感じで、私が前面に出てきて解説とかしちゃうような、そういうものを作ってやろうか、と。

 

多分職場的にはそういうものを望んではいないだろうが、視聴する側にとってはまあユルく観れるから気晴らしにもなるだろうし。ただ、レコ棚の前はちょっと情報量が多すぎるから避けるべきだろう、とわかっているのはさすがの私にも少しは残されていた優しさ、とでもいえるだろうか・・・。

 

となるとDavid Bowieのポスターの前か横尾忠則のフライヤーの前か・・・。まあなんか絶対面白いもの作ってやる、とやる気が逆の方向に暴走する夕べの音楽はCulture Clubの「From Luxury To Heartache」である。

86年にリリースされた4枚目のアルバム、そして解散前の最後のアルバム、である。その後99年に再結成してアルバムが出るわけだが、それは聴いてない、というか聴こうという気にならなかったのでこれが私にとっても最後のCulture Clubのアルバムである。私がそもそも音楽にのめりこむきっかけになったのはCulture Clubのせいで、とくに最初の3枚のアルバムからの目くるめくような煌びやかなシングル曲群のせいである。

キッシング・トゥ・ビー・クレヴァー+4

キッシング・トゥ・ビー・クレヴァー+4

 
Colour By Numbers

Colour By Numbers

  • アーティスト:Culture Club
  • 発売日: 2003/10/07
  • メディア: CD
 
Waking Up With the House on Fire

Waking Up With the House on Fire

  • アーティスト:Culture Club
  • 発売日: 2003/10/07
  • メディア: CD
 

 で、この「From Luxury~」は「レコードを買う」ということをするようになってからリリースされたアルバムであるが、ちょっとそれまでとはノリが違う感じ、というのは当時11歳の少年にも感じられたものである。今にして思えばArif Mardinプロデュースでよりソウル~ファンク~ダンス、とでもいえるような路線に舵を切った曲が多く、ソウルフルなコーラスとかけあい、とかそれまでもちょいちょい見られたノリを強めた感じで、まあ渋いアルバム、と言えるだろうそれまでに比べれば。なんでも当時からドラッグで大変だったBoy Georgeの歌入れが難航、とか今にしてみれば不本意な作品(それまでのアルバムに比べればあまり売れなかったみたいだし)とは言えるのだろうけれども、ブルーアイドソウルのポップにかなり寄った作品、という捉え方で今では他のどのアルバムよりも聴きごたえがあったりするので、食わず嫌い聴かず嫌いは危険だ。やっぱりそんな風に全然バンドとして良くない状態だったにも関わらず、こんなにメロディアスで、出会いがしらに全てさらっていくようなポップソングだらけのアルバムでもあるわけで。しかしこの後Boy Georgeがドラッグで逮捕、解散、翌年ソロデビューで全英No.1、ともう明らかに生き急いでいるような具合の駆け抜け具合だったので、まあ何か色々音楽の魔法が各方面に効いていた幸福な時代の産物かな、とか思ったりもする。っつーかアルバム真面目に聴くの30年ぶりくらいかも知れなかったけれど、ちょっと泣いたっすね、正直言って・・・。

 

Me And Now

今日は祝日なのでさすがに在宅なのだが、うちのバカ職場は口だけ在宅奨励で全くもって在宅なぞできないような感じに色々しやがるから、毎日職場に行って、毎日激昂してiPhoneぶん投げて、なんなら「なめんなよ」とか言い放つ日々、である。もうね、職場の上の人間は、まあ洋の東西問わず政治家も、だけれど「ちょっと良いこと思いついてさー」程度の思いつき発信はお控えくださいな、という気持ちで一杯である。

 

ということで非常にささくれだった日々であるが、それは誰もが同じことだろうと思うのだ。だから耐えるしかないのだ。しかし正気を保つためには何かが必要だ。このパンデミック下で、要で急なのだ。

 

ということで頭痛がするほど激昂して、そのままのテンションのままの帰路、リサイクルショップに寄ったら、全然内容は95%以上が微妙だけれどもレコードが増えていて、そのレコードを無心に見ていたら頭痛が引いた。

 

っつーことで何が言いたいかと言うと、『孤独のグルメ

孤独のグルメ  コミック 1-2巻セット
 

が私は大好きなのだけれども(テレビ編も勿論、である)、もしかしたら毎回「何を食べているか」というところではなく「無心に食べ物に没頭している様(さま)」が好きなのかもな、と最近思ったわけで、そういうものがまあ人によると思うのだけれども必要ですよね、ということなのである。要は「自由になる=最高の癒し」という、『孤独のグルメ』テレビ編冒頭のナレーションはかいつまんで言うとそういうことで、それが食べることなのか、レコードを掘ることなのか、という違いなだけである・・・ってまあ強引だが。

 

まあ、井之頭五郎さんは美味しいものと出会えて解放されるわけだが、私の場合毎回いかしたものに出会えるか、と言うとそうでもない。でもまあ、無心になれる時間は尊いわけである、たとえ収穫がS'express

Theme from S'express 1996 [12 inch Analog]

Theme from S'express 1996 [12 inch Analog]

  • アーティスト:S Express
  • 発売日: 1995/01/01
  • メディア: LP Record
 

とかであっても・・・いや、誤解なきように言うと別にS'expressが良くないというわけでは決してない。だいたい私のDJでヘヴィ・ローテーションの(ウケるウケないは別として)一番よく流しているレコードだし、今回はUS盤だ、とか言って110円で買ってきたのだし・・・。まあ昨今の世の趨勢で考えるとめっちゃクールで和モノがごっそりとかじゃなくても、ということを言いたいのである・・・。嗚呼、なんかまとまらなくてS'expressを貶してしまっているようになってしまって、S'expressに謝りたい・・・。Primal Screamもカヴァー

Mantra for a State of Mind [12 inch Analog]

Mantra for a State of Mind [12 inch Analog]

  • アーティスト:Primal Scream
  • 発売日: 2016/04/16
  • メディア: LP Record
 
Mantra For A State Of Mind

Mantra For A State Of Mind

  • アーティスト:S'Express
  • メディア: LP Record
 

してる、素晴らしいユニットなのに・・・。

 

まあ、私は独自の時間軸で蠢いているので、いまだにS'expressの「Theme From S'express」で鼻血出すほど興奮できる人間なわけだが、今そういう人が多いわけでもない、というのは重々承知している。しかしSarah Siskindの「Modern Appalachia」

Modern Appalachia [Analog]

Modern Appalachia [Analog]

  • アーティスト:Sarah Siskind
  • 発売日: 2020/06/05
  • メディア: LP Record
 

が素晴らしいアルバムである、ということは承知している。何でこの人のこと知ったんだっけな・・・、誰が言及してたんだっけかな・・・、というくらいの出会いでたまたま買って聴いているのだが、その言及してくれた人(Pearl Charlesのインスタ、

Sleepless Dreamer

Sleepless Dreamer

  • 発売日: 2018/02/02
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

だったかな・・・)には大いに感謝しなければならない。9年ぶり、9枚目のアルバムらしいのだが、寡聞にして全然知らなかった・・・。カントリー界では結構曲が他の人に取り上げられたりして評価が高いようだが、カントリー色はそんなに、という感じでまさにアルバムタイトル通り、現代風アパラチアンフォークはこんな感じですよ、みたいな勢いでバンドサウンドで爽快に、というノリが一貫していて凄くスカッとする。加えてBill FrisellにBon Iverという客演もあるし、アメリカンシンガーソングライターものが好きならば聴いておいて損はない、と思う1作である。Lucinda Williamsの初期とEmmylou HarrisのDaniel Lanois絡みの時期、そしてJoni Mitchellの初期を一気にステレオで聴いているような、そういう音楽的快感が得られて、この時期に聴けて良かった・・・。

RAAJAT

私の母は元日生まれで、今年75歳である。

 

母は、3年前に父が亡くなってから1人暮らしをしているのだけれども、私の職場と実家が嫌になるくらい近いのでちょくちょく会って話をするし、なんならよく電話もかかってくる。いまだにフィーチャーフォンを使っていて、メールも使い方わからないから100%電話でしか連絡を取れない。また、1回電話がかかってくると話は長く、そして一旦用件が済んで電話を切っても、言い忘れたことが、って大体2回目の電話がかかってくる。この間は遂に最多記録で4回目の電話がかかってきたりした。用件は、以前私がお土産で持って行ったクッキーが凄く美味しかった、という件だったり。

 

母は、話したいことを好きなように話す、時系列とかあんまり関係なく話す、登場人物とかの説明とか一切なしで話す、私が全てを知っているという前提のもとに話す、ので会話の際にはかなりの脳内まとめ能力が必要とされる。ということで、一番難解な話相手とよく話すおかげか、良い聞き手になってるだろうなあ自分、というのはおこがましいようだが自覚できる、そういう境地にまで最近至ったように思う。

 

母はまた、なかなか色々説明できないような行動をする人で、最近では例えば22日の土曜日の夜に、〇〇という店で6時半に待ち合わせて一緒にお酒飲んでご飯食べましょう、という約束をして時間通りに行くといなくて、おや珍しい、と思って10分くらい何もしないで待っていても一向に来る気配がなく、あらら倒れたかしら、と不安になって携帯に電話したら元気に出て、「22日よね、覚えてるわ土曜日よね」「いや、今日22日の土曜日なんだけど・・・」「ええええ!あらやだ!!!」となって15分後にタクシーで登場、とかいう人でもある。他にも、私の幼少期の頃の信じられないような行動の話とか、もう私の中ではお馴染みなのだけれども、普通に考えたら絶対におかしいんじゃないか・・・、という話がたくさんあるのだけれどもまあ、いずれ折りを見て・・・。

 

そんな母であるが毎日日記をつけている。この間話した時には、あまりにも現首相の夫人の行動が許せない、と怒り心頭したらしく(本人曰く「えそつきて、ごしっぱらやけて」、ということだった。これは母の故郷の石巻のディープゾーン、鮎川の方の方言だと思うので検索したら出てくるかな?)、新聞の当該記事を切り取って、猛烈なディスの言葉を綴って貼り付けたそうである。また、現首相の政策やら何やらは「的外れで何もハマってない」だそうである。日頃、全くポリティカルなスタンスを明らかにしないほのぼのとした(いや、血のつながった息子としてなかなか大変な)上記エピソードの母がここまでディスるんだから、ちょっと現政権はもうダメですね。覚悟しといた方が良いんじゃないですかね。

 

ということでVladislav Delayの「Rakka」

Rakka

Rakka

  • 発売日: 2020/02/27
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

を聴く。様々な名義で、また様々なユニットで活躍する彼の最新ソロアルバムである。このVladislav Delay名義では基本的には静謐で緻密な音響工作が印象的な音楽が多いわけだが(余談だがQuartet

Vladislav Delay Quartet

Vladislav Delay Quartet

 

だと音響ジャズダブ、みたいな音楽を追求してたけど、Sly And RobbieとかNIls Petter Molvaerと一緒にやったアルバム

NORDUB

NORDUB

  • アーティスト:SLY & ROBBIE
  • 発売日: 2018/04/06
  • メディア: CD
 

でも音響ダブっぷりがカッコよかったなあ。あ今度Sly & Robbieと一緒にやったアルバムも出るみたい、アナログ予約したけど

500-Push-Up

500-Push-Up

 

 )、この新作は何だこれ、という衝撃作、である。荒涼とした音風景の上に、まるで初めてドラムマシーンとかドラムパッドを手にして、しかも酔っ払ったかラリってるかめっちゃ怒ってるかして、兎に角勢いに任せて打ち込みまくっているような、めちゃくちゃ攻撃的な打撃音がビートを刻んだり刻まなかったりして乱れ飛ぶ、めちゃくちゃノイジーで大荒れの1枚である。もうなんかEBMの極北、みたいな音楽に聞こえる瞬間もあるけれども、EBMの方がまだ得体が知れている、というか怖くないわけで、この何だかアルバム一枚かけて山に発破仕掛けて爆発させる前に、凄い勢いで掘削して山全部崩してしまったような感じは(最後はずざああああああ、と終わる)、ちょっとあんまり彼名義のアルバムではなかったように思うし、周りを見渡しても昨今では見当たらないような、怒涛の作品。腰抜けますね、これ・・・。

 

Cute

昨夜なんとなく寝付けなくて、「あー、これで緊急地震速報みたいなので目を覚まされたりしたらやだよな。何度か経験あるけどさあ」とか何故か考えながら、やがてうとうとして眠ったら、今日の朝方、iPhoneからの、そのまさかのけたたましい緊急地震速報で起こされて、勿論地震に対する慄きもあったのだけれども、「え、まさかの・・・?」と食器棚を抑えながら慄いたものだった。

 

全然そんなこと意識しながら生きてきたことはなかったけれども、意外に虫の知らせ的なもの、は誰にでもあるのかも知れない。こんなに鈍い私ですら今日それを体験したのだから、ほぼ人類全員にあるのではないか、と思うのだが。

 

生きてると、何故か、何かと何かの回路がよくわからないけれども自分の中で突然つながったり、ということってあるのかな。確か、私のとても仲の良い友達もそういうことを言っていたなあ(けれども、その実際の例はとてもじゃないけどここでできるような話ではないので割愛)。

 

何となく人知を超えたものに対する興味とか湧いてきてしまうのだけれども、まあたまにそういうこともあるんじゃない、程度にここでは止めておこう。私のようなぽわーんとした人間だと、今このタイミングだったら何か胡散臭い宗教とかに入信を勧められて、そうですよね!とか言って入っちゃいそうだし。

 

今日は在宅勤務、の予定だったけれども職場からの要領を得ない電話が3本とか来て、激昂したので結局職場に行ったりして、なんだかなという一日だったのは多分朝っぱらから地震のせいで出鼻をくじかれたからに違いない。それとも昨日久々に中古盤屋の品ぞろえが変わっていて、お、というのが買えてツキを使い果たしたのか。Medalark Elevenの「Shaped Up, Shipped Out」

Shaped Up Shipped Out

Shaped Up Shipped Out

  • アーティスト:Medalark 11
  • 発売日: 1993/08/05
  • メディア: CD
 

のアナログとか。1994年にCreationから出たCDでずーっと聴いてたけどまあ、安かったら買っちゃいますよねアナログ。元The Bodines

Played

Played

  • アーティスト:Bodines
  • 発売日: 2010/08/31
  • メディア: CD
 

のMichael Ryan率いるトリオの唯一のアルバムである。94年当時、おー懐かしのインディダンスなのか?と思ったりもした音なのだけれども、考えてみればプロデュースはA Certain RatioのMartin Moscropだったりするので、それどころではなく80年代初頭からのファンクビートと真っ白いギターサウンドの融合の実験のある程度の完成形、という作品だったのかも知れない。カリンバが入ってるのも一瞬ACRっぽい、というかなんというか。ということで、切っ先鋭いギターのカッティングとベースとドラムが忙しなくビートを刻むスピード感が全体を貫きながらも、The Bodines時代からの曲の良さがそこに乗っかる、というわけで実は今聴いても結構面白い、というかあんまりこういうバンドの音ってなかったような気がするなあ、少なくとも自分が聴いてきた中では、という感じのアルバムでびっくりした。The Charlatansの初期2枚とかを一瞬思い出したりするのだけれども、

Some Friendly: Deluxe Edition

Some Friendly: Deluxe Edition

  • アーティスト:Charlatans UK
  • 発売日: 2010/05/25
  • メディア: CD
 
ビトウィーン・10th・アンド・11th

ビトウィーン・10th・アンド・11th

 

もっともっと何と言うか、バネの効いたファンキーな音。しかし、この後の展開もあるのかな、って楽しみに待ってたんだけどなあ。

Dreddoverboard

そういえば4月って寒いよな、と暴風雨の土曜日に思う。あれはいつだったか、大学1年生の時だからもう27年も前の話だけれども、連休前最後の授業の日には大雪が降ったなあ、と思い出される。自転車で通っていたので大変な朝だったことはよく記憶している。Princeも「時には4月に雪も降る」と唄っていたけれど、

PARADE [12 inch Analog]

PARADE [12 inch Analog]

  • アーティスト:PRINCE
  • 発売日: 2016/09/02
  • メディア: LP Record
 

そう、彼はいつでも正しかったのだ。

 

今年の4月もやっぱりこんな風に寒い日もある、というのは通常進行だけれども異常な4月である。数年後に振り返って、「あの年は異常だったよね」と笑いながら振り返ることができれば良いのだけれども、見通しが立たないことにはそういうちょっと先の未来のことを考えるだけでメンタル的にやられそうな感じの昨今である。

 

ということで今と近い未来のことを考えて日々過ごしているわけだが、馬鹿な政府の馬鹿な言葉の一言一句に踊らされる馬鹿はいるわけで、我が職場も前日までは普通に来週も出勤、という姿勢で、自宅で勤務する場合は計画書と終わった後は報告書の提出、もしくは休暇にしろ、という職場に来やがれモード全開だったのだが、緊急事態宣言出たら基本自宅勤務にしろ、職場に来たかったら事前に申請、と真逆になっていて呆れて物も言えなかった金曜日、であった。

 

勿論出歩かないで済むに越したことはない。ただ、こちとら仕事の予定があるわけで、急に言われても困る、というものであるが、まあ別に良い。ということで来週は基本自宅で仕事にいずれ生かせることの研究、という名目のもと英語の勉強(レコードの研究)やハリー・スミスの研究、

ハリー・スミスは語る 音楽/映画/人類学/魔術

ハリー・スミスは語る 音楽/映画/人類学/魔術

 

そして香辛料の研究(カレー作り)に勤しむ予定である。

 

でも、どうやら私の場合結局のところ、立場上、多分平日のうち、5分の4は職場に行かざるを得ない様相を呈していて、何だかな、という気持ちである。でも、全く私の仕事など、先月から単に大混乱をしているだけであって、医療や物流や小売店その他での仕事の人に比べれば、全然何でもない、わけである。であるからして、あんまり世の中迷惑かけてはいかんな、と思っているのでひっそりと内省的に暮らす所存である。

 

とは言え、まあ、この間は職場でブチ切れて自分のiPhoneぶん投げたりしたけど、そういうことはちゃんと姿勢を見せていかんとな、とか思ったりして自己肯定感も強くしていきたいものである。単に、反省しない自分の正当化、という側面もあるのだけれども。

 

ということでなかなかメンタルのバランスを保つのも大変な感じの日々だったが、来週は多分またレコード聴く時間もしっかり取れてメンタル的にはSoundな状態になるであろう。ということでNightmares On Waxの「Smokers Delight」を聴く。

25周年記念盤、である。25年か・・・。久々にきちんと向き合って聴いているのだが、今聴いてもかっこいいな・・・。Massive Attackの「Blue Lines」とか

Blue Lines

Blue Lines

  • アーティスト:Massive Attack
  • 発売日: 2016/01/15
  • メディア: CD
 

の一部にも通じるような、ゆったりとしたダビーなブレイクビーツのアルバム、であるが、この、重いけれど甘い感じはソウルやジャズなどのサンプリングの多用によって更に高められていて、まさにタイトル通りドープな感じである、って別に今の今まで人生に於いてタバコ以外にドープ体験のない私としては、想像上のものなのだけれども。とにかく、こんなにビートの組み方とベースの組み合わせだけでも最高すぎて、それだけの勢いで聴かせるようなアルバムも他にはないもので、これ以降のNOWの作品も勿論素晴らしいし大好きだけれども、これはちょっと、やっぱり革命的な作品。今聴くと、ダブステップとかの雛型みたいなものだったのかもな、という聴き方もできて、やっぱりこのタイミングで2020年、もう一度ちゃんと耳を傾けて聴くべき一枚、である。ちなみにダウンロードでボーナストラックがついていて、それも勿論、しびれるねえ・・・。