Shutting Down Here

結局いつものことで例年と変わらないのだが、お盆休みと言えどもとくに華々しいことはなく部屋を片付け、ブックオフに本を売り(最安値を更新した)、その3倍以上の値段でCDを3枚買い 、

Emit Ecaps

Emit Ecaps

 
Solid Ether

Solid Ether

 
Space Is Only Noise

Space Is Only Noise

  • アーティスト:Nicolas Jaar
  • 発売日: 2011/11/14
  • メディア: CD
 

お墓参りに行ってまたブックオフに寄り 

ブラザー・トゥ・ブラザー

ブラザー・トゥ・ブラザー

 
You the Night.& the Music +Bns

You the Night.& the Music +Bns

  • アーティスト:Gallon Drunk
  • 発売日: 2007/06/12
  • メディア: CD
 

 という感じである。何だか娯楽=ブックオフ、になりつつあってこんなはずでは・・・、と思うのだが思えば相当昔から、私の場合そうであったということに気づく昨今である。

 

で、そんなブックオフのことを考えることが多い日々の愛読書は、『ブックオフ大学ぶらぶら学部』である。これ、amazonでは扱ってなくて、イカした、こういうお店とかこういうお店とかで扱っていたのだけれどもどうも売り切れているらしく、こんなタイミングで言及するのもどうか、と思うのだがもし再入荷とかした際には是非読んでいただければ、と思うのであった。

 

内容は8人の方による、ブックオフへの想いやまつわるエピソード、転売のためにブックオフでがつがつ買っていた人々の解説など(ネタバレ的なものを避けるためにすごく敢えてうすーく紹介してみました)、ある程度ブックオフに行っていた(る)人間ならばめちゃくちゃすこん、とみぞおちに入ってくる話ばかりで、物凄く共鳴できて、且つ謎が解ける話ばかりなので夢中になって読んでいた。

 

主に本に関してのブックオフユーザーの話なのであるが、CDに関しても同じことが言えるなあ、とか、なんかバーコードリーダーみたいなもの持ってかごに、ちょっとこれ誰買うのよ、みたいなCDをばんばん放り込んでいた人々、確かにいたなあ、とか思い出されるものである。そう、でそういう人々が消えた理由も書いてあって、凄くためになった。

 

私の場合、よその土地に車で行った際には必ず寄るし、何なら市内もまあ、結構な頻度で何らかの心の癒しを求めて行ったりしているのだけれども、本当にCDコーナーが最近ではいつも空いている。いても私くらいかそれ以上の最早初老以上の男性しか見ていない。でしかも、棚を「洋楽A」からずーっと、気が向いたら邦楽棚も見て、という感じで腕組みしながらずーっと見ている人とか、あんまり最近見かけないものである、って書いて思ったけど昔からそうでもなかったかな・・・。いたら大体知り合いだった、ということが思い出されてきた・・・。

 

まあ私にしてみれば、上記転売目的の人がいた頃とか、ちょっと前までの混んでた時期とかに比べて全然見やすいからありがたいのだけれども、CD、本当にあんまり求められていない、のかしらね最近は、とふと思ったりするのである。

 

かく言う私も、最近ではあまり買わずに厳選している、つもりなのだが前のエントリでのRain Tree Crowとか、ついつい「うお!リマスター!ボートラ!救出!」とかなってしまうのであるね。あと、「車で聴きたい!」ってRoberta Flackとか290円だし・・・、って買ってることもあるね。 

Best Of: Softly With These Songs

Best Of: Softly With These Songs

  • アーティスト:Flack, Roberta
  • 発売日: 1995/02/10
  • メディア: CD
 

 

まあ、結局ブックオフは中古レコード屋とかレコードフェアに行く時みたいな「見つけたる!」みたいなテンションではなく、「何かあるかな」的ユルいテンションで行けるから、最近の疲れ気味のアラフィフ突入期の男性には良いのかも、と思うのであった。そのユルさを保ち続けてほしいし、できればネットとかを全く参考にせず、大胆に510円以下コーナーにバンバンCDを投入してほしいものである。

 

あ、ところでCDの整理、というのが実は今我が部屋での結構な問題になりつつあるのだが、そこで頭を悩ませている「私」という人間と、ブックオフに行っている「私」、というのがなかなか同一人物であるとは自分でも信じられなかったりすることもある、ということは一言付け加えておこう。

 

Jim O'Rourkeの「Shutting Down Here」が凄く良い。

Shutting Down Here [Analog]

Shutting Down Here [Analog]

  • アーティスト:Jim O'Rourke
  • 発売日: 2020/08/14
  • メディア: LP Record
 

Editions Mego傘下の新しいGRM Portraitsというレーベルの第一弾としてリリースされた作品であるが、フランスのGRMを彼が過去2回訪れた経験をもとに作られた(ちょっとどういうことなのかわからないが)長尺の1曲、ということらしい。その間には30年という間隔があり、もしかしたらその30年間を振り返ってみて、ということなのかも知れないけれどもやたらと静謐で、ヴァイオリンとピアノ、トランペットもその道中に現れては消え、ヴォリュームのたまにぐっと上がったらまた下がったり、という、そう、なんだか「旅」のような1曲。「Sleep Like It's Winter」

sleep like it's winter

sleep like it's winter

  • アーティスト:Jim O'Rourke
  • 発売日: 2018/06/06
  • メディア: CD
 

よりも更に抽象度は増していて、旅が地上に留まらず宇宙?それとも内面?という道のりになっているような作品で、めちゃくちゃ美しいし、いったいどうやってこんな構造の曲思いつくのかな、と素朴に彼の天才っぷりに感心する1枚。とにかく彼の場合異常に作品が多いけれどもその中でも最高峰かな、と。ちなみに何故か、彼の所謂歌もののアルバムには全然、不思議なことに惹かれないんだよなあ・・・。

 

Big Wheels In Shanty Town

全然暑くないなあ、思えば去年も7月は雨ばっかりでひんやりしてたな、とか思いながらいたら8月に入った途端急にあっつくなって、そんでもってまたちょっとひんやりして、とかもう無茶苦茶で身体がついてこれないな・・・、とか言っていたら短い休みに入ったのだが、急に疲れが出たみたいで機嫌も悪く体調も怠く過ごしていたけど、今朝久々にめちゃくちゃゆっくり起きたらやっとすっきりした。

 

で、窓を開けたらリアル熱波が入って来て一瞬で今日はヤバい、と悟ったので今日はできることならずっと家にいよう、と決心して片づけ(勿論終わるわけがない)やら読書やらお料理やらやっていたのだが、我が家に心強い秘密兵器が導入されたのでそれを紹介したいと思う。 

Bose Wave music system III(パールゴールド)WMS III GLD

Bose Wave music system III(パールゴールド)WMS III GLD

  • メディア: エレクトロニクス
 

いや、実際はこんなに新しいものではない。多分このWave Music Systemの一番最初の、結構古い奴だと思う。CDとラジオしか聴けない奴、である。

 

何故これが今我が家にあるのか、と言うと3年前に父が亡くなったのだが、彼が生前実家で使っていたものを持ってきていたのであった。で、なんか使い道ないけど勿論捨てることはしたくないな、とずっと放置していたのだがふと思い立って我が家のお茶の間の窓際に、ちょうど台所に向くようにセットしてみたら、凄くこれが塩梅良いので大いにここ数日感動している。

 

私のレコード等を聴くためのコンポはまた別の部屋にあって、スピーカーがまた違う方向を向いているから台所作業の際に音楽を聴くのはなかなか難しかったわけであるが、これで台所リスニング問題、一発解消、である。しかも、凄く今更の話なのであるが、これ、めっちゃくちゃ音が良い。こんなにコンパクトな、いわば往年のラジカセにちょっと毛が生えたくらいの大きさなのに、凄い迫力のある低音とバランスの取れた高音がぐわっとこちらに迫ってくる音、なのである。イコライザーとかないのだけれども、全くそれを必要としない、もう完璧、と言っても良い音なので、ここ最近では一番衝撃を受けた体験であった。我が家の多分最初期のモデルでさえそうなのだから、現行のめちゃくちゃオンラインにも対応しているモデルとか、凄い音になっているんじゃないか、と思われる。

 

で、そのめっちゃ良い音のこのシステムでRain Tree Crowとかを聴きながらカレーを作っていたわけである、熱波の中。

Rain Tree Crow -Hq- [12 inch Analog]

Rain Tree Crow -Hq- [12 inch Analog]

  • アーティスト:Rain Tree Crow
  • 発売日: 2019/03/28
  • メディア: LP Record
 

 当然このリンクのアナログではなく、昨日ブックオフで290円で購入した2003年リマスター盤CDを聴いていた。何でお前はまたアナログ原盤もCDも既に持っているのにそんなものを買っているのか、と言われればそれはこの2003年リマスター盤だけ1曲多いのである。まあそれとて我が家にある12インチシングルのB面の本当に1分ちょっとの小曲なので、そんなに大声で言わなくても良いことだけれども・・・。ということで元Japanの4人が新たに集まってインプロヴィゼーションを積み重ねて作った音源をまとめた91年リリースのこの名義では唯一のアルバム、である。David Sylvian対他の3人、というえぐい対立の末にワンオフユニットになってしまったわけだが、本当はもっとポップなものを目指そうとしていた、という話もあって意外だった。でも、インストと歌入りが良いバランスで配置され、歌入りはとてもメロディも美しく、ポップな作品を作ろうとした断片が窺える。まあ、David Sylvianがめっちゃ全面的に最終仕上げをやったらしく、彼のソロに近い色が濃いのはしょうがないとは言え、バンドでのこういうセッションの末にどことなくエキゾティックな空気も取り入れつつ、他にはどこにもない不思議なポップミュージックが出来上がっているので、今聴いてもとても新鮮で大好きなアルバムである。しかもこれが我が家のBoseのこのシステムで聴くと、いやー聴いたことのないような音のアルバムになっていて、2020年ではあるけれどもまるで初めて聴いたような興奮、を覚えた次第である。

A Hundred Words

昨夜のcsgbの配信ありイヴェント、ご来場の皆様、ご覧になってくださった皆様、ありがとうございました!昨日はTシャツでブリュッセルより愛をこめてみたのですが、結局Crepusculeレーベルのものはかからず(関係者としてThe Durutti Columnくらいですか時代も全然違いますが)、相変わらずの感じ、でしたが楽しんでいただけましたでしょうか。何か思いついた曲の並びがBPMを媒介してつながったりすると面白いな、とこの3回の配信を通して思いました。まあなかなか我が家のようなタンテ1台の環境では準備も大変(ネットの情報、iPhoneBPMアプリ、妄想、あらゆるものを駆使して選曲)ではありますがまた機会ありましたらよろしくお願いいたします。

 

さて別に夏だからと言って祭、とかフェス、とか旅行、とかいうことをとくには楽しみにはしてこなかった人間としては何ら苦はない今年の夏、ではあるが、これらを楽しみにしていた人にとってみれば今年の夏は想像を絶する辛さだろうなあ、ということは想像に難くない。

 

まあそんな私だけれども「なんか違うだろ」というままに今年過ごしている感じはある。2020年早送りしたいですね、そんで気づくと2022年とかそこらへんとかで、まあ私がその時点で元気に生存しているならそっからまた生活したい、とか思ったりもする。何だっけ、アメリカの・・・、バーガーキング、だっけ・・・、まあそんな感じのハンバーガーチェーン店が、もう2020年を早く終わらせよう、とか言って7月の時点でもうクリスマスの飾りつけとか店舗に施して、Bye Bye 2020、とかやってたらしいが、めっちゃその気持ちわかる。

 

でもそんな2020年でも、まあ良かったことはあって、一つは配信で自分のDJとかをなかなか会えない友達のところにまで届けることができたこと(内容はさておき・・・)。もう一つはくどうれいんさんの文章や発言がたくさん読めるようになっていること、かと思う。今日本屋でちょっと立ち読みして彼女のエッセーを読んで、それを確信したのであった。

 

本当に面白い文章を書く人である。ショート、シャープ、って感じなのに微笑ましくてでも同時に物凄く何か触れてはいけないような冷たい何かが渦巻いているような、そういう文章。でもとにかく、とんとんとん、と読みやすい。読みやすいけど抉られる。結局どういう感じなのか、と言われてもまあとにかく最高ですよ、ってあんまり語らないでも済むような文章。やはり言葉の紡ぎ方が非凡なのだろうな、っていうことなのかも知れないけれども。

 

私は大体6、7冊同時進行でのんびりのんびりと本を読むのだが、彼女の

うたうおばけ

うたうおばけ

  • 作者:くどうれいん
  • 発売日: 2020/04/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

は、リズムに乗せて軽快に、でも冷たい何かを感じながら、そして粘つく何かも感じながらあっという間に読んでしまって驚いた。思えば前のこちら

booknerd.stores.jp

もそうだったなそういや。多分これからもたくさん文章を読める機会ありそうなので、それだけだな、2020年の良かったことは。

 

・・・って8月になったばかりなのに総括するのはおかしい。大体今年はMarc Almond様のライヴだってあったし、ってこれはもうなんか別格過ぎて生涯の良かったことレヴェルになりつつあるな。

 

でも2020年、最近まで知らなかったけどとんでもなく良いことが起きていて、それは何かと言うとThe Belovedの「Where It Is」がリマスター拡張されてCD2枚組になって再発されていたことである。 

Where It Is -Spec-

Where It Is -Spec-

  • アーティスト:Beloved
  • 発売日: 2020/02/07
  • メディア: CD
 

大体The Beloved、と言ってこの2020年に喜んでいる人が果たしているのかどうなのか怪しいのだが、私は90年くらいに、もうその時にはダンスエレクトロニックポップバンド(デュオ)になってしまっていたけど、出会ってからずーっと愛しているのである。たとえ96年以降アルバムが出ていなくても、である。で、今回の再発になったアルバム、これはそのダンスポップバンドになってメジャーに行くまでにリリースされていたシングル4枚を集めたコンピ、である。そういえばこのアルバム、今までの人生で出会った中でThe Belovedが好き、と言っている人は1人しかいなかったけれども、その彼が20年くらい前にCDを焼いてくれてそれを聴いていたなあ。その後中古でここに収められているシングルは全部入手出来たし(信じられないほど全て安かった)、このコンピ自体もある日盛岡の厨川ブックオフに行った当時盛岡在住だった友人(というか高校時代の同級生の例のMurder Most Foulな彼)から「なんかレコード一杯置いてるんだけど」という電話をもらい、その場で1枚ずつ電話で「あ、それはいる」とか「それは持ってるからいらない」とリモート買い付けを行った際に入手できたし、何ならそれから数年後自らまさにその厨川ブックオフに行った際にまさかのCDで発見、とかしたので我が家には既にもうたくさん、というくらい、ここに収められている音源はある。でもね、やはりここに収められた瑞々しいメロディのバンドサウンド、そしてインディ時代最後のまさかの打ち込みダンスナンバー、とか通して聴くだけで80年代後半のイギリスの音楽シーンを追体験できてしまうような歩みをしたバンドのアンソロジーだったら、しかもレアトラックまで付いてるんだから、って買ってしまうのである。なんかディスク2のデモトラックとか聴くとベースのエフェクターのせいかも知れないけれどもSiouxsie And The Bansheesみたいに聞こえたり、Joy Divisionみたいに聞こえたり、という瞬間があって80年代前半にバンドを結成する、ってこういうことなのかな、って見えて面白かったし、更にそっから進化した時点でディスク1のシングル集を聴くと今度はNew OrderっぽかったりWild Swansっぽかったり、ということでもしかしたらやっぱりインディヒーローにはなれなかったバンドなのかも知れないけれどもそこそこ地道にギターバンドとして開花したかも知れないバンドをいきなり方向転換させてしまったアシッドハウス、というムーヴメントは本当にとんでもないショックウェーヴだったんだな80年代後半のイギリスでは、と本気で思うのであった。ちなみにThanks欄にはNew Order等のマネージャーだった故Rob Grettonの名前もあって、あーやっぱりね、と何となく感じていた初期New Orderっぽさに合点が行ったのであった、ってあー思いが強すぎて書き過ぎた・・・。

 

 

 

 

 

 

Body In A Room

csgb Vol. 68 ~Stream~ 2020年7月31日(金)20:00~25:00 

配信:無料 / 入店: 2000yen(1D)*予約制 

DJ: shinshin, tdsgk, 5atoru

Guest DJ: hirasho

https://www.twitch.tv/barfam 

pcではこのアドレスで、スマートフォンではアプリから視聴可能です。今回は事前にbar famのSNShttps://twitter.com/bar_fam )にDMいただければ予約して、そしてマスク着用の上で入店可能です。

ということで、次の金曜日になります。本当に世の中、配信されるもの多いですが、もしお暇でしたら是非お付き合いくださいませ!今回も頑張っていきたいと思います。しかしこのコロナ禍、インターネットがない時代だったら一体どうなっていたことやら、と時々ゾッとしますね・・・。勿論今もひどい状態であることに変わりはないのですが、まだちょっとはマシ、なのかな、とか思わないとやってられないじゃないですか。

 

思えば私はほとんど週休1日、なのである。休みが2日以上連続すること、はごく稀である。しかもその週1日の休みも1人で、だとかなり気ままにユルく過ごせるのだが、そうでない場合は結構タイトな(仕事ではないものの)もので、何だかあんまり休んだな、と言う気もしないままに月曜日、という西野カナの「パッ」

パッ(初回生産限定盤)(DVD付)

パッ(初回生産限定盤)(DVD付)

  • アーティスト:西野 カナ
  • 発売日: 2017/05/03
  • メディア: CD
 

(いまだによく聴くくらい名曲)以上によくよく考えてみるとやるせない感じの日々なのである。

 

でも所謂旗日、だと連休になることが多い。だから今ありがたいことに連休中なのだが、何をするか、と言えばそれは部屋の整理、なのである。

 

もうこれは「こんにちは、趣味は休みの日に良い木を見つけて仏像を彫ることです」とか「こんにちは、アントニオ・ガウディです。サグラダ・ファミリア作ってます」というのと同じこと、である。つまり終わりがない、ということである。本当に続けて1人の休みの日があると私は部屋の整理ばかりしている。

 

いや、何もめっちゃくちゃにだらしない生活を送っているのではなく、とうに収納の限界を超えた部屋の中でいかにうまくまとめるか、ということに残り少ない命を燃やしているのである。あ、勿論レコードとかCDとか、である。この連休もこの間のDJで使用したレコードを棚や箱に戻しながらレコード神経衰弱大会を行い、さっきあっちの箱で見かけたレコードと今見つけたレコードを一緒にしておかないと後々困る、とかやっていたらあっという間に2日くらい経っていた。しかもサグラダ・ファミリアなので終わっていないし、何なら整理の途中でレコードが増えたりしてかなり困難な道、である。

 

1人の休みも今日で終わりだし、来週金曜日はDJあるし、なのでリアル「ある程度」で今回の整理はいったん終わりを迎え、次はお盆の時期に大整理大会(含むCD)が行われる見通し、である。実はCD収納用には倉庫、というかコンテナ1個借りているのだが、レコードも、何か良いところないですかね・・・。実家に持っていく、というのも考えたのだけれどもうちの実家の母親aka仙台の平野レミに腰抜かされても困る量だしなあ。

 

でも整理していると、おおっ、という出会いがあって嬉しいし、ずーっと喉に刺さった小骨のように「どこにあるのかな・・・?」ってなってたレコードを発見した時の喜びも大きい。Eddie Brickell & New Bohemiansの12インチとかあると思ってた場所になくて2か月くらい気になっていたのだけれども、今日さっき、なんとなく連想ゲーム的にSuzanne Vegaの12インチの近くにあるんじゃないか、と思ってがーっと探してみたらSuzanne VegaとかThey Might Be GiantsとかColdcutとかの12インチの近くから発見されて・・・、いやマジ泣いたよね、っていうのと同時に何とかしないとな、と思ったりした。

 

12インチ、何ていうのか厚みがない、つまり背表紙?的なものがないのが多い(UK盤とかだと)のでいったん見失うとなかなか発見しづらい。今はThe Lotus Eatersの12インチ探してます(家で)。

 

Bing & Ruthの「Species」を聴く。 

Species [輸入アナログ盤 / 2LP] (4AD0187LP) [Analog]

Species [輸入アナログ盤 / 2LP] (4AD0187LP) [Analog]

 

何でも4枚目、4ADからは2枚目のアルバムらしいのだが、寡聞にして初めて聴いている(これまでのアルバムのジャケは当然のように全部見覚えがあってちょっとゾッとしたが)。何でも前作まではピアノがメイン、でネオクラシカル、とか呼ばれる感じにまとめられていたそうなのだが、もしかしたら今作からの出会いで良かったのかも。今作はファルフィッサ・オルガンとクラリネット、ベース、という摩訶不思議な組み合わせによって作られたアルバムで、そのファルフィッサの音色が全ての主導権を握る音楽である。ファルフィッサの音色、と言えばギラギラしたPhilip GlassSteve Reich、ひいてはStereolab、とかを想起させられるものであるが、ミニマル、かと思えば一瞬そう感じても実は全然違うように展開していったり、サイケっぽいか、と言えば不思議と自然の風景が見えるような、そういうインスト作品、である。物凄く大きなスケールで旋律が展開しているようなフシもあってこれは何だかただ事ではないアルバムである。砂漠でのランニング、とかそういう発想も背後にあるようで、なるほど果てしない感じ、しかも何だかゴスペルっぽい感じに聴こえる瞬間もあって、いやいやこれは個人的に大した発見である。久々に(でもないかも知れないけれど)日本盤のCDで買って延々聴いているのであった。

 

Spotlight

csgb Vol. 68 ~Stream~ 2020年7月31日(金)20:00~25:00 

配信:無料 / 入店: 2000yen(1D)*予約制 

DJ: shinshin, tdsgk, 5atoru

Guest DJ: hirasho

https://www.twitch.tv/barfam 

pcではこのアドレスで、スマートフォンではアプリから視聴可能です。今回は事前にbar famのSNShttps://twitter.com/bar_fam )にDMいただければ予約して、そしてマスク着用の上で入店可能です。

オンラインも有り、の形では3回目のcsgbです!お家でもお楽しみくださいませ!

 

ということでオンラインAOBA NU NOISE、ご覧になってくださった方々ありがとうございました!!私たち、その時々で面白いと思ったことを全力で面白くなるようにやってるのでオンラインはオンラインでとても楽しくできました!何気に14年が過ぎ、もう15年目に突入してましたが全然こないだ始めた感じ、で毎回やってます。

 

EVOLもまさかのEssential Logicのデビューシングルを私は12インチ持ってきたら相棒の大久さんが7インチ持ってくる、という相変わらずの神がかり的な気の合いっぷりで震えました。長いことやってると、こんなことも普通に起きるのでなんか続けてると面白いことありますなあ・・・。あと2人ともかけなかったけどTuxedomoonまで違うレコードですが被ってましたね・・・。で、私たちは2人組なんでブースに2人で入るのが基本スタンスなのだけれども、なんかほら世の中的に(テレビとかでは結構形だけ、というのが多いように思えるのだけれども)ソーシャルディスタンス、とかあるじゃないですか。ということでそれを保っていたら全くEVOLは動けないので、(これもどこまで本当に効果、というか意味があるのかわからないけれども)マスク&フェイスシールド着用でやってみました。

 

まあ個人的にはなんかDaft PunkとかDEVOみたいに画面上で見えたら面白いかな、とか思っていたのですが、やはりその思いは通じていたようでCall And Responseレーベル主宰の音楽ライターIan F. MartinさんがTwitchのチャット上で「Q: Are We Not Men? A: We Are EVOL!」というコメントを残してくれていて、なんか我が意を得たり、というか東京AOBAの際にDJで出てもらった時、私とまさかのPere Ubuが被るというあり得ない事態が起きるような人はさすが、と思いました。

 

本当はまあ早いとこ普通、というか以前やっていたようなAOBAの形態に戻れるような世の中、に戻れると良いのですが、何ともわからないのでまあ現状ではこんな感じ、でやってみました(ちなみに仙台市の文化事業団から助成金をいただいてやってみました)。でも終わってみたら、なんか普通にやった時と同じくらい楽しかった気持ちだったので、これはもう形態は何でも関係ないのかな、AOBA、とかちょっと思ったりしました。

 

これからも変容する世の中だとは思いますが、AOBAもその時々で一番できそう、面白そう、ということをやって続いていくのかな、と確信を得た一夜でした。でも、多分EVOLはこれからも何ら何も関係なくThe Gun ClubとかBad Dream Fancy Dressとかをかけ倒していくんだろうなあ、まあ、別に古いものにこだわりがあるわけではなく、新譜も旧譜も響くものがあれば(EVOL的な強度を持っていれば)何でもかけるのだけれども。

 

Jessie Wareの「What's Your Pleasure?」を聴く。 

What's Your.. -Hq- [12 inch Analog]

What's Your.. -Hq- [12 inch Analog]

  • アーティスト:Ware, Jessie
  • 発売日: 2020/06/26
  • メディア: LP Record
 

前作

Glasshouse

Glasshouse

  • アーティスト:Ware, Jessie
  • 発売日: 2017/11/03
  • メディア: CD
 

がとんでもなく名作だったUKのソウルフルなシンガーの4枚目のアルバムである。これまでもR&Bをベースにしながら凄く良いアルバムばっかりだったのだけれども、今作はプロデュースがSimian Mobile DiscoのJames Fordとか、なんと久々のMetro AreaのMorgan GeistとかKindnessさんとかで、ちょっとこれは・・・?と思ったら全体的にめっちゃダンサブルなディスコのりのアルバムに仕上がっていてめっちゃ痛快な一撃、である。ディスコ、と言っても別に全体を金太郎飴的にのっぺりとノリノリなだけにしているわけはなく、Rotary Connectionみたいなソウルフルなナンバーもあったり、良い感じのハウスっぽいナンバーになんだかちょいとエナジー入っているような、そういう私の大好物のナンバーとかもあって、凄く飽きずに楽しめる1枚である。まあ曲はしっかりとしているし、ヴォーカルは掛け値なしの上手さなので全てがウェルメイドな、そしてダンサブルな楽しいアルバムなので、こんなに嘘みたいに雨続きのこの頃のじめじめを吹き飛ばすにはうってつけの傑作である。

Ungawa Pt. II ( Way Out Guyana )

お待たせいたしました!

AOBA NU NOISE @HI-HAT Sendai 2020年7月18日(土)21:00~ DOOR¥1500(1D)要予約15名

HIJOSEN, Takako Minekawa & Dustin Wang, Soloist Anti Pop Totalization, Waikiki Champions, EVOL, RYOTA, RAMBO

 

twitch.tv/aobanunoise

HI-HATから世界へ、ということで限定15名で来場も可、ですし、オンラインでも上記アドレスで視聴可、です。なんだかちぐはぐな世の中ですが、間違いなくばしっとアオバはハメていきたいと思います。オンラインならではのメンツも揃いました。で、久々にEVOLも打ち合わせしたのですが、やはりいつものように何も決まらない近況報告に終わったので、やはりいつも通りだと思います。お楽しみに!

 

そして何気に3回目、今回も事前に予約して来場も可、です!

csgbの配信イヴェントがあります。7月31日金曜日です!

 

さて前回エントリで大暴れした感じなので今回は穏やかに、寝具の話をしよう。ニトリで売ってるNクールという接触冷感の布団に敷くパッドのようなもの、これが凄いのだ。

 

私は結構汗っかき、そして暑がりなので、この季節、布団に横になると身体とシーツが触れ合う部分が暑くて、嗚呼もうちょいで入眠できたのに暑くて、しかもだんだん汗ばんできて気になって眠れない・・・、ということがこの季節、とくに多い。ちなみに体温は最近よく測るハメになっているから把握しているのだが、それがまた衝撃なことに私の平熱はどうやら35.8度とかそういう、まあまあ低い体温なので、なんか色々矛盾しているような気もするのだが。

 

そこで、この間ニトリで買い求めたのがこのNクール、という奴の敷きパッドである。なんか良い評判を結構耳にしていたので、まあ物は試し、ということで使用しているのだが、これが凄く良い。というか控えめに言って、マジ最高、である。

 

これを敷いて横になってみると、いや全然冷たくない。ちょっとだけひんやりとするのかな、してるかな、してないかもな、という程度の控えめな感じなのであるが、全く上記のような汗ばんだ感じや熱を感じることなく即入眠、朝も爽やかに、いや、起きたくねえな、仕事行きたくねえな、という精神的なことはひとまず置いておいて身体的には爽やかに目覚めることができた。なんか珍しく、ぐっすり寝たな、という感覚すらあって、まあもしかしたら気のせいかもな、とか思ったのだがそれから毎晩毎朝同じような感じで快適なので、これは凄いものを発見してしまったかも知れない、という気持ちで一杯である。

 

とくにそれを実感したのが、まあまあ結構飲酒した夜は体温が高くなっているのか、非常に汗ばんじゃうな、暑いな、と不快な感じで横になるのだが、それすらなかった時である。

 

ということで全くニトリの回し者でもなんでもないのだけれども、今年の夏はこれで決まり、の一品である。とくに、私のように寝る際に、体と布団が触れている部分が暑くて嫌だ、という経験をよくする方にはもう救世主のようなものである。

 

何か最近よく眠れているせいか、ちょっと疲れにくいように思う。まあ勿論それでも疲れるし、怒りまくっていることは怒りまくっているけれどもね。でも身体はこのNクールの敷きパッドのおかげで大分助かっている。

 

それでは心は。Pulsallamaのコンピ、というかスタジオライヴ盤なんて出てしまったからこれで心を助けよう。 

Pulsallama [Analog]

Pulsallama [Analog]

  • アーティスト:Pulsallama
  • 発売日: 2020/07/31
  • メディア: LP Record
 

 80年にNYで結成された、ドラムスとベース以外は声と全部パーカッション(含むガラクタ)、という全員女性グループの、何故か1983年にフランスのラジオで流れたスタジオライヴを収録した全7曲のアルバムである。Yレーベルからシングルを2枚出しているだけ、且つ2年くらいの活動期間、というめちゃくちゃ埋もれてしまいそうな(まあ、Yレーベルから出しているから目に留まることは多いか)存在なのだけれども、なんか衣装も含めてちょっと楽し気な空気とメロディのキャッチーさ、そしてパーカッション(含むガラクタ)ががちゃがちゃと鳴っていながらドラムスとベースがびしっと締める、そのファンキーな感じが実にたまらない。ここに収められたスタジオライヴセッションでは、シングルで聴ける演奏よりも倍以上に突っ走るファンキーさとガチャガチャ感は増しているので、このちょっと大所帯な女性グループの魅力はしっかりと凝縮されているかと。The SlitsとかThe RaincoatsとかESGとかPig BagとかMaximum JoyとかRip, Rig & Panicとかいろいろなバンドの名前は去来するだろうけれども、それらのどれよりもポップに楽しく突き抜けている、と言えるであろう。ただ、シングル2枚ともここで演奏されているけれども、もともとのシングルの音源再発、これはないのかしら・・・。

Hollywood Walk Of Fame

今月あと2回ほど配信あります!

AOBA NU NOISEの配信イヴェントがあります。7月18日土曜日です!

csgbの配信イヴェントがあります。7月31日金曜日です!

個人的にはお客さんたくさん、というイヴェントの経験があまりないため、「どっかで誰かが観ていてくれる・・・」という昨今の配信もあるイヴェント、ちょっと不思議な充実感がありますが、早くウイルスに対しての恐怖感がなくなる世の中を待ち望んでおります。

 

でさ、「Go to キャンペーン」とやらに関しては言いたいことがあるんだ。

 

中身は良いよ中身は。でもさ、このタイミングじゃねえだろ、ってのがまず誰もが思ってるだろうけれども、私も思ってる。何かブラジルとかアメリカとかのことを大変だよなー、って思ってたけれどもやっぱりこの国も大変だ。だって、頭おかしいだろ。

 

というキャンペーン自体に関しては、まあ本当は全然良くないけれどもまあ良いや。私が一番腹に据えかねるのは、その名前、である。

 

このキャンペーン、ちょっと見てみよう。「Go To Travel キャンペーン」「Go To Eat キャンペーン」「Go To Event キャンペーン」「Go To 商店街 キャンペーン」だそうである。この中で納得がいくのは、と言うか間違いない名前は「Go To Eat キャンペーン」「Go To 商店街 キャンペーン」の二つである。でも、それもこの二つを並列にした瞬間に、非常に納得が行かないものになってしまうんだ。

 

まあそれは後述するとして、まず一番納得いかない「Go To Travel」であるが、「旅行に行く」のはGo on a journey, Go on a trip, Go travelling、色々あるけどGo to travel、これはない。文法的にはまあ良いかも知れないけれども、意味的におかしい、「旅行するために行く」って。「旅行=行く」でしょう、もう。これは"travel"を動詞と考えた場合の話だけれども、名詞と考えてもダメである。「travelという場所に行く」って、もう絶望的な気持ちにさせられる文だよ。

 

「Go To Event」はね、もう冠詞がない、とか複数形で一般的にしなきゃ、とかそういう初歩的な話なので、Go to the event, Go to an event, Go to events、じゃないともう大変だ。

 

さて、「Go To Eat」、これは良い。「食べに行く」。そして「Go To 商店街」、これも良い。

 

ただ、この4つのキャンペーンの名前、全部まとめるとこれが大変で、"to"の意味、使い方を2つ、完全に違うものを並べやがってるからもう大変だ。「to不定詞」を作る"to"と前置詞の"to"、これを完全に並列にやられるともう混乱する。

 

一応整理すると、travelとeatがまあto不定詞のto、eventと商店街が前置詞のto、と全然納得いかないけど分けることはできるとして、いやいやもう大混乱だ。go to 場所、ってのとgo to 不定詞を混ぜこぜにしやがって、大混乱なのに、うまいことやった、っていう、それこそお花畑だ。こちとら毎日戦争だってのによ。

 

で、その混乱を混乱と思いもしない奴らが多分、「いいねいいね」とか言って「上手いこと考え付いたぜ」的なしたり顔で「Go To キャンペーン」とか打ち上げまくってる現状に、もう吐き気すら覚えるんだ。

 

こちとら仕事上、「この"to"とこっちの"to"は違ってて、まあ間違いやすいけど」ってことを毎日やってんだ。そんで、こんなに英語が溢れている日本の日常だから、身近な英語に慣れよう、とか言ってんだ。なのに、そこらへん全部ご破算にして、「いいんじゃねー」って姿勢に、本当に、本当に腹が立っている。

 

このキャンペーンの名前考えた奴出てこい、営業妨害だ、ただじゃ済まさねえ・・・。

 

ということでたまにはこういう荒っぽい口調で更新するのも良いかと。でも、Sofieの「Cult Survivor」は非常に素晴らしいアルバムなので、そんな世の中でも聴いて楽しめる作品がこうやって出てくるのはありがたいなあ・・・。 

Cult Survivor

Cult Survivor

  • 発売日: 2020/06/26
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 ウィーン出身で、クラシック音楽の教育を受けていて、Stones Throwとかで働いていて、Boiler Roomで働いていて、という不思議な経歴の持ち主の彼女がウィーンに戻り、昔働いていたStones Throwからリリースしたデビューアルバムである。もう聞いた瞬間に、あれ、これって昔に出た、所謂SSW名盤?的な感覚に陥る感じの空気をまとった、「メランコリック」という言葉がこんなに似合う音楽もないな、というアルバムである。Todd RundgrenとかSerge Gainsbourgから影響を受けた、という言葉も納得の、非常によく練られた、美メロ、としか言えない曲が延々続くアルバムなのだが、ほとんど1人で演奏し、歌っているので、不思議な密室感も心地よい。そして彼女のヴォーカルが、決して上手くないのだけれども、それが逆にぬるー、っと流れて行ってしまいそうなこのアルバムをピリッと締める、という稀有な奇跡も感じられる1枚。染みるなあ・・・。