I'm Sorry And I Love You

先週土曜日のcsgb、配信をご覧になってくださった皆様、お越しの皆様、大変な世の中ですが、ありがとうございました。私はとんでもない激務真っただ中だったので選曲は「ネオ棚から一掴みスタイル」、と言うことで何だか変な選曲になってましたが意外につながったり同じようなムードで並べられたり、ということであんまりつなぎらしいつなぎもありませんでしたが、楽しんでいただけたならば幸いです。また頑張ります!

 

ちなみに「ネオ棚から一掴みスタイル」というのは当然私の命名で、コンテナや棚から取り出しやすいレコードを掴んで、その中からかけられそうなものだけを持ってくる、という方式の選曲スタイル、である。某ヤマタツ氏がラジオでやっているスタイルがオーセンティックなものだとしたら、私の場合、ストレートにオーセンティックスタイルでやってしまうとちょっとかけるのが憚られるような音楽のレコードにぶち当たる確率が非常に高いが故に、ざっくりと掴んでそこから選んだりしていたがので「ネオ」という名称である、ってまあどうでも良い話である。

 

まあやっとヤマを越えたからこうやってブログを綴ったりしているのだが、あ結構頑張ったな自分、と思える瞬間がここ最近あって、人前で、私と言う人間とはまあ相いれない夢とか仲間とか行動力とか目標とか未来とかの話をしなきゃいけない時があって相当に削られ、相当に病んでいた次第であるが、そん時に履いていたのがまあまあゆったりとした太目のズボンで(結構最近流行ってるよねそういうライン)、こういうの履いている人って誰だったけなあ記憶にあるのは、あ、David Bowieか、じゃあもう今日はDavid Bowieだ俺は、だから俺は今日はBowieだったらどうするかな、とか考えながら生きていこう、と決意してステージ上でのBowieの気持ちを勝手に想像しながら乗り切ることに決め、当然ながら車内ではこのライヴ盤

Live Nassau Coliseum '76 [12 inch Analog]

Live Nassau Coliseum '76 [12 inch Analog]

  • アーティスト:Bowie, David
  • 発売日: 2017/02/10
  • メディア: LP Record
 

の「Station To Station」を鬼リピートして聴き続け、結果このドラミングが良いよな・・・、みたいな盛り上がりになったり、ということでまあ単なるよくわからないテンションで日々を乗り越えて行ったりとかしていたから、まあなんだかバカみたいだけれどもそういうバカみたいなテンションが必要な時も人生、時にはあるんだぜ、とよくわからなさを正当化したい夜もある、ということがおわかりいただければ。

 

で、家ではほぼ100%寝落ちの日々だったがRyan Adamsの「Wednesdays」を聴いている。

Wednesdays [Analog]

Wednesdays [Analog]

  • アーティスト:Ryan Adams
  • 発売日: 2021/03/19
  • メディア: LP Record
 

所謂metoo的なスキャンダルやら何やらですっかり干されてしまった彼の3年ぶりのアルバムである。去年のうちに配信では出ていたのだが、レコードで(7インチ付き)聴いている。まあ海外メディアでは黙殺されたりもしているアルバムではあるが、良いアルバムなのだ。まあそんなこんなの後だからか、言い訳っぽい歌詞やらも見受けられる、そして何とも寂しさを湛えたアクースティックギターの音色が印象的なメロウなアルバムである。勿論彼のアルバムには今までもこういうノリのアルバムはあったので音的にはとくに驚かないが、まあ騒動の後故にしょうがないよね、と受け止めてしまうのはしょうがないのかも知れない。でもこの美しいメロディの曲群にはちょっとやつれた感じも相まってやはり抗えないのである。ちなみに聞き覚えのある女声が、と思ったらEmmylou Harrisも参加、ということで嫌いになんかなれるわけがないアルバム、なわけである。まあまた異常なくらいのペースでリリースが復活すると嬉しいものであるが・・・。

Oslo

csgb Vol. 75 ~Stream~ 2021年4月10日(土)15:00~20:00 

配信:無料 / 入店: 2000yen(1D)*人数制限あり 

DJ: shinshin, tdsgk, 5atoru, hirasho

https://www.twitch.tv/barfam 

pcではこのアドレスで、スマートフォンではアプリから視聴可能です。今回は事前にbar famのSNShttps://twitter.com/bar_fam )にDMいただければ予約して、そしてマスク着用の上で入店可能です。

時間が変更で午後3時から午後8時まで、という高校生の昼間イヴェント並み、もしくはそれ以上に健全な時間帯での開催になります。私はこの日ガチ仕事なので遅くにしか来られないが故に遅めの時間の出番にならざるをえませんが、よろしくお願いいたします。

 

ちなみに、色々、国や県に言いたいことはめっちゃたくさんある。誰も病気になりたくないし、させたくもないのだけれども、それに伴うお前ら(国とか県の上の方)の物言いには腹に据えかねるものがあるんだな。それは単純にイヴェントだ、とか店の営業時間だ、とかの話ではないのだ。

 

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白と黒、M~XLのサイズ展開ですよろしく!まだまだ貴兄貴女からのオーダー、お待ちしております!
 
いつの間にやら年度末の地獄が新年度の地獄に形を変えている日々だが、それとは関係なく最近めっちゃ車で音楽を聴いている時間が増えて(これは我が家の事情なのだが)、それが心の安らぎになっているからまあ良い。だからここんとこ車内がリスニングルームと化しているので
あめりか / Hosono Haruomi Live in US 2019

あめりか / Hosono Haruomi Live in US 2019

  • アーティスト:細野晴臣
  • 発売日: 2021/02/10
  • メディア: CD
 
Light at End of Tunnel by Damned

Light at End of Tunnel by Damned

  • アーティスト:Damned
  • メディア: CD
 
Permanent Vacation

Permanent Vacation

  • アーティスト:Aerosmith
  • 発売日: 2001/11/20
  • メディア: CD
 
AT FOLSOM PRISON

AT FOLSOM PRISON

  • アーティスト:CASH, JOHNNY
  • 発売日: 1999/11/29
  • メディア: CD
 
Dharma at Big Sur / My Father Knew Charles Ives

Dharma at Big Sur / My Father Knew Charles Ives

  • 発売日: 2006/10/23
  • メディア: CD
 
THE TRINITY SESSIONS

THE TRINITY SESSIONS

  • アーティスト:COWBOY JUNKIES
  • 発売日: 1994/02/07
  • メディア: CD
 
Use of Ashes C/W These Things Too

Use of Ashes C/W These Things Too

 
Ethiopiques Vol.21

Ethiopiques Vol.21

 
The Place Where the Black..

The Place Where the Black..

  • アーティスト:Lustmord
  • 発売日: 1994/12/15
  • メディア: CD
 
Unknown Pleasures (Bonus CD) (Reis)

Unknown Pleasures (Bonus CD) (Reis)

  • アーティスト:Joy Division
  • 発売日: 2007/11/13
  • メディア: CD
 
Chemtrails Over The Country Club

Chemtrails Over The Country Club

  • アーティスト:Lana Del Rey
  • 発売日: 2021/03/19
  • メディア: CD
 
Read My Lips

Read My Lips

 
Don't Give Up on Me

Don't Give Up on Me

  • アーティスト:Burke, Solomon
  • 発売日: 2002/07/23
  • メディア: CD
 
Spirit of the Century

Spirit of the Century

 
Box Set

Box Set

  • アーティスト:Galaxie 500
  • 発売日: 1996/09/24
  • メディア: CD
 
Part Lies Part Heart Part Truth Part Garbage 1982-

Part Lies Part Heart Part Truth Part Garbage 1982-

  • アーティスト:R.E.M.
  • 発売日: 2011/11/15
  • メディア: CD
 
Feeling Good: The Very Best of Nina Simone (2003)

Feeling Good: The Very Best of Nina Simone (2003)

  • アーティスト:Simone, Nina
  • 発売日: 2003/08/19
  • メディア: CD
 
TWO NUNS AND A PACK MULE (TG36CD)

TWO NUNS AND A PACK MULE (TG36CD)

  • アーティスト:RAPEMAN
  • 発売日: 1988/10/21
  • メディア: CD
 
Best Of: Softly With These Songs

Best Of: Softly With These Songs

  • アーティスト:Flack, Roberta
  • 発売日: 1995/02/10
  • メディア: CD
 

とか聴いているのだが、この並びは明らかに何か、精神的に大丈夫なのか、と客観的に思わざるを得ない。でも、どれも大好きなので聴きたい、と思ったから車に積んだり、道すがら補充したり(ブックオフで)しているので、まあ心の安寧のためには、ということで納得している。しかしRapemanからRoberta Flackとかは、何だかどうしてこうなった、という感じだし、もうミニマルもソウルもパンクもドローンもエチオピアのピアノソロもオルタナティヴ的なものもニューウェイヴもカントリーも何もかも私の中では並列になっていて、車の中で聴くものに何ら恐れるものがなくなっている様が見て取れて、突き抜けたな自分・・・、と思ったりする今日この頃である。

 

で、家ではCloud Nothingsの「The Shadow I Remembered」

Shadow I.. -Coloured- [Analog]

Shadow I.. -Coloured- [Analog]

  • アーティスト:Cloud Nothings
  • 発売日: 2021/02/26
  • メディア: LP Record
 

に心を激しく揺さぶられたりしている。先日久々に行ったタワーレコードにあって、実は白状すると、ここ最近の彼らにはなんだかピンと来てなかったので、ふーんとか思いながらスルーしようとしたら試聴機があり、聴いてみたらもう最後で、そのままレコード買って帰ってきてめっちゃくちゃ聴いている。Steve Albiniが手掛けた

Attack on Memory

Attack on Memory

  • アーティスト:Cloud Nothings
  • 発売日: 2012/01/24
  • メディア: CD
 

と、その後のこれ

HERE AND NOWHERE ELSE

HERE AND NOWHERE ELSE

  • アーティスト:CLOUD NOTHINGS
  • 発売日: 2019/12/21
  • メディア: CD
 

はむちゃくちゃ好きだったけどそのあとは何か小さくまとまってしまったなあ、とか思っていたのだけれども、今作には「Back To Basics」とか「Steve Albini」とかそういう言葉がステッカーで踊っていて、つまり、またしてもAlbiniが手掛けているのであった。で、あの、いやそれ無理でしょ、というような高速+後先考えないパターンのドラムが再び聴け、またメロディのセンスは相変わらずだからもう、往年のエモって奴を超荒っぽく解釈してやってしまった、みたいな私にとっては最高のロックンロールのアルバムになっているのだった。こういうの聴いてバカみたいに昂る、って久々なので回春、とかそういう忌々しい言葉が勝手に頭の中をよぎったりもしたけれども、とにかく最高なので全員聴いてほしいどかどかのアルバム。The Get Up Kidsのファースト

Four Minute Mile

Four Minute Mile

  • アーティスト:Get Up Kids
  • 発売日: 1997/09/30
  • メディア: CD
 

を聴いた時みたいな気持ちになってしまった。しかしSteve Albiniがやったにしては比較的音がマイルド・・・、とか思っていたけれどもCDに焼いてこれまた車で聴いてみたら車体が揺れるほど、ドラムの(とくにキックの)音が尋常じゃないくらいにでかくて、嗚呼こういうのやっぱり好きだ。

 

 

Can't Live In The Past

csgb Vol. 75 ~Stream~ 2021年4月10日(土)16:00~21:00 

配信:無料 / 入店: 2000yen(1D)*人数制限あり 

DJ: shinshin, tdsgk, 5atoru, hirasho

https://www.twitch.tv/barfam 

pcではこのアドレスで、スマートフォンではアプリから視聴可能です。今回は事前にbar famのSNShttps://twitter.com/bar_fam )にDMいただければ予約して、そしてマスク着用の上で入店可能です。

実は3月はcsgb流れてしまいまして、仕切り直し、ということで色々変則的ですが、上記スケジュールで開催いたします。現場orご自宅でお楽しみくださいませ!夕方からなので夕飯の際にでも流しておいて、とかいう楽しみ方も・・・。当日私は鬼のようなスケジュールなのですが、頑張ります。多分懐かしめ多め、何ならCDメイン、とかやっちゃうかも、です。

 

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暖かい日々が続くようになってきて、そうか冬も終わったのかな、と言う気持ちになる。去年の12月くらいからガチで寒い、ガチで雪、ガチで凍結、という日々が仙台には結構あって、この冬は長く辛いものになるのか、と歯を食いしばる覚悟でいたら奥歯の詰め物が取れて、治療のため歯医者に行ったらそこから通うことになってしまって結果的に親知らずまで抜くことになってしまった、ということもこの冬にはあった。
 
でも意外にあっさりと春っぽくなってしまって、まあ物事には終わりがあるのだ、ということを実感する。良くも悪くも終わらないものってあるのかな。地球とか終わらないと良いな、と思ったりする。逆に、終わって欲しいこと、って思いつくだけでも、まあ地球の歴史とかから見てみればほんのごくわずかな期間続いていることなのだろうけれども、めちゃくちゃいっぱいあるな。
 
この2週間くらいずっと苦虫を噛み潰したみたいな様子で、息を潜めて暮らしているわけだが(すべては仕事関係のせい)、『ぼくにはこれしかなかった。』
ぼくにはこれしかなかった。

ぼくにはこれしかなかった。

  • 作者:早坂大輔
  • 発売日: 2021/03/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

を一気に読み終えて、あー自分の「たましい」に忠実な仕事を「ぼく」もしながら生きてみたいものだ、「きみ」もそう思うはずだ、とか思ったりしたのだが(何よりこの本はひらがなの使い方が凄く秀逸で、且つ文の持つビート感も凄いからとても読み進めやすいし、はっとできる)、思えばとくに何をしたい、ということもなく、まったく生きていく術につながるようなことで私がしたいことは何もとくにないな、ということに思い至ったので、結局このまま苦虫を噛み潰したり怒髪天を衝きながら仕事していくんだろうな、というヴィジョンが見えて欝々となった。しかし全ては生きるため。生きるということは音楽を聴く、ということ。音楽を聴く、ということはレコードとかを買うことと私の場合ほぼ同義、となるとやはりまた、仕事せんとな、となってきた。あーこと年度末だといつにも増して、全てを投げ出したくなるモードが強まるから大変だよね。

 

しかし最近ブックオフでの引きがめちゃくちゃ強い(誰とも共有できない収穫ばかりだけれども)ので、こちらの方は絶好調。ミツメの新譜

VI [Analog]

VI [Analog]

  • アーティスト:ミツメ
  • 発売日: 2021/03/24
  • メディア: LP Record
 

も本当に毎日聴いているくらい最高すぎて絶好調、しかし昨日はNO NO NO 

NO NO NO

NO NO NO

  • アーティスト:NO NO NO
  • 発売日: 2021/03/24
  • メディア: CD
 

を狂ったように聴いていた。茨城県出身のハードコアバンドのファーストアルバムである。ミックス違いで16曲×2ヴァージョンずつの全32曲、39分の激烈に駆け抜ける1枚である。トリオ編成の女性ヴォーカルで早口言葉のようにまくしたてられ、叫ばれる歌詞も断片的にしか聞こえず、あっという間に全て過ぎていく。ということで、スペック的にはとんでもなく常軌を逸した感じに思えるかも知れないけれども、不思議とエクストリームな音楽を聴いている感覚、というものは薄い。どこかしらポップに聞こえるし、私がこんなこと言うのも何だけれどもニュー・ウェイヴっぽい感じまであって、ものすごく中毒性が高い。聴く前は、何となくMelt Bananaみたいな感じなのかしら、と思っていたのだけれどもそうではなく、ストレートに短い速いうるさい、と言う感じでしかも不思議とキャッチー、だからさすが掟ポルシェ氏がライナー書いてイラスト(ジャケは違う)書くくらいだなあ、とMarc Almondファンの同志の氏への信頼感がますます強まるのであった。ミックス違いは「The 塊」のようなミックスの前半、「もうちょい分離」ミックスの後半、どちらもアプローチの違いが結構鮮明でとても楽しく聴ける。でも爆音でこれ聴いていると、なんかギリギリで生きている人感が強まってしまって危険なので、ほっと何等かの方法で一息つくことも忘れずに・・・。

Wilson Rag

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私の住まう宮城県仙台市新型コロナウイルスの感染者がどかどか最近増えていて、なんだか全国ニュースでも我が県、我が市のことがよく取り上げられているようで、なんだかこう、落ち着かない感じ、である。
 
私の職場にも感染者が出たし(今日無事に復帰)、職場の関係者にも感染者が、という話はここ最近よく聞く話になってきたもので、これまた落ち着かない感じ、である。こういうのイヤだなあ、と思うのだけれどもしょうがない。
 
しょうがない、と言えば地震もこの間どでかいのが来たけど、また来るだろうから引き続き警戒を、と言われてしまえばなんだかこう、落ち着かない感じ、である。
 
しかし、だからこそ、しょうがなくないことには全力で抗わなければならないのは言うまでもないことで、今日も今日とて職場の理不尽なことに対して、本当に凄く珍しいことであるが、なんら着地点も見えないままに思いっきりブチ切れてしまった。その後、いやいや、こういうことできればしたくないし、と気を落ち着かせようと車で音楽を聴きながら職場を出て、昼ご飯に汁なし担々麺を美味しく食べて、こういうことだけしていたいのに、ああいうブチ切れるなんてことしたくないし、と言うかさせんなよな・・・、とまたふつふつ別のベクトルの怒りが湧いてきて職場に戻ってもう一回強めに詰めてしまって、結局その理不尽は撤回されたのだけれども、いやはや、こういうの、本当にイヤなんだよねぇ・・・。
 
このただでさえ気持ちがささくれ立つ年度末にコロナだ地震だ、ついでに今日は隣の隣の市でタイヤが燃えているらしく、夕方職場から出たら外がえぐい匂いの空気に満たされていて、もうなんなんだ、私、悪いことしたかしら・・・、という気持ちになっても仕方のない疲労感の強い1日、であった。
 
でも帰宅したらとても楽しみな本
ぼくにはこれしかなかった。

ぼくにはこれしかなかった。

  • 作者:早坂大輔
  • 発売日: 2021/03/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

(上のリンクはAmazonですが、できれば早坂氏のお店、盛岡のBOOK NERDから購入されることを、激推奨いたします)が届いていたし、Elizabeth Cottenもいつ聴いても最高だ。

Folksongs And Instrumentals With Guitar [Analog]

Folksongs And Instrumentals With Guitar [Analog]

  • アーティスト:Elizabeth Cotten
  • 発売日: 2019/03/01
  • メディア: LP Record
 

1893年生まれの彼女のファーストアルバムであるが、63歳の時のリリースなので人生何が起こるのかわからないものだな、と言う思いを新たにするのであった。だいたい、迷子を届けたらSeeger家で、それでメイドで働くことになって、それでレコーディング、って勿論それまでの苦労がたくさんあったわけだが、シンデレラストーリーっていつになっても起きるものだなあ、となんかしみじみするのである。右利き用の弦の張り方のまま左利きで弾くフィンガーピッキングのギターと、彼女の朴訥とした唄は奇跡的な美しさで、多分このCD手に入れてから20年くらい経っていると思うけれどもついついことあるごとに聴いてしまうし、昨夜mstkさんが言及していたので急に聴きたくなってまた立ち戻って聴いているわけだが、今日のような疲弊した日の夜にはうってつけの音楽。なんかこう、聖歌もオリジナルも分け隔てなく、明るい陽射しを感じるような・・・、なんて柄にもないことを言いたくなったりする。

It's A Rainy Day, Sunshine Girl

白と黒、M~XLのサイズ展開ですよろしく!まだまだ貴兄貴女からのオーダー、お待ちしております!
 
ということでまたしても大きな地震が来て明けて、の日曜日である。
 
今回も大きな被害はなかったのだけれども、大きな地震で部屋中がごごごごぐわんぐわん、と揺れて物が落っこちたりする様を目の当たりにしながらまた食器棚を押さえたりしていると、「またかよー」と、つい先月も言った言葉が口をついて出てもしょうがない、と思うのだった。こんなに大きな地震が立て続けにカジュアルな感じでやってこられると、ちょっと本当に困る、というかマジ止めて、とどこに言っていいのかわからないけれどもお願いしたくなるものだ。
 
昨日までの週は仕事はThe 年度末、という感じで本当にみっちみちだったし、その一方で母の入院だ手術だ、とスケジュール的にもドタバタしていて(まあ水曜日の夜には飲むことができて、それがとても楽しかったから乗り切れた、というのは大きいかも知れないが)、やっと土曜日で休みだ、とほっと過ごしていた夕方にごごごごぐわんぐわん、と来たものだから結構精神的に落ちる。まあどんなタイミングでも地震は本当にイヤだけれども。
 
ということでまあ常に備えていなければならない、のである、しんどいけど。コロナやら地震やら、本当に生きるということはなかなかに大変である。
 
ところで、昨日の地震で揺れている最中に一度停電になって真っ暗になって、そん時が一番あーやばいな最悪だ、という気持ちになった(食器棚を押さえながら)わけである。ちなみに前回2月の大きな地震の時はJan Garbarekのアルバム聴いてるときに地震が来て、まるで鎮魂歌のように揺れの間中鳴っていたことは拙ブログに記していたが、それはそれで結構きつかったわけである、停電にならなかったのは幸い、であるが。今回停電になったのは最悪、だったが聴いていた音楽が途切れたのは、ある 意味その場の心持的には変な話だけれども良かったのかも知れない。なんせFaustの「So Far」
So Far

So Far

  • アーティスト:Faust
  • 発売日: 2013/12/03
  • メディア: CD
 

を聴いていたのだから、揺れの中これ聴いていたらちょっと堪えたんじゃないかな、と・・・。1972年リリースのセカンドアルバム、である。でも、ファースト

Faust [12 inch Analog]

Faust [12 inch Analog]

  • アーティスト:Faust
  • 発売日: 2007/10/05
  • メディア: LP Record
 

よりは良かったのかな・・・?いや、誤解されては困るのだけれども両方とも大好きなアルバムである。ただ、でっかい地震の揺れのBGMとしては、と言う話である(そもそもお分かりの通り、地震のBGMに相応しいものなどないのだけれども)。そのファーストはコラージュの嵐でそれはそれはとても面白いのだけれども、こちらのセカンドは比較的ロックバンド的な、ひねくれたポップ具合とも呼べそうなノリが炸裂していて、それもまたこのFaustのつかみどころのない(そしていまだにそのつかみどころは片鱗すら見えない)魅力を表していると思う。こちらではThe Velvet UndergroundやCanにも通じる音が鳴っている瞬間が多々あって、文脈の中には落とし込みやすい?からすんなりと?入り込める?ような気がするわけであるけれども、「?」が全てである。でもこの全体的にループするような感じが(とくにビート面)不思議と心地よく、ノイズの出入りやら何やら、大変なことはあちらこちらで起きまくっているのだけれども楽しく聴けるアルバム、なのである。ただ、やはり地震の時、だったらもう何が何だかわからなさ具合にお互い相互作用して大変に増幅されていただろうなあ、地震の怖さもFaustの謎さも。

Chinatown

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土曜日の朝にたまたまつけていたテレビ番組の占い?で、てんびん座はあまり順位が良くなく、且つ一言アドヴァイスが「外出はストレス」的なことだったので面食らった。
 
何故なら外出しなきゃいけない用事が午前中いっぱいでみっちみちにあったわけで、それを避けるように、というアドヴァイスでは今日は良いことは見込めないな、と全く占いなぞ日頃信じてもいないのに、何だか今日はとても響いた。大体、私の血圧の高さの原因はストレス、耳が難聴気味で調子悪いことがある原因もストレス、と医者に太鼓判を押されてしまうくらい、ストレス、と言う言葉にはちょっと身構えてしまう私である。
 
だから同居人の職場への送り、私の実家、私の職場、食事とてきぱきと短時間でこなし(含む中古盤屋)、そそくさと午後早めに帰宅し、ひたすら家で部屋の片づけに精を出してストレスの回避、とやらに努めていた。
 
その結果わかったことは、私、もし事情が許すのなら本当に家から一歩も出ないで、しかも結構楽しく過ごせるな、ということである。今日もひたすらレコードをとっかえひっかえ聴きながら気がつくと6時間くらい、時間を忘れて部屋の整理をしていたが、ここ最近では感じられなかった充実感、であったのでまだおうち時間が足りない、というくらいである。あと、こんなのあるんだ我が家に!?という新発見を含む家庭内レコードディギン、が大変熱かったし。
 
でも・・・、家にいても種類にもよるが友人以外とのメールとかでストレスってのは結構たまるものだな、と感じる日、でもあった。昨年の我が職場の「なんちゃって在宅勤務」の際に、それは嫌と言うほど感じていたことだったけれども・・・。通常家にいる時間が長いと血圧は低めになるのだが、今日は高め、だったんだなあ。もっと音量上げてレコード聴いてなきゃだめだったかな。
 
でもLunaの「Penthouse」とかを聴けばその音の豊饒さに包み込まれる悦びを感じられるから良いのだ。
Penthouse [12 inch Analog]

Penthouse [12 inch Analog]

  • アーティスト:Luna
  • 発売日: 1995/08/06
  • メディア: LP Record
 

1995年リリースの3枚めのアルバムである。もうこの頃になるとさすがに「元Galaxie 500」とかいう言葉もそんなに表立っては聞かれなくなっていたものだなあ、と前日の夜から友人たちとiPhone上のチャットで話題にしていたので引っ張り出して日中に聴いて、そんなことをふと思い出したりした。私はLunaのアルバムの中でこのアルバムが一番好きである。優雅さとポップさ、ぼやーんとしたサイケデリック、とでも形容できそうな空気感とスピード感、という対比が1枚のアルバムの中で上手く作られている作品だと思う。あと何よりも曲が粒ぞろいすぎてダレる暇もない。ギター2本とドラムとベース、時にチェロ、時にゲストのTom Verlaineのギター、というシンプルと言えばシンプルな音なのに、まだまだマジックはある、と信じることができた時代の幸福な1枚。思わず今日3回ぶっ続けで聴いてしまった。しかもシークレットトラックはStereolabのLaetitiaとのデュエットで「Bonnie And Clyde」、日本盤のボートラではShockabillyのカヴァー、と相変わらずカヴァーも良いのだ。ちなみに前エントリから何だか90年代づいているが、たまーに聴き返すととても楽しいものであるね。勢いでアナログも、とか言いたくもなるけれども、何だかどれもこれも立派な値段過ぎてちょっと、ねえ・・・。

 
 

Penpals

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10年目の3月11日午後2時46分は病院の待合ロビーで迎えた。
 
母が昨日転んで肩を打って、昨日は病院3軒回るツアーでそれはそれは大変だったのだけれども、結局骨折していて入院して手術をすることになり、その説明を長男たる私が聞くために病院にいたのだった。
 
かくいう私も先週金曜日に親知らずを抜き(これは個人差があることだと思うのだけれども、痛くなくはないし、楽しくはない経験であった)、何だかどうにもこうにも口の中の奥の方に違和感を抱えたままである。
 
そう言えば、どうにも最近細かい字が見えにくくなってきて困る。私は日中はコンタクトレンズ、家にいるときは眼鏡、なのだがとくに眼鏡の時に難儀するものである。眼鏡を外して対象に思いっきり顔を近づけて見ている様は、The 老眼、という光景そのものであろう。
 
つまるところ、まあ親知らず抜歯はひとまず置いておいて、この10年の間、確実に言えるのは10歳年を取った、ということである。私はもう、10年前よりも若くはないし、それは結局のところ昨日よりは若くない、ということを日々積み重ねてきたからである。なんだか、Some Girls Are Bigger Than Others
THE QUEEN IS DEAD [3CD+DVD BOX] (2017 REMASTER)

THE QUEEN IS DEAD [3CD+DVD BOX] (2017 REMASTER)

  • アーティスト:THE SMITHS
  • 発売日: 2017/10/20
  • メディア: CD
 

的な話、もしくは小泉進次郎(バカ)的な物言いだが、歳を取ることができるだけ幸せ、ということを今日くらいは思ったとしても、それは変な話ではないだろう。

 

節目節目、ということをよく聞く今年だが、結局毎年節目なのである。だからたまたま10回目の節目、というだけで来年は11回目の節目が来る、ということで100年後には110回目の節目が来る、ということである。そのように震災のことを考え続けることが大切なのだと思う。感動的なエピソードだけ、とかセンセーショナルな悲劇だけ、をピックアップして垂れ流すだけではなく。

 

しかしこの10年の間に、震災当日私を実家に迎え入れてくれた父も、地震で地面が割れて家が真っ二つに割れて住めなくなり、その後大慌てで引っ越し先を一緒に探した義母も、石巻で被災して避難所で暮らし、その劣悪な環境が良くないということで、結構な大作戦の末に横浜に移動していったけれども結局地元が良い、と言ってすぐに戻ってきた祖母も、みんな亡くなってしまった。やはり10年というのは、あっという間ではあるが確実にその間にはそれだけの時間が流れたのだな、ということを実感する次第である。

 

Sloanの「Twice Removed」を聴く。

Twice Removed [12 inch Analog]

Twice Removed [12 inch Analog]

  • アーティスト:Sloan
  • 発売日: 2001/03/19
  • メディア: LP Record
 

カナダの所謂パワーポップ、と言っても良いであろう彼らのセカンドアルバム、1994年作品である。最近、ちょっと事情があって車に乗る時間が激増してしまって車内BGM選びを熱心に行う日々なのだが、久々に棚で目についたので聴いていた。メジャー2枚目なのだが、このアルバムでメジャーとは一旦決裂、インディでの活動に戻っていくわけだが何故このアルバムがイマイチ売れずに話題にならず、だったのか不思議でならない、珠玉の1枚である。シンプルなバンドサウンドをベースに、キャッチーで甘酸っぱいメロディにコーラスワークが炸裂しまくる、ポップスの魔法をしっかりと纏った奇跡的なアルバムだと思うのだけれども・・・。The Posies

Frosting on the Beater

Frosting on the Beater

  • アーティスト:Posies
  • 発売日: 1997/10/07
  • メディア: CD
 
Amazing Disgrace

Amazing Disgrace

  • アーティスト:Posies, the
  • 発売日: 1996/04/18
  • メディア: CD
 

も同じ頃同じレーベルにいて、またこのアルバムでの曲作りに於いては上記2枚との類似点も感じられるような気がするから、当時のゲフィンももうちょい両バンドともまとめてちゃんと面倒見てやれば良かったのによ、とか思ったりする。ところでアルバム10曲目、「Snowsuit Sound」は100回以上のリピートに耐えうる永遠の名曲なので何はともあれこの曲だけでも後世に伝えることが私の役目である、と宣言したくなる瞬間が多々あって、それはこの10年変わることはなかった。そしてそれは、多分これからも、なのであろう。