The River That Runs With Love Won't Run Dry

mthdrsfgckr2009-07-28


ご無沙汰しておりました。ちょいとくだらねえ用件で留守にしておりまして。

昨日は雷雨の中高速道路を爆走していたのだが、あまりの豪雨で心折れそうになりこのままここらへんで高速下りてこの村で泊まるところを探す!とかいう「田舎に泊まろう」状態にまで発展しかけたものだが、負けずに無事に帰宅した。

しかしそんな大変な天気の中、空に真一文字に雷が走ったりするのを見て何だか深い感動を覚えた。この世の中で、人間は色々なことを色々やろうとしているんだけれども、絶対にどうしようもない限界みたいなものがあるんだなあ、とか何故か思った。

どうしようもないことはある。だからこそ、身の回りのことを良く見て、そして人知れず徳を重ねることが人間本来の生き方、みたいなものなのだろうか。それを忘れちゃうとまた誰かが方舟を作らなきゃ行けない羽目になって、それでも誰もその方舟を知らずに、もしくは方舟があるよ、という話を聞いても一蹴しちゃったり、とかして大変なことになっちゃったりするんだろうか。

日頃は神様とかっているんだろうか、いたらこんな大変なことになってないよな、とか思うばかりなのだけれども、何か色々なことを「神様の仕業」とか言ってまとめたくなる人々の気持ちもちょっとわかるような、そういうことまで昨日運転しながら思ったのだった。私自身は変わりゃしないのだけれども。

まあめんどくさいこと考えたものだが、疲れていたんだろうか。ということでSwansの「The Burning World」を聴く。89年の衝撃のメジャーからのリリースである。それまでのSwansと言えば重ーい、うっさーい、暗ーい闇に蠢く重戦車のような音を出していたのだが、88年辺りからどうも色合いが変わって、このBill Laswellプロデュースの唯一のメジャー作ではもう、考えてみればJohnny Cashばりの低音ヴォイスを聴かせるMichael Giraのヴォーカルを生かした、カントリー、フォーク調の曲でまとめられた音世界になっている。いきなり当時は賛否両論であったがそれも当然であろう。しかしその後のSwans、そしてGira氏の動きを見ていくと、とても重要なターニングポイントになったアルバムであることは一目瞭然である。いや、普通に良いのですよこれが。Trafficの「Can't Find My Way Home」(Electronicもカヴァーしてたなあそういや)でのJarboe嬢のヴォーカルも神々しく美しいし、どこを切っても聴き所満載の、私のようにノイズとカントリーが好きな人間にとってはツボを押されまくるアルバムである。今までアナログでは聴いていたのだが、CDを購入できた記念に久々に聴いたらいきなり昂ぶったのだった。