Driving Away From Home

昨日のエントリで記した、連絡が取れなかった親族とは無事に連絡が取れ、皆生きていることがわかっただけで何となく今日は良い日なのかもな、と思う一日であった。ただ、家には水が入ってしまったそうでそれは実に心が痛い話ではある。しかし生きていればなんとかなるものだろうとは思うので、まずは一安心である。ということでお騒がせいたしました。

でも本当に今回の地震津波が信じられない状態だったようで、我が家からも車で5分10分程度の、全然「海」ということを意識しないような場所にまで水が来ていたようである。日頃から人が生きているのは実は偶然の積み重ねなんだよな、ということは思っていたのだが今こうして自分の家でPCに向かっていることは偶然の積み重ねの上の、追加トッピングみたいなものなのかも知れない。じゃあせっかくトッピングしちゃったんだから最後まで喰らわないとな、という妙な気持ちになったりするものである。

我が家はかなり落ち着いてきている。というかマジ地震ファックなんで、あれくらいでかいのは勿論、本音を言えばどっかの都知事を生贄にするから全部来なくなって欲しいのだけれども(あ、あいつじゃ無理か逆に増えるか)、日常に戻る準備はできている。ただ、やはり、というか何と言うか、同程度の被害だった家に比べると一部屋だけ猛烈に復興が遅い。午前、午後、と結構自分のペースで頑張って整理しているのだけれどもなかなか面倒である。とりあえずレコードはなんとなく12インチとLP分けて収納始めているが、これは今まで微妙に保たれていた場所の秩序がなくなってしまったので、サーチが大変である。世の中元気になったら我が家でレコード神経衰弱大会開催か、とか思っているのだが・・・。

でもお陰で手にとって、お、久々に聴こうかな、という音楽とも出会えるからそういう楽しみを見出しながら頑張る。相変わらず節電もあるから1日1枚、という勝手に決めたルールでIt's Immaterialの「Life's Hard And Then You Die」を聴く。さすがに今回はタイトルだけ取り出したりはしないのだが、86年のファーストアルバムである。元Yachtsのメンバーがいるんだなあ、そういえば。今日も手短に行こうと思うが、この落ち着いた打ちこみと生楽器の組み合わせ、淡々としながらも練られたメロディにアレンジ、意外に美声なヴォーカル、と派手さは皆無なのだが心に染みる。歌詞は当時のサッチャニズムを色々反映したかのような、そういう歌詞だったり寂寥感溢れる感じだったり、いやーイギリスのバンドだなあ、という感じで和むものである。と同時にどこか凛とした感じがまた良いバランスなんだな。瀧見憲司がDJでかけてたことで一部で話題になったアノ曲も勿論2ヴァージョン入ってたりするし。いやーフロアで聴いた時は我が耳を疑ったもんだな、とかセカンドも凄く良かったな、とかそういや私は何故かThe Blue NileとかChina Crisisとか国は違うがFra Lippo Lippiとか、こういう感じ大好きだな、と我が家の棚にひっそり佇む連中のことも思いだしたりして、まあ元気に過ごしている、ということである。