Witch Hunt

日曜日のAOBA NU NOISEにお越しいただいた皆さま、まことにありがとうございます!

EVOLはきっちりと、グダグダだった先月のリヴェンジを果たせました・・・か?まあとりあえずVelvet CrushからTeenage Fanclubという流れで私が本気で号泣するという気持ちの悪い展開とか、Bad Dream Fancy DressからThe King Of Luxemburg、という単なる連想ゲームでしかない展開とか、もう若い人そっちのけの感じでした。すみません・・・。あとEVOL夏用CDも大好評で完売(私信:スミスさん、とってあります)、ありがとうございました。鬼の営業してしまってすみません、押し売りみたいな感じで・・・。

でもゲストDJのスミレさんの結構前回よりもとんがった選曲とか、トモさんのまたしてもMansunSuedeとか、勿論ゲストライヴ2組のキレッキレのライヴとか、どれもこれも本当に楽しかったです。相変わらずのイカしたライヴとDJのレギュラー陣だし、つくづく後半爆睡してしまったのが悔やまれる(4時前の地震で起きた)。しかしMVPはゲストDJのkaaanji氏のあまりにも凶暴な酔っぱらいぶりだっただろうか。帰り際階段でMinor ThreatのジャケComplete Discographyみたいになってたが、彼は色々大丈夫なんだろうか、最高だけど。

そのANNもだがその前の晩も久々の面子で日付が変わるまで飲んでたのだった。それも実に最高だった。いい加減付き合い長い面子なのだが、毎回毎回爆笑させられて、且つ新しい刺激を受けるのだ。だから好きなのだ、あのメンバーが。

ということで私個人はここ最近友人知人のお陰で実に最高な感じなんだけども、世界に目をやるとあまりにも信じがたい事件とか事故とかあり過ぎて気が狂いそうになる。世界は広すぎるからたまに無力感に襲われるのだ。どうしようもないことだけれども、何だか気が滅入ってきたりするのだ。地震もここ最近体感的にとても多いし、何か不安になってくるものである。

でも生きて行くのだ、生き延びてしまったのだから。だから週末はその分エネルギーを充填しなければならないのだ。そして音楽を聴かねばならないのだ、たとえばPILの紙ジャケを数枚大人買いするとかだな・・・。そしてZombyの「Dedication」が地元のタワレコZombie Nationのコーナーに入っていたとしても、生きて行かなければならないのだな。ダブステップなんですかね、一応?という彼の4ADからのアルバムである。余談だがそろそろ本当に4ADだから気になる、というこの性癖みたいなものを治したいのだが、それは無理な話なんだろうか・・・。さて、このアルバムであるが『WIRE』誌の表紙インタヴューで気になった顔は出さないアーティストのセカンドである。ダブステップ、も別にトレンドを追いかけているわけではないのでどういう風になっているのかイマイチわからないのだが、このどこか閉塞感漂う感じはダブステップ、と呼ばれる音楽を数組聴いただけでしかない私でも、なるほど共通しているかもなあ、と思える。加えてこのアルバムは3分を超える曲がほとんどなく、様々なビートとシンセの組み合わせのインストが去来してアルバムが過ぎて行く。ヴォーカル入りもあるが無情にチョップされていたり、Animal Collectiveの人(Panda Bear)の声も本当にパーツの一部として聴こえてくるくらいである。一貫してどこかメランコリックな感覚が隙間は多いが深みのある、シンセサイザー中心の音から漂って、何だか良いな、とか言っているうちに終わる。そんな感じで一貫してはいるのだけれども意外にヴァラエティに富んでいて、何だか掴みどころのない感じではある。しかしそれ故に何度聴いても飽きないし、すぐまた聴きたくなるのはそのメランコリーのせいなのだろうか、はたまた嫌味ではないチープささえ感じるストイックなビート実験のせいなのだろうか。いずれにせよなんかこの1人で薄暗がりの中に取り残されてしまったかのような甘い寂寥感は嫌いになれないのである。