Blood Of Winter

AOBA NU NOISE @Club SHAFT 2012年1月22日(日)  20:00〜 DOOR/3000yen(1D) ADV/2500yen(1D)

GUEST LIVE/ BO NINGEN(from UK), moja
GUEST DJ/ TOMO(STYLE BAND TOKYO), kaaanji(AFTER DARK)
Live Act/ -W-(Waikiki Champions), runny stools, M-KODA
DJs/ EVOL(from LoveRecords), RAMBO, SISINOBU, SIF

今月のANNは最終日曜日ではないので皆さまご注意くださいませ!!早いものでBO NINGENも3回目の登場ですなあ。いつも凄く良いライヴを見せてくれるので今回も楽しみだし、何よりもメンバーの皆さまが楽しんでくださっているのがこちらとしても嬉しいです。EVOLはそうですね、何も決めてないのでこれから、とか言いながら直前にばーっと決めると思いますが、もう何かけても良いですよね・・・。ということでよろしくお願いいたします!

さてMatthew Sweetは上から見たらまるで球体のように見えるくらいに巨大化していたが、「Girlfriend」全曲+3曲のボーナストラック+「Sick Of Myself」は強力過ぎた。最初は彼の声はとくに高音が辛そうだったが持ち直して安心したし、Velvet Crush含むバンドはラウドで痛快な演奏だった。良いライヴ初めが出来てよかったが、初めて行ったあのビルボードという空間のあの感じにはどこか違和感を感じてしまったものである。まだまだガキなんかなあ、自分・・・。あるいはあえて次行く機会とかあったら食事とかしてみようか・・・。

それはそれとしてだ。食べログの口コミやらせ問題とか、別にハナから口コミに期待してないから関係ないもんなあ、とか思っているのだけれども何か気色悪い話だなあ、とは思う。飲食店をネットで検索するとます出てくるのが食べログだったりするから目にする機会が多いわけで、そうなってくるともうパッと手に入る情報が怪しい、ということの表われみたいになってくるともう何を信じて良いのか、という感じである。あ、これは食べログの話ではなく、である。つまり、新聞は果たして真実をそのまま伝えているのかやらせなのか?テレビは?ラジオは?ネットのニュースは?ネットでつじつまの合わないこと呟きまくってるのは実は一般人装ってるステマの奴か?ということである。あれ、お隣さんは本物なのだろうか?ヤラセ?そしてお前は?そして俺は?うわああああ。

とノイローゼになる人なんてのはいないとは思うのだけれども、twitter始めたらもう何が何やら色んな情報を否定してこれが本当、みたいなものがあったら今度はそれを否定して、というのが結構日常茶飯事でぼこぼこぼこぼこあったりするので(私震災後に始めたものでこう思うのだが、震災前もこんな感じだったのですか?)疲弊するのは事実だったりする。うーん、「自分で考えて取捨選択」とかまるで学校で聞くようなことを言うのは簡単だろうけれども、それでも自分では暗い方面のこととかはなかなか判断つかないものであるからして。

だから明るい方面のことはせめて自分で考えて取捨選択しよう、聴きたいものだけ聴こう、ということでDeath In Juneの「The World That Summer」を聴く。86年のアルバムである。私が物心ついた時には彼ら(というか彼、か)はノイズ、アヴァンギャルド、という文脈で語られていたし、今回新宿のユニオンでもノイズ、アヴァンギャルドの箱からこのアナログ2枚組を抜いてきたものである。でもそれはいまだにCurrent 93がそういう文脈になっているのと同じような感じであって、その音は決してノイズではない。バックがあって歌があって、というフォーマットである。ただ明るくはない。軽くもない。三島由紀夫からの影響とかユニット名が「長いナイフの夜」への言及だったりするし、大層シリアスな感じではある。今作でも1面まるまる使った「男の死」ではやたら色々サンプリングが聞こえるが日本の軍歌のようなもの(盾の会絡みなのかなあ・・・)が聞こえてきたり、日本語で葉隠れについて女性が語る曲とかもあって、全くもって「歌で元気を」系ではない、というか寧ろ真逆なベクトルの音楽である。でも、だからと言って聴かないですませられる音楽ではないし、なによりもDouglasさんの真剣な姿勢には今こそ耳を傾けるべきだし、その価値は大いにあるかっこよさである。David Tibetも参加していて重々しさに拍車をかけているが、こういうのって突然聴きたくなるものだ、と思う。シンセサイザーとかドラムマシンまでもが重厚な響きで鳴っているけれども、シンガーソングライター然とした側面もあってそれがずぶずぶになりそうな音をぎりぎりのところで引きとめているのだった。ちなみにシーケンサーが鳴り響くインストまであったりして、実は結構ヴァラエティに富んでいたりもするのだなあ、重いけれども。でも少なくとも私にはこういう音楽がいつでもやっぱり必要なのだった。