Love That's Gone

世の中「○○したがり」の人は沢山いる。

○の中に入る言葉は本当に沢山あるだろうけれども、良いものも悪いものある。私が最近一番問題だなー、と思う「○○したがり」の人、それは「教えたがり」の人である。

いや、尋ねられたり、相手が知らなかったら教える、これは実に普通である。そうではなく、全く求められてないのに教えたがる、そして過剰なまでに教えたがりが進行してしまって、挙句の果てには「相手を貶めたがり」にまで達すると、これはもう、明らかに病気だ。とくに私のような生業の人間は、まあそういうことが仕事の一部ではあるのだけれども、簡単に「教えたがり」にまでなって、そして上記のように病気になってしまうのである。

これは厄介である。なぜなら、当人はその病気に気付かない。更に言えばそれは快感にも似た気持ち良さになるのだろうからなかなか抜けだせないのである。その病気は更に進行すれば鉄面皮にまでなるからもう手の施しようがない。

でも、悲しいかな、今の世の中、ある意味そういう人が普通に生きていけるのである。寧ろ求められてしまったりするのである。で、大体そういう人間に限ってドヤ顔で「○○力(りょく)」とかさほど面白くもない造語を作って悦に入るのである。

まあ、だからどうだ、という話ではないのだけれども、私はそういう人間どもを駆逐しながら生きて行きたいと決意を新たにしたのでそこら辺よろしくお願いいたします、というある意味所信表明なのだった。まずは靴に画鋲、とかわら人形に五寸釘、とかそういうカジュアルな方面から徐々に攻めて行きたい所存である。

嗚呼、なんて小さい・・・。そう、春は人間を小さくしてしまう。ある意味季節のせいにしてしまうのもお手軽でずるい方法だが、誰のせい?それはあれだ!春のせい。もしかしたら今年の四月はまだ寒くて春が来てないかもしれないけど、みんなそそのかされちまうし、ついつい流されちまうのだ。

最近渋谷系盛り上がってるらしいしつい魔が差しました。ということでLa Seraの「Sees The Light」でも聴いて心穏やかに過ごすのだ。Vivian GirlsのKaty嬢のソロプロジェクト、セカンドアルバムである。清楚で長身ながらタトゥーばりばりのルックスでベースを弾く姿はそれだけでも最高なのだが、今作はまたジャケットの彼女の眩しそうな姿から連想できる陽光に満ちたポップソング集なので最高なのだ。どこかノスタルジックなメロディをシンプルに、ある時はバーストするファズギターに乗せて、ある時は(プチ)ウォールオブサウンドに乗せて連射していくアルバムだから、嫌いな人なんていないのではないだろうか。何か若干霞がかった音像は不思議な温かみがあり、また彼女の淡々としていながら決して冷たい印象は残さないヴォーカル処理、声質と良いバランスが取れていて、何だか今までありそうでなかった感じの女声(ギター)ポップになっているから聴きまくっている。陳腐な話だけど、センスの問題、なのだろうか・・・。ところで共同プロデューサーが現在のThe Fallのメンバーでもある、ってのがまたこう、ポイント高かったりするのだが良い意味でインディの枠(まあ、そんなもんがあったら、の話だけれども)を飛び越えたエヴァーグリーンなアルバム。