Feel

先日のAOBA NU NOISE忘年会スペシャル、ご来場の皆さまありがとうございました!なんかWaikiki Championsの懐かしい曲群+「House Of Jealous Lovers」のカヴァーには文句なしに興奮しましたし、DJ陣も2013年を振り返る感じでしたし、客も懐かしい顔、裸族(1人、しかもソフトヴァージョン)、泥酔者、とそういえばANNはこういう感じだったな、と何か感慨深くなったりしましたが、それは8年目に突入したイヴェントならではの思いだったのか、それとも歳のせいで感慨厨になってしまったのかはわかりません。

EVOLはもしかしたら来年この形態ではできなくなるかも知れない可能性があるのでなんかこう感傷的になるかな、とか思ってたのですが始まってみたらいつも以上にめちゃくちゃな感じの選曲でGal CostaもSonic YouthHolger Hillerも全て、Mathieu BoogaertsもAKB 48も全て、Comet GainもNumber Girlも全て、うおお、という渦の中に飲み込むような感じのプレイが出来て良かったです、ってよくよく考えればひどいことになってるんですが。大体最後には濱田多聞氏トリビュートでPop Will Eat Itselfの「Def. Con. One」が流れたりしたわけで・・・。

とか言っているうちに2013年も終わりである。毎年のことではあるけれども訃報だらけで、それはもしかしたらこれからもずっとなわけであるから、覚悟を決めていかなければいけない。ロックンロールを聴き続けることは私がその訃報として伝えられるその日まで、訃報に耐えて行くことと同義語なのかも知れないのだなあ、と思ったりした。でもそれにしてもまだまだ意外過ぎる方々があっさりとあの世へと行ってしまって、あの世にスタジオと楽器と録音機材とプレス工場とかあったらかなり沢山良い音盤があの世限定でリリースされるんだろうな、とか考えたりしていた。Kevin Ayersと吉村秀樹Lou Reedかしぶち哲郎大瀧詠一とかが共演したりできるのだ、今年は。

2013年、私のメインの行動は相も変わらず音楽を聴いて、DJをして、ライヴを観て、なるべく美味しいと思えるものを食べて飲んで、素敵な友人たちと楽しい時間を過ごし、ということに明け暮れた1年であった。個人的なことで言えば凄く充実していたけれども、何だか仕事のこと、この国のこと、この世界のことに関しては凄く納得いかないことばかり多くてそういう面では楽しくなかった。それは年齢を重ねたが故なのだろうか、とか思うのだが皆年齢を重ねるとそうなるものなのだろうか。違和感を感じながらも日々は続くのだな、ということを実感した1年でもあった。

でも2013年には凄くうれしい再会があったり、新しい楽しい出会いがあったりで重ねがさねになるが、個人的な付き合いに関しては凄く充実していたし、友人関係には凄く恵まれているなあ自分、としみじみすることばかりであった。今年楽しい時間を一緒に過ごせた方々とはまたずーっとご一緒したいので、どうぞまたよろしくお願いいたします。

今年は自分の絡んだイヴェントでのライヴ以外ではPatti SmithとSwansと藤井洋平とガマロックにしか行っていない、という驚愕の事実があったりするのだが、とくにSwansは何と言うか物凄い体験だったなあ、と言うしかない。行けて良かったなあ・・・。自分の参加していたイヴェントのライヴではShe Talks Silence、Nag Ar Juna、Miila And The Geeks、Group A、Bo Ningenと本当に素晴らしいライヴを体験できたし、yumbo、umiuma、Waikiki Champions、Rainpaints、Cellgame、CMG、TADZIO、濱田多聞、neonkakegohanと私の友人たちも凄く刺激を与えてくれるような素晴らしいライヴだったので今年も音楽体験には満足である。

2013年振り返ると、さすがにレコードもCDもだんだん買わなくなってきたよなあ、と自分に自分で思いこませたいだけであって多分客観的に見たらば相変わらず買っていると思う。でも聴く時間が減ってきているのも事実なので、更に厳選しなきゃなあ、とか思うのであった。あ、年々厳選してきているのですよ、これでも。多分客観的に見たらばむちゃくちゃな買い方聴き方しているように思われるのだろうけれども・・・。まあ、年末のこの2日でTownes Van Zandtのアナログ3枚組Sunshine Boy: The Unheard Studio Sessions & Demos 1971-1972Sunshine Boy: the Unheard Studio Sessions & Demos(CD出てるの知らなかったからなあ・・・)とBig Starのファーストセカンドの2 in 1CDとかが増えたりして、最後の2日でこの有様なのでこの1年は推して知るべし、ということであろう。しかも今年の傾向として買い直し、という何だかとほほ、なことが多かったなあ、という印象である。上記Big StarのCDとか。Royal Trux再ブーム、とか。来年はどうなるか。いや、多分この調子なのは間違いない・・・。

2013年べストアルバムはなんとなくぼんやり考えているのだが今晩風呂入りながら脳内でまとめたい。何せこの年末仕事仕事忘年会忘年会だったので・・・。しかも一昨日あたりからBig StarブームでBig Starのことばかり考えていたもので。12月に遊びに行った山形でのイヴェントで聴いて、EBTGのカヴァーまで聴いて、そのままボックスKeep an Eye on the Sky (Spkg)聴いて、そういやもともとのアルバムのCD勢いで売っぱらっちゃったがミックス違ったりするじゃん、とか発狂しそうになって、この年の瀬に駆け込み発注駆け込み到着、したのが上記のファーストとセカンドの2 in 1のCDである。そう、この「発狂しそうになって」という心もちが自分の大問題なんだろうな、というのは重々承知している。しかし、この2枚のアルバムに詰まった音楽は人を狂わせるロックンロールである。突然人の心に突き刺さって、そこから体内を蝕んでいくロックンロールである。Alex Chilton、Chris Bell、Andy Hummel、と3人もあの世でロックンロールを奏でているんだな、今や・・・。This Mortal Coil がカヴァーして、そしてR.E.M.Teenage Fanclub、The Posies、といったバンドのおかげで私も知ることができたわけで当然後追いなのだが、何だか完全に虜にさせられたものである。Chris Bellの何だか繊細な唄心炸裂したファーストと、彼は脱退したけれども全体的にちょっと力強さが増したようなセカンド、どちらもシンプルなロックンロールながらソウルフルな展開があったり、弾き語り的展開があったり、意外にヴァラエティ豊かなのだけれども、決して飽きずにずっと聴き続けられるのは、この活動当時は不遇だった名バンドを最初から最後までメインソングライターとして支え続けたAlex Chiltonという男の気合いのせいだろう。上記のボックスにしても、今回の2 in 1にしても名曲しかない奇跡のバンドなのである。そんなバンドだから、ふと麻薬的にじわじわと、または突然に聴きたくなるんだな・・・。

そんな感じで2013年も拙ブログにお付き合いくださいましてありがとうございました。来年もまた、こんな感じの空気感で続けて行きますのでよろしくお願いいたします。良いお年を。