You Can Fly

3月のtdsgkのDJスケジュールは今のとこ2件、18日(水)と27日(金)か28日(土)にあるかもしれません。まだ未定ですがよろしかったら告知の方チェックしておいてくださいませ!ちなみにAOBA NU NOISEは3月にはなくて、4月に2回、というこれまた狂ったスケジュールですのでよろしくお願いいたします。

さて先週土曜日のSomewhere In My Heartトークショーにお越しの皆さま、まことにありがとうございました!スミレさんの本フィメール・コンプレックス (彼女が音楽を選んだ理由)が前日夜に届いてから一気に読み込んでトークショーに臨んだわけですが、たとえ全く彼女達の音楽に興味がない人でも読んで絶対に楽しめる短編小説が詰まっている本、的な感覚でした。そして読む前には興味がなくても読み終えたら絶対彼女達の音楽が聴きたくなる、というある意味理想的な本でもあります。どこまでも硬派なスミレさんの文体も非常に読みやすく、この本の刊行記念のイヴェントにかかわれてありがたい気持ちでいっぱいです。まあ、トークショーは何と言うかですね、飲み屋でやった方が良かったか、というリラックスムードで展開しまして、これで良いのかしら、と思ったのですが皆さん楽しんでくださったみたいなので良かったなあ、と一安心です。スミレさん、御指名本当にありがとうございました!っつーか正直言ってめちゃくちゃ私が楽しかったです。しかし私、普通に音楽聴いて楽しんで、という暮らしを生まれてから一度も離れて暮らしたことのない仙台で送っているだけなのに、いつの間にか色々と面白いことに関係できてなんだか不思議な気持ちです。

さて、気付くとこの2週間休みがなかったのである。しかもその2週間前の休みの日は何をしていたかと言うとiPhone5のディスプレイ割ってiPhone6に機種変してバックアップからの復元で地獄を見て、という日だったから実質休んでないも同然である。しかも盛大に二日酔いだったし・・・。

ということで久々に寝坊して、コーヒー淹れて飲んで、レコード屋行ってブックオフ行って、というある意味理想の休日を過ごしているわけだが今日は昨日までどうにもこうにも不安定だったiPhoneの4G電波が安定していて良かった。おまけに、この間まで本当に悲惨な状況だったポケットWi-Fiの状態も安定しているが故に(いや、基本的に駄目なんだけど)こうやって安心して更新もできるわけである・・・

なんてさ、こう「電波の状況が良い=幸せ」みたいな状態って一体いつからこうなってしまったのだろうか・・・。目に見えない謎の物体でイライラしたりホッとしたりだなんて、人間はもっともっと自由な状態だったのではないか?いつの間にこう気付くと隷属の状態に陥ってしまっているのだろうか?文明が進んで機械に人間が使われる状態、なんてのはSFとか、未来警鐘系の読み物とかでは読んでいたけど、気付くと私もそんな隷属状態になっているわけで、あちゃ、と思ったりした次第である。

そう、考えてみると便利な機械が身の回りに増える、ってことはそれだけちょっとした心配ごとも増えるわけで表裏一体だなあ、と日頃思いながらいるのだけれどもこれは21世紀に生きる場合仕方のないことなのだろうか。かといってそれら全てを捨てて暮らして、というのも最早無理なわけで、これはある種、始めてしまったら止められない、という状態だから中毒に近いものなのだろうか。そもそもが便利なものにはあらかじめ中毒性を引き起こすものが備わっているようであるから、ずっぱまりにならんようにしないとなあ、とは思うのだけれども家の中でWi-Fi飛ばすようにするかのう、とか考えている今の私にはなかなかに、わかってはいるけれども難しいことのようである。

まあ四六時中ネット見てる、とかそういうわけではないのだけれどもとっさの時にページ開けなかったりするとぶっ壊したくなるくらいイライラしてくる、というその状態を脱さなければいけないのはわかってるのだけれども、ねえ・・・。ということでOther Twoの「Super Highways」を聴く。New OrderのGillian GilbertとStephen Morrisの夫婦による、超自虐的な名前のユニットの99年リリースのセカンドである。ファーストOther Two & You(←LTMからの再発盤)は名曲も含みながらも、恐ろしいまでにそのユニット名通りの扱い受けまくってしまった不遇なアルバムだったわけであるが、このセカンドは私もリリース当時スルーしても全く気にもせず昨日まで15年くらい過ごしていたくらいなのでもっと不遇なアルバムだったと言えるであろう。そう、ブックオフで500円だったもので今聴いている。基本的にNew Order聴いてれば全然事足りるでしょ、というのがOther Twoに対しての評価なのであるが、意外にこのセカンド、スルーしたことをちょっと後悔するアルバムなのである。まずいきなりトランス一歩手前のアッパーなトラックにこれまた信じられないくらいソウルフルに女性ヴォーカルが入って来て、え、Gillianってこんなに凄いヴォーカリストだっけ!?と手に汗握ったらまさかの違う女性ヴォーカリストが歌っていた、という・・・。つまり、最早Other Twoの匿名性の高い音楽性の中で唯一と言っても良いくらいの特徴だったGillianの声までもがない曲が入っていたり、という捨て身の戦法に出ている意欲作と言えば意欲作、なのであった。でも実に粒ぞろいのエレポップ、しかもギターとかベースとかも入っていたり、更には大胆にドラムンベースのエッセンスを取り入れていたり(まあ、99年の時点でドンベー、というのもちょっと難しい気持ちになったりするのだが)ビート面でもファーストよりはヴァラエティに富んでいたりするのである。うん、ハッとするような名曲をこれまた含んでいたりして、そこら辺も含めてやっぱり嫌いにはなれない1枚なのである。