Shimmer And Disappear

Loose Screws @Club SHAFT 2018年9月28日(金)19:00〜 ADV. \2800(1drink別) DOOR.\3300 (1drink別)
Live: VIDEOTAPEMUSIC, 原田晃行(Hi,how are you?)
DJ: 最近の話チーム、D.O.I.

csgb @bar fam 2018年9月28日(金)21:00〜 DOOR.\1500 (1drink)
DJ: mieukam, 5atoru, shinshin, tdsgk

Somewhere In My Heart @Club SHAFT 2018年10月23日(火)19:00〜 ADV.\1500(1drink別) DOOR.\2000 (1drink別)
Live: Ryan Power(from US), kokubu, Hamada Tamon, Yamane Genki(プリマドンナ
DJ: Somewhere In My Heart DJs

さて、先日のラティーノ・ラティーナ、ありがとうございました!私はラテン音楽、という切り口で音楽を聴いてきたことがなかったのでこのイヴェントに出ることが決まってから脳内とかで我がライブラリのラテン風味を思い出しながらiPhoneにメモし、そのレコードやCDをイヴェント前日に探し出して臨む、という異例の事態でしたが結果、まあラテンのりで良い感じになったのではないか、っていうかまだまだ私いけんじゃないか、とか変に自信が付きました。お誘いくださったミツミくん、ありがとうございました!

さて土曜日の夜から深夜にかけて、そして日曜日の朝から夕方にかけて盛岡で大変楽しい時間を過ごしてきたので結構今元気である。なんか行く前はめちゃくちゃ忙しい時期だったのでいやーこれしんどいな、とか思いながら車を飛ばして向かったのだが結果、なんか全身の血を入れ替えたのではないか、というくらいにリフレッシュできたのであった。

そんな土日に出会ったものの中にくどうれいんの『わたしを空腹にしないほうがいい』という1冊の本がある。これは現在盛岡在住のくどうさんが俳句ウェブマガジン上で連載をしていた文章に色々手を加えて、盛岡のBOOKNERDという本屋さんが本にして出版したものである。

これが非常に読みやすい。読みやすいし非常にユーモラスでくすりとさせられる。と同時にとても哀しい。哀しいけれどもそれを跳ね飛ばす言葉の力に満ち溢れている。そして同時に若々しさが溢れている。それでいて時折ハッとさせられるほどに既に老境にいるような言葉に出会う。まだくどうさんは20代前半だというのに。そして20代前半にとってみれば、というか真摯に20代の前半を駆け抜けている人にとってみれば20代の中で1年経過する際には恐ろしいほどに大きな変化が起きるのだな、という多分自分も過ごしてきたであろう20代というものの、全く自分の知りえなかった側面をまざまざと見せつけられて、この本を読み終えた私はかなり狼狽した次第である。もしかしたら泣きそうになった、とか言っても良いのかも知れないけれども、それもこの本の最後の対談を読んで笑った後だったから何だかそう言うのも変な気がするのであった。

食べる、とか食べ物、を中心に文章が並ぶのだけれども、不思議と、読んでいたらお腹が空いた、という感想が生まれないのはもしかしたら私がちゃんとした読み手ではないからなのかも知れないけれども、食、という非常に身近な入り口から入っていったら物凄い、魂そのもの、みたいなものに触れてしまったからなのかも知れない。とにかく何だか私は平手打ちを喰らってしまったみたいな気持ちになってしまって・・・、うーん、いや違うな、どっちかというと多分Sex Pistolsに出会ってしまった当時のUKの若者、みたいな気持ちになってしまって、そんな彼らがギターを手に取ったりジンを作ったり親衛隊を作ったりしたくなったであろうような気持ちになってしまって、なんとなくPCに向かって言葉を打ちこんだりしてみたくなったのであった。なんかそういう気持ちにさせられる言葉の塊に最近出会えてなかった・・・、いや、人のせいにするのは良くない、自分が怠惰だったからだな、とか色々思ってまあとりあえず今日のところはこうやって更新してみた次第である。

でも本当に凄く面白い本なので、お近くの購入可能な店舗とか通販とかでもとにかく入手して読むことをお勧めしたいものである。サイズも小さくて、最近なんか、一時期落ち着いていた頸椎椎間板ヘルニアのせいで左肩やら腕がしんどい私も容易に持って読めるサイズなので持ち歩いて楽しめるし。

Pramの「Across The Meridian」

Across the Meridian
Across the Meridian
posted with amazlet at 18.09.24
Pram
Domino (2018-07-20)
売り上げランキング: 251,463
を聴く。11年ぶりのアルバムである、というかそもそもPramが好き、という人にはあんまり今まで出会ったことなかったし、私が18年前まで働いていたレコード屋でも喜び勇んでリリースがある度に入荷させていたものの、なんか売り切るのに苦労していた記憶がある。Stereolabのレーベルからリリースしていたこともあるし、なんだか全く意味のわからないSci-fiとかいう括り(今突然思い出したけど、本当に意味わからんかったな)のせいで時代の徒花的な捉えられ方だったかも知れない。でも21世紀に入ってからもなんだか怖めの映画のサウンドラックみたいなものをバンドサウンドでポップに表現、みたいな音楽性は全く変わらず、それはこの新作でも何だか不思議な、決して現世と交わらないような世界をしっかりと作っていて、何だか最早凄みすら感じさせられる展開になっていて泣きそうになった。オリジナルメンバーの女性ヴォーカリストRosieさんは抜けてしまったけどもともといたSamanthaさんがヴォーカルを引きつぎ(今作はインスト多めだけれど)、結果ゆるぎなく戦前ジャズからシンセ実験からテレミン乱れ飛ぶへんちくりんなバンドサウンドまでがPramの名のもとにまとめ上げられたような唯一無二の音世界が広がるので、感動、の一言。Portisheadがもっと頑張ってリリースしてればなあ、と思った時期もあるけれども、ある意味Pramは裏Portisheadだったのではないか、という説を突然唱えたくなる愛聴盤。