Rome, Fall 1973

白と黒、M~XLのサイズ展開ですよろしく!とても良いです(着用コメント)。まだまだ貴兄貴女からのオーダー、お待ちしております!
 
雨の連休最終日は気が滅入るものである。
 
家で鬱々としていてもしょうがないのでお買い物のついでに中古レコード屋さんに行ってみたら、何だか凄く混んでいて(先日店の前を車で通った時も駐車場がいっぱいでおお、と思ったが)、どうもレコードを見るスピードが私とちょっと合わないお客さんばかりだったのでささっと好きなコーナーを見て、地味に新入荷があったのでささっと2枚ほど抜いて帰ってきた。しかし2021年にThe EssenceとかX-Mal Deutschlandとか、うひょー、って抱えて帰宅するような人間は、まあ皆無ではないだろうけれども少ないだろうなあ、というのは自覚している。
 
しかしそのまま帰宅してぼんやりしていてもあれなので、明日からの出勤の朝に備えて水出しアイスコーヒーを作ったり、今日の夜用のチキンオーバーライスを仕込んだりした。
 
チキンオーバーライス。頭の片隅にはあった料理の名前だったがそれっきりだったのを思い出させてくれたのは、盛岡で書店を営む彼であった。
ぼくにはこれしかなかった。

ぼくにはこれしかなかった。

  • 作者:早坂大輔
  • 発売日: 2021/03/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

別に料理の記述があるわけでは全くないのだけれども、彼がニューヨークに買い付けに行った時にストリート・フードとしてさらっと名前が出てくる。そこで、あれ、これってなんだっけ、と検索してついでにレシピをチェックして作ってみたら、とんでもなく簡単すぎてしかも美味しくて、早くもリピート、ということである。

 

私が参照したレシピはターメリックライスを用意して、その上にレタスを敷いて、ヨーグルトやカレー粉、ニンニク塩コショウで1時間程度漬け込んだ後に焼いた鶏肉を載せ、その上にヨーグルトとマヨネーズ、塩で作ったソースをかけてお好みでチリパウダー、というものだったが、これがべらぼうに美味しい。

 

カナダやハワイに行った時にギリシャ料理、というものを(結構気軽なスタンドのような、フードコートのようなところで)食べる機会があったのだけれどもヨーグルトがふんだんに使われていて、あ、これ好きだな、と思ったことがあったのだが、それに通じるさっぱりとした味付けで、何だか無限に食べられるような気がする食べ物である。

 

私本当にお料理と言っても簡単に作れるものしか作れないし、しかもまだまだビギナー、と言える感じで修行中の身ではあるが、これはもう得意料理、とか胸を張って言いたくなるような、まあ誰が作っても失敗も全然ないであろう一品である。

 

ということで今これを書いている時点ではとりあえず冷蔵庫に鶏肉があり、炊飯器の中ではターメリックライスが炊かれるのを待っている状態であるがこうやって書いてみたら早く食べたくなって腹の虫が暴れ出した。

 

・・・こうして音楽とか本とか料理のこととか考えたりしていると、何とも塞ぎがちな、(仮)の生活の昨今(何だか自分で勝手にこの(仮)が異常にしっくり来てしまったので普通に使っているが、伝わるかしら・・・)でもしばし気が晴れるものである。ということで今日も今日とて音楽を聴いているのだが、「The Beat 72 Lost Date」を聴いている。

Beat 72 Lost Date

Beat 72 Lost Date

 

Musica Elettronica VivaのAlvin CurranやPrima MateriaのRoberto Laneri、Gruppo Di Improvvisazione ConsonanzaのGlancarlo Schlaffiniなど、イタリアのごっつい6人が集まって行った1973年の即興演奏の発掘ライヴ音源リリース、である。ギター、ベース、チェロ、トロンボーン、トランペット、クラリネットの即興なのだが、これがめちゃくちゃスリリングで、打楽器が居ない分わかりやすいダイナミズムよりは各プレイヤー間の駆け引きが全編に渡って高いテンションで繰り広げられていて、手に汗握る名演である。とくにトランペットやばいな、と思っていたらそうでしたか、Alvin Curranさんでしたか・・・。ここ数年、イタリアの音楽の、色々な年代の面白いレコードに出会う機会が結構あってちょっと興味があるのだけれども、これもその気持ちに火を点けるあっつい1枚。