あっそういえば俺ももう年寄りだったそうだそうだ、と思い出した。そして買って読んでみた。
そうなのか、ロック史に残るのか1991年は、という、まずは今まで聞いたことのなかった説に関して考えを巡らせてみれば確かにそうだ、Curveのシングル、Catherine Wheelのシングル、Jamesのシングル、Silverfishのシングル、どれも確かに素晴らしすぎた。
アルバムだってThe Wolfgang Pressの「Queer」
The Wedding Presentの「Seamonsters」
Ned's Atomic Dustbinの「God Fodder」
The Wonder Stuffの「Never Loved Elvis」
Milltown Brothersの「Slinky」
そしてCath Carrollの「England Made Me」
にDaniel Ash
とか、1991年は名盤揃いすぎるな本当に。
・・・と今回の『レコード・コレクターズ』誌が、こんなに細かく色々なところから1991年リリースのアルバムを拾ってきて紹介していることに感心する一方、同誌で全くスルーされていたアルバム達をこんな風に並べ立てるくらいには嫌な年寄りになったんだぜ、と言えるところに30年の歳月を感じるのだが、もしかしたらその歳月のせいではなく、多分16歳17歳だった私も、普通にこういう感じに嫌な奴だった可能性があるな。
まあこういう企画には「あれがない、これがない」っていう人がつきものだと思うので、ちょっとそういう人になってみようと盛り上がってみたのだった。でも、当時友達から借りて全然ピンと来なかったアルバムとかも今回の『レコード・コレクターズ』を読んで思い出して、そうか、思えばそうだな、となったものである。それがNirvanaとかMetallicaとかRHCPとかだった。なんてのは口が裂けても言えない世の中になっているのは重々承知だが、まあ人それぞれ、ってことである。
Julian Lageの「Love Hurts」を聴いている。
U.S.のジャズギタリストのトリオ編成で3枚目のアルバム、らしい。私はたまたまなんかこのアルバムのことをTwitterで見かけ気になって、これまたタワレコがオンラインでポイント15倍のタイミングに在庫があったので(余談だが毎週タワレコオンラインはポイント15倍やっていて、ついついカートにぶっこんでしまうので下手すりゃ死ぬ・・・)買って聴いているのだが、このカヴァー中心のアルバム、凄く良くて、家にいる時結構な頻度でタンテに乗っかっている。いきなり『イレイザーヘッド』の「In Heaven」(Peter Ivers)からスタートするだなんて反則過ぎるのだが、別に全体的に気を衒ったアプローチがあるわけではなく、基本的に抑えめのトーンでJulianさんのメロディアスなギターがリードしてThe Everly BrothersやOrnette ColemanやRoy Orbisonの曲などが紡ぎ出されていく。そのギターのトーンが抑えめなのに時折歪んだりフレーズのタイミングが独特だったりして、結構耳を奪われるのである。もしかしてカヴァー中心だからこんなに聴いて好きなのかな、とか思ってオリジナル中心の次作
も聴いてみたらもっともっと好きだったので、彼のギターにちょっと今私は恋をしているのかも知れない。まあBill Frisellっぽい、という瞬間があったりもするのだけれども、Julianにはなんかスウィングして、且つストレートに走る感じがあって(勿論Bill Frisellも最高だけれども)・・・。今回の「Love Hurts」のラスト、Roy Orbisonの「Crying」のカヴァーとか、マジで最高すぎて毎回泣かされるのであった。この曲なのにこの疾走感!