Golden

AOBA NU NOISEのTシャツです!

aobanunoise.thebase.inあkk

 

先日、年に1、2回しか行かないカフェに行ったのだった。

 

何故年に1、2回なのか、と言えば家から遠いから、しかしけれども我が家のお墓の近くなので、お彼岸とかお盆とかのお墓参りのついでに行くから、なのである。墓参りのついでにカフェ・・・、見たか、これがアラフィフのリアルなカフェとの付き合い方だ!・・・いや、昔はもっと行ってたものだが、物理的に時間がなかなか・・・。

 

いや、そういう話がしたいのではない。まあそういうわけでなんだかんだ言って毎年そのカフェには行っているわけだが、毎回流れている音楽が同じなのである。Carole Kingがずーっと流れているのである。ずーっと、である。アルバム

Tapestry

Tapestry

Amazon

まるごと、なのかどうかはそこまで注意していないからちょっとアレなのだが、「あれ、また『I Feel The Earth Move』が流れてきたな・・・」ということが多々あり、それが毎回毎回、なのである。もしかして私がその店に行っていない時は違う音楽が流れているのかもしれないけれども、かなり可能性は低いと言えるだろう。

 

どうなんだろう、Carole Kingだからまだ良いとは言え、そこで働いている人々は、もしかしたらそんな余裕はないのかも知れないけれども、ずーっと同じもの聴いていると飽きるのではないだろうか。そして飽きるならまだ良いけれども、花粉症のように体内のCarole King許容量をいつの日かオーヴァーしてしまって、こんなに素晴らしい音楽なのに身体が拒絶反応を示したりしないのだろうか、鼻水やくしゃみが止まらなくなったり、とか。

 

ずーっと同じものを連続して聴く、聴かせられる、という経験があまりない私としてはわからないのだけれども、Lucinda CHUAの「YIAN」はまたレコード盤をひっくり返して聴いてしまっている。

EP2枚をカップリングしたコンピ

が出ていたのが2021年なので2年ぶりのリリース、そしてデビューアルバム、である。もともとはStars Of The Lidのツアーメンバーだった、ということで興味を持ったら4ADからデビュー、というなんとも素晴らしい経歴の持ち主なのだけれども、FKA Twigsとかとも共演しているのだな。さて、このアルバムであるがオーケストラ演奏曲以外の、チェロや鍵盤の演奏は全て彼女自身が担当し、そしてヴォーカルも彼女とバックヴォーカル数名、という実にミニマルな作り(Yeuleとデュエットしているのはびっくりしたが、同じアジア系、意外でもないか)で、アンビエント的とも言える作りのメランコリックなメロディ、そして彼女自身のソウルフルにも意外なことに聴こえるインティメットなヴォーカルのおかげで、The XXのビートがない感じが続く、とも言えるような実に完成度の高いポップソング、が連続するアルバムになっている。正直ここまでメロディアスでポップな、そしてパーソナルな優しい楽曲集になるとは思っていなかったのでちょっとびっくりしたが、年度末の癒しとして最高の1枚。