Tell Me Who You Are Today

AOBA NU NOISEのTシャツです!

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最近のニュースとかを見ていると大変に気が滅入ることばかり、で世の中本当にどうなってるんだ、とか思うのだが、これは今に限らず昔からそうだったのかも知れない。種類や性質は違えど、昔からそういうじくじくとした痛みをこちらに与えてくるような出来事、というものがフィーチャーされる、ということなのだろう。

 

これは、悲劇よりも喜劇を理解する方が難しい、ということと同じで嫌なこと、辛いこと、悲しいことはあらかた万人にとって共通してそういうものであって、逆に喜ばしいこと、というのは個人差があるし好みもあるし、そういうことはグローバルなものではないのである、という風に理解すると、なんだかきっついニュースばかりで滅入る心も穏やかになる、というものである。

 

そのうえで、じゃあどうやって、というとこれは自分で探していくしかないので、それはリアルでもネットでも、身の回りから色々探し出して、その上できっついニュースが溢れる世の中に対峙していかないといかんのである。自ら動かないと心の平穏が得られない、というのもなかなかなことであるが、そうするしかないのであろう。

 

そのバランスはなかなか難しい。平穏にばかり耽溺してしまうとそれはそれで世の中のことが見えなくなってしまうであろうし、その逆は逆でしんどい思いしか残らない。しかしまあ、どこにふと心の平穏的なものをもたらすものが転がっているかはわからないもので、YouTubeなんかに勧められる動画に猛烈に、吸い込まれるように釘付けになってしまって何本か見た後、得も言われぬ心持になった経験が、私の場合記憶に新しい。

 

それは、昔は良かった、ということとはまた別のベクトルで昔の仙台の風景であるとか、昔の宮城ローカルのCMだのを急に、唐突に、YouTubeがおすすめしてきたことに由来する。日頃はなんかヴァイオレントな映画の銃撃シーンだの自動車の事故映像だのアメリカの警官のボディカムの映像だのを勧めてくる、私の荒んだYouTubeトップ画面が昭和63年の4月の仙台の街並みの風景とかを勧めてくるわけだから、世の中何があるかわからないものである。

 

見てみると、確かに昔私が何の意識もせずに見ていた光景があって、ああ確かに今は全然違う建物だらけだな、とか、あれ、これ何だっけ、とかなってあっという間に時間が過ぎていった。ある意味ノスタルジーともいえるものだろうけれども、とくにそこら辺の建物に思い入れがあるとか、そこで何かした、という記憶があるわけでもなく、単純に自分も知っている昔の風景を見たら、なんだかちょっと心が穏やかになった、のである。

 

別にその時代の自分のことを思い出したわけでもない。強いてこの拙ブログのネタとして思い出してみれば、昭和63年の4月だったら私はまだ13歳、FeltとPeter MurphyとOrchestral Manoeuvres In The DarkとWireとBlackに夢中だった可愛い少年だった、という程度である。だからまああんまり中身変わってないのだけれども、その時代楽しかったか、と言えばそんなにそういう記憶があるわけでもないので、昔は良かった、というのとはまた違う、のである。

 

そういえば廃墟の写真とかを見た時も不思議とこういう気持ちになったことを思い出す。要は私の場合、なんか「失われたもの」が心に平穏をもたらす、というかなんとも言えない心地よさをもたらしてくれる、のかもしれない。自分が失ったものではなく、世の中から「失われたもの」、それを愛でながら私は世の中と対峙していくのであろうか。

 

Beth Gibbonsの「Lives Outgrown」を聴く。

Portisheadの「声」である彼女のソロアルバム、である。彼女の名を冠したアルバムは既に2作あってRustin Manとの共同名義の

とGorecki楽曲をオーケストラとやっている

Henryk Gorecki:..

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がありますな。ただ今作は完全ソロ名義なので初、なのかも知れない。プロデュースにはSimian Mobile Discoの、というかDepeche Modeとかのプロデューサーとして大活躍のJames Fordを迎え、またRustin Manとの共作から引き続き、Talk TalkのLee Harrisがドラムで参加している。いうかRustin ManはTalk Talkのベース、Paul WebbなのでつまりはTalk Talkのリズム隊と彼女はアルバムを作ってきた、ということである。このリズム隊2人の90年代半ばのユニットO'RangのヴォーカリストのオーディションにBeth Gibbonsが来たこともあったようでそういうつながりのようである。さて、今作であるがBethさんの震える哀しみを湛えた声は変わらず健在で、確かにPortisheadとしてのデビューから30年くらい経っているけれども、大きく印象が変わらないのは初手から老いたようでもあり若いようでもある声、だったからであろうか。そして音はRustin Manとのアルバムを聴いていれば容易に想像できるとおり、アクースティックギターやらストリングスやら管楽器がフィーチャーされてトラッドフォークっぽくもあり、アレンジのせいもあって中東風でもあったり、と同時に謎な音があちこちに散りばめられていたりして、どこの国でもない民族音楽のような、そんな雰囲気まで醸し出されている。そうそう、ドラムがひたすらタムとかバスドラムの音ばかりでスネアが響いてこないところも、そういう空気に貢献している。歌詞も不安やら「失われたもの」がテーマのようであって、全体的にトーンは重い。しかし意外に空間的な広がりがあって、息苦しい重苦しさではない。そして曲がダークなポップソングとして一級品の粒ぞろいなので、まったく「Portisheadの」ということを聴いている間は思い出さなかったし、そういう言葉も必要もないような、堂々とした傑作。

4PM

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どうも気が付くとご無沙汰しておりました。前回の更新から約2週間、何があったというのだろうか、そんなに忙しかったのだろうか、ネタがなかったのだろうか。自分でもわからない。

 

ただわかっているのは忙しい忙しくないというのは私には最早なんだかよくわからず、客観的に見たら忙しいのかも知れないし忙しくないのかも知れない、ということである。一つ言えるのは確かに仕事中はほぼノンストップ過ぎて、昼食もなんだか14時過ぎにやっとありつけたり、とかいう感じではある。

 

そしてこの2週間の間に原マスミのライヴを観たり(凄かった・・・)、ワイキキチャンピオンズのスタジオ・ライヴを観たり、Einsturzende NeubautenのBlixaも作っていたというパスタ料理、カチョ・エ・ペペを様々なレシピを適当に見て何となく作ってみて、工程は簡単なくせしてまだ試行錯誤中だが一つ確実に言えるのは、黒コショウをフライパンで乾煎りすると今まで経験したことのないような香りが漂ってきてヤバかった、ということだったり、かなり充実していたのでネタもたくさんあったはずだ。

 

更には日曜日には久々に部屋のレコードの整理、というかある意味レコード神経衰弱を挙行し関連するレコードをまとめて置いたり(とかいうごく初歩的なことすらできていなかったのである、重い腰が上がらなかったので)、発見できなかったレコードを発見したり、まだ聴けていなかったKilling Jokeの12インチやら何やらを聴いて興奮したり、とかそういう充実したことをしていた。そしてなんせコンテナとか重ねているのを下ろしたり持ち上げたり、とか全身運動だったので筋肉痛が来るかなとか翌日警戒していたら全然来ず、おおなかなかやるな自分、っていい気になっていたら翌々日に来てしんどい、とかそういうオチがついたりの日々である。

 

はい、相変わらず元気と言えば元気です。claire rousayの「Sentiment」を聴いたりして日々過ごしています。

私はShelter Pressからリリースされた作品や、Bandcampでの夥しい量のリリースを聴いていたりしていたがそれらはどちらかというとアンビエント色の濃い作品であった。しかして今回のThrill Jockeyからのリリースとなる新作は、歌(オートチューンで加工してあるけれども)やギターがフィーチャーされ、且つメランコリックなメロディも印象的な、どっかでエモアンビエント、なんていうすごい言葉を見かけたりもしたけれどもその形容も、まあなるほどと頷けるポップミュージック集、で、凄く良いのである。ストリングスもフィーチャーされ、どことなくフォークっぽい(こんなに電子加工された音が大フィーチャーされているのにフォークっぽい、って凄いことだ)空気が漂い、これまでの彼女の作風からつながるインスト曲も程よく配置されて、アルバムとしての完成度が非常に高い。こんなに人懐っこい作品が彼女(トランス女性らしい)から生まれてくるとは想像していなかったので意外性もあったが、と同時にこれからどういう作品が生まれてくるのだろうか、と早くも次の一手も楽しみになる1枚。ちなみになんかアナログ、黒盤をやっとこさ購入できたのだけれども、カラー盤でも何でももうちょい素直に流通しないかな・・・。

Light Aircraft On Fire

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今週のお題「名作」、とはてなブログが言っている。今日このタイミングで名作、と言えば亡くなってしまったSteve Albiniの話題しかないであろうよ・・・。

 

とは言えそんなに私はヘヴィなAlbiniリスナーではない。1987年の『DOLL』4月号でBig Blackを紹介する記事に出会って以来、その存在は知っていたけれども気づくとBig Blackは解散、次に名前を見たのはPixiesの「Surfer Rosa」だったか。

まだ"engineer"とか"recorded by"とかいう表記ではなく、"produced by"という表記なのだが、まあドラムの音にびっくりしたよね。からのRapeman

で色々やらかして、でもクレジットに名前があると気になる人だったのは間違いない。それが決定的になったのはThe Breedersの「Pod」

だったかなあ。このアルバムの音には本当にびっくりしたものである。

 

しかし、Albiniだから聴いてみるか、となったのはCloud Nothings

ATTACK ON MEMORY

ATTACK ON MEMORY

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とNina Nastasia

Scout Niblett

Kidnapped By Neptune

Kidnapped By Neptune

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くらいで、あとは既に好きだったけれども、おおAlbiniがやってるんだ、と盛り上がるくらいの

England Made Me

England Made Me

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(↑数曲だけれども)

Ys [12 inch Analog]

Ys [12 inch Analog]

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Further Complications

Further Complications

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こういった作品との出会いで長くお付き合いを勝手にさせていただいていた。

 

その道程で

Griller [12 inch Analog]

Griller [12 inch Analog]

  • アーティスト:Ut
  • Blast First
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とかHead Of DavidとかWhitehouseとか、好きじゃなかったけどThe Stoogesの再結成盤とか、色々大事な音楽にかかわっている人だったな、という印象である。

 

恐らくShellacを除いて私が聴いていた中での彼の最新関連盤はSunn O)))

Life Metal (Black Vinyl) [Analog]

Life Metal (Black Vinyl) [Analog]

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Pyroclasts [Analog]

Pyroclasts [Analog]

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の2枚、ということで、おわかりのとおりまあそんなにコアな聴き手ではなかった、と言えるであろうが、どれも名作、というにふさわしい作品ばかりで、それはもちろんアーティストのポテンシャルが物を言っているのだけれども、なるべく手を加えずに、でも最高の形で提示する際の陰にはずっと彼はいたはずで、なんだか今日は一日ずっとSteve Albiniのことを考えている日だった。Shellacの新作、どんな気持ちで聴けば良いのだろう、とまだ発売されていない(よね?)のになんだか哀しい気持ちである。

 

さて、そんな彼の手がけた最高の名作、とは何かといえばThe Auteursの「After Murder Park」しかないであろう!完全に私見

1995年にレコーディングはあっさりと終わっていたものの棚上げ期間が約1年、ということで1996年にリリースされた3枚目にしてThe Auteurs第一期ラストアルバム、である。これが世の中ブリットポップでわいわい言っている中、苦々しい思いでLuke Hainesがシーンにぶつけた異形の音楽、でその勢いでSteve Albini起用提案、そしたらレコード会社からOKが出て驚いた、というくらいの気概で臨んだ作品である。Abbey Roadでの録音ではあるがドラムはデカく、ギターはやかましく、チェロと鍵盤はこんなに不穏な音の塊になるのか、という不気味な音世界ではあるが、Luke Hainesの書くメロディとその全力で不穏で後ろ向きで、もしくは浮世と関係なし、という詞世界と相まって、あの時期に出たUKの、ギターを擁する所謂メジャーよりのバンドの作品としては、異色で且つぶっちぎりで頭一つ飛びぬけた名作、だと思うのですが・・・(急に委縮)。Steve Albiniが手がけたバンドの作品の中でも、ちょっと異色の1枚だと思うのでこれは全人類におすすめしたい1枚。

 

 

Le Grand Passage

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さて、昨夜のMORIO PARK ROCK、お会いした皆さまありがとうございました!私は今年のフジロックThe Jesus And Mary ChainとRideとKim GordonとBeth GibbonsとKraftwerkが出る、ということのみを頼みの綱に乗り切りましたが意外にうまいことつながったりして、楽しかったです。また何かの機会によろしくお願いいたします。

 

あー連休が終わる、って毎年毎年こどもの日の辺りになると嘆き悲しんでいる私だが、実は始まる前からあーあと何日で連休が終わる、と嘆き悲しんでいるので、哀しみの予行演習と共に連休を過ごしているわけである、毎年。

 

TwitterだかXだか知らんけど、勝手に出てくる広告みたいなもので転職斡旋サイトだろうと思うのだけれども、要は、前は仕事してて休みが待ち遠しかったけど今は転職してそんなことないっす、みたいな投稿を目にしたんだけれども、そんなことあるのか。人間経験しないことにはなかなか想像が及ばないので、全く意味わからないし、そんなこと言っている人間は何等かの特殊な訓練を受けた超人なのではないか、と思っているのだけれども、私の知らない世界にはそういう人もいるのだろう。

 

意外にこの連休は非常に珍しくアクティヴだったので、イナクティヴな日が欲しい。欲しいからまだ連休を延々と続けたい、という気がするのだけれどもやはり自らアクティヴに物事を進める人だとまた違った感じの心境になれるのだろうか。どこかへ行こう、とか何かをしよう、という他者からの提案でいわばアクティヴなフリをしている私にはなかなか想像が及ばないのだけれども、そういう人もいるのだろう。

 

そういえば昨日外でお酒を飲んでいる時に、家ではどういう音楽を聴いているんですか、と問われて、あれ、確かに何聴いているんだろ、と思ったのだった。こういう連休があって昼間でもちょっと時間が取れる時と、仕事終わって死にかけながら夜遅く帰ってくる時とでは全く違う。昼日中に家にいる時はまあビートがある音楽を聴いたりもするのだけれども、平日の夜には実に曖昧な、なんだか形容しがたいものを聴いている時が多い。しかもレコード裏表聴く時間が取れなかったりして、印象も曖昧なままだったりする。ただ、凄く良かった、という思いが残っていることが多く、それが面白かったりもする。

 

今日は日中、急にCowboy Junkiesをまとめて聴きたくなったので3枚くらい聴いていた。

Trinity Session [Analog]

Trinity Session [Analog]

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CDを我が家の棚から引っ張り出して聴いていた。久々にこういう音が家で鳴っているのが実に新鮮だったし、もちろんとても良かった。

 

その後宅急便も無事届いたので買い物に出かけて帰宅してからはThe Lemon Twigsの新作を聴いていた。

前作もめっちゃくちゃ良かったが、今作もめっちゃくちゃ良かった。最初の頃は何だかちょっと技巧に走っているなあ、悪くないけど、という印象だったこの兄弟だが、ここ3作くらいは本当にパワーと技巧が漲っていて、それでいて凄く自然に良い曲、として聴かせる感じになってきていて良い、と思う。

 

で今は曖昧な方になってきていてDelphine Doraの「Le Grand Passage」を聴いているのだった。

Le Grand Passage

Modern Loveからのリリースで、ピアノと声だけで一発録り、オーヴァーダブも一切なし、という何だか気合い入った音楽なのだが、Doraさんのヴォイスが自由に舞い、勿論即興だと思うのだけれども調子がはまっている、というわけでない瞬間も多々あって、それが実にスリリングである。いや、最初はちょっとその声にびっくりするのだけれども、クラシカルで幽玄なフォークソング、のように聞こえるピアノ曲と相まって不思議とこうでなくちゃ、という説得力があるように聞こえるのだから結構これは凄いアルバムなのでは。Colette RoperとEmahoy Tsege Mariam Gebruの混ざったような、と言ったら言い過ぎかも知れないし、それらとも近い何かはあるけどもずばり、という感じでもないのだけれども、そういう音、である。

 

 

 

 

Marry Me ( Lie! Lie! )

久々にDJします。

MORIO PARK ROCK

2024年5月4日(土・みどりの日)20:00~25:00 @ Monet 

Door: 1900yen+1D(600yen)

DJ:  Sasara, Kumi, PARA, MURAO, Ninja Hamster, Shin 80's, WPO, Chantetsu, Sugako, tdsgk

テーマは「夏フェス」、らしいのですが、これまで一回も行ったことなくて多分今後も絶対行かない(Marc AlmondとNick Cave And The Bad SeedsとDavid SylvianとBryan Ferryが出るなら考えなくもない)、なんならこれまで行ったフェスも春と秋で3回しかない(ベストアクトはFrictionとゆらゆら帝国とGreat 3と、それを上回る勢いで佐世保バーガー浦霞)私ですが、今年のフジロック出演の面々の一部に元気をもらって、なんかやりますのでよろしくです。

 

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ということで今年は暦通りプラス間の平日3日を加えた連休中だったりする。しかしそんな中でも出勤せざるを得ない事情があったりして全く納得のいかない感じなのだが、休日は休日で、一部でカルト的な人気を誇る実家の母の携帯電話の機種変更とか、そういう用事もあったりして昼食が取れないくらいにどたばたと休日なのに動くことがあったりして、まあ忙しい。

 

でも時間があることはあるので、ちょっと久々にインターネットしていたらMINAMOさん、という身体を張って仕事をする方の女優さんのYouTubeチャンネルでレコードを買って紹介するコーナーがある、という情報を目にし、どれどれ、と見てみた。

 

これ別に言わなくても良いことなんだけど彼女の作品は今まで見たことがなく、動く彼女を見るのは初めてだったのだけれども、まあYouTubeチャンネルは本人の朗らかなキャラクターもあって面白く、何なら恋しそうになる感じだった。

 

それは置いておいて、彼女が中目黒とか下北沢とかでレコード買いまくっててそれを紹介してるのだが、とくに系統立って買っているとかそういうのはなく、気になるもの、とかそういうノリなのでジャンルも多岐に渡っていて、だから買っているもので我が家にもあるなあ、と思ったのは浅川マキ

Alain Goraguerファンタスティック・プラネット」のサントラ

くらいなのでそういう観点の話ではない。

 

領収書、である。そう、彼女は領収書を切ってレコードを買っていたのであった。おおお、全レコード買いの夢、それはレコード代を領収書で落とすこと(断言)!とくに今みたいに、パン、そしてラーメンと並んで、物凄い高級品の地位に爆速で上り詰めようとしているレコードを領収書で落としたいものである。

 

やはり私もYouTubeチャンネルを始めれば領収書でレコードを買えるのだろうか、いや、それはなんかあらゆる前提を吹っ飛ばし過ぎている気がするな・・・。まずは何等かの形で有名人となり、その後YouTubeチャンネルを開設して、か。まずはどうやってYouTubeチャンネルに至る有名人になるか、だな・・・。それを考えているだけで人生が終わってしまいそうだな・・・。日々激昂しながら、世を憂いながらいる私ではあるが、プラスして新たな悩みが出てきて困っている。

 

祝These Immortal Souls再発!これも領収書で買いたかったのだが、まあそれは置いておいて、今頃世界中でThese Immortal Souls祭りが開催されているはずだ(妄想)。ということでまずはファースト「Get Lost ( Don't Lie! )」を久々に聴き直している、ってCDで聴くのは初めてだ。

Get Lost

Get Lost

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The Birthday Party、元Crime And The City Solutionの故Rowland S. Howardが弟のHarry、故Epic SoundtracksというCrime And The City Solution組とGenevieve McGuckin(Rowlandの彼女)と結成したバンドの、1987年のファーストである。大分昔に安く買って愛聴していたものの、中古盤の価格が驚愕するくらいに高騰していて驚いたアルバムが、こうしてリマスターされて再発されるのは嬉しい。Rowlandのトレードマークである、放電しているみたいなぎゃりーん、という生々しいエレキギターはやはり健在だが、ここでは彼のヴォーカルが聞きものである。もちろん上手、ではない。しかし私はこういう時のヴォーカルを上手い下手で考えるような世界にはもはや生きていないので、むしろ吐き捨てるようなやさぐれたようなぼやきのようなヴォーカル、これがほの暗い音と相まって最高に響くのである。曲もマイナーコードでゾクゾクさせながら展開する粒揃いの楽曲ばかりで、短いアルバムながら傑作、である。というかThese Immortal Soulsのセカンド

もその後のソロも含めて、Rowlandさんの作品はどれも名作しかない(断言)。もし今も生きていたら、ソロアルバムがもっと聴けたのかもなあ。

Fern Gully

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5月にはDJする機会があるかも、ですがまあ詳細がもし出たらこちらでお知らせします。

 

何だか最近私のイケてないことの記録になってきているような拙ブログであるが、まあまだまだ続けてあるのよ。とくに先週の金曜日はてんこもりで、昼にそば屋に行ってミニカツ丼とざるそばのセットを頼んだら、「お待たせしましたー」と明るいおかみさんが持ってきてくれたお盆のざるの上にはそばが乗っていなかった。

 

先日のトッピングなしピザの記憶もまだ生々しいので、ええっ・・・?と戸惑っていたら「あ、失礼しましたー」と一回引っ込められてそばを乗っけてもらえたからまだ良かったが、なんか「乗っけられない難」の相とか出ているのかしら・・・

 

とか思いながら歩いていたらもう何年も履いている靴なのに靴擦れ起こしてしまって、もうそれはそれは大変に痛くてかなりやってられない気持ちになったが、その夜は私のこの世で最も唾棄すべきもの、即ち職場の飲み会があり、私が長を務めるディヴィジョンが幹事だった故に休めず、うるせえぎゃあぎゃあいってるだけのくだらねえ飲み会をなんとか乗り切り、疲労したまま電車に乗ったらあまりの疲労で本来降りるべき駅の次の次の次の次の駅で目覚めて降りて、忸怩たる思いでタクシーで帰宅、という1日だった。

 

なんとなく滅入っているとそういうことにばっかりフォーカスしてしまいがちなものだから、車ぶつけて以来なんとなく連続してツイてない気持ちになっているだけだべ、とも思うのだけれども、先日もレコード針をぼっきり折ってしまったり、挙句の果てに交換した針で聴いたDanielle Daxは針飛び盤だったり、とかとにかく何だかなあ、ということが多いのである。あんまりこういうこともなかったもんだよなあ、と思うのでお祓いとか行った方が良いのかしら。いやでも宗教が違えばそういう厄とかも関係ないから人間の妄想だべや、とかそういう発想になるからなんか見えざる力が私に苦役を強いているのだろうか。

 

まあ良いや、RSDで唯一お目当てだったNine Horses

Snow Borne Sorrow

のアナログを店頭で買えたし。禍福は糾える縄の如し、なのだ。

 

と信じて生きていくしかないのだ。Don Kingの「On The Mediterranean」はとても面白いアルバムだったし。

On The Mediterranean [Analog]

On The Mediterranean [Analog]

  • アーティスト:Don King
  • Nashazphone
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Mars、と言えばお馴染み「No New York」

の中でもバキッとしたバンドサウンドの所謂ノー・ウェイヴ一派のバンドだったわけだがそこのMark CunninghamとLucy Hamilton、という2人がそもそもは1981年のThurston Moore主催のフェスのために結成したユニットの、1986年のヨーロッパツアーの模様を収めた1987年のカセットのアナログ再発、である、ってそんなん全く知らんかったわそもそも存在を。しかしこれが面白い、実に面白いのである。MarkさんのトランぺットにLucyさんのバスクラやギターや声、というデュオなのだけれどもArto Lindsay等も録音に参加したパーカッションを収録したテープとの共演なども含んで、まあフリージャズみたいになるんかな、もしくはThe Lounge Lizards

Lounge Lizards

Lounge Lizards

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みたいな感じかな、と思ったら意外にそうでもなくて、ミニマルなフレーズをベースにたまに逸脱するギター、とかテープ録音のケイオティックなパーカッション演奏と一緒にどしゃどしゃ自由にやっていたり、「Summertime」のメロディをフリーキーな演奏と共に、とかデュオ故にかなりの自由度でやっていて、でも案外想定していたような悪ノリに振れそうなフリーな感じではなく、かと言ってもちろんジャズとも言えるわけもなく、でも、あーノー・ウェイヴだからね、とか言う輩をあざ笑うような、実に絶妙なバランスの、且つ最高にスリリングな演奏が収められていて、いやいや、こういうの埋もれているだけでまだまだあるのかな、と恐ろしくもなる。

Don't Leave Me This Way

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5月にはDJする機会があるかも、ですがまあ詳細がもし出たらこちらでお知らせします。

 

『休むヒント。』という本を買って読んでいる。

執筆陣が大変に良い感じのエッセイ集で、休む、ということに関して皆さん書いているわけであるが、さて私がここに名を連ねるとしたらどういうこと書くんかな、と妄想するのが私の可愛いところ、である。

 

「休み」=「仕事のない日」、という定義になるのかも知れないのだけれども私の場合それだけでは「休み」という風には感じられないなあ、とふと気づいた。じゃあどんな時に「休み」だな、と感じているのかな、と考えてみたところ、予定のない日、とくに人と会う予定のない日、というのが私にとってのリアルな休みの日だな、と思い当たった。

 

別に人嫌いなわけではない。昨夜も大好きな友人たちに、偶然も含めてたくさん出会えて大変楽しかった。しかし、休み、となると1人で過ごしている時間が多い日、それが休みの日なのだな、と思うのである。何時にどこどこで、という予定があると私の場合休みではなくなる。逆に1人でいて、そういったアポ系がない日が休み、なのである。

 

だからと言って特に何をするわけでもなく、思いついたことを実行できるのが最高の休みである。まあ大体にしてそんな大それたことを思いつくわけでもないのだが、昼に長崎皿うどんを食べよう、その後宅急便の営業所止めの荷物を取ってこよう、そしてその荷物であるレコードを帰宅したら聴こう、4時になったらつかさ屋の売り切り市に行って来よう、帰宅したらまたレコード聴きながらビールを飲んだりして、その後に晩御飯を作ろう、とか自分でスケジューリングが出来て、なおかつヨドバシカメラに入荷したレコード針を取りに行くのは明日以降にしよう、と敢えて実行しないこともスケジューリングできる、これが私にとっての休み、なのである。

 

まあ、あんまりないからこそありがたいのだが。これ毎日だったら逆噴射的にギア入って、アポ詰めまくりの日=休み、とかパラダイムシフトが起きてしまいそうなのだが、もう一つの側面「貴重なもの」=「休み」ということが大きいかも知れない。

 

Sarah-Jane Morrisの「August」を急に思い出して聴きたくなったので、部屋のCD棚をひっくり返しての大捜索の末に聴いている。

AUGUST

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Instagramの方にも投稿してしまったのだが2001年にリリースされた、Marc Ribotとほぼ2人で作った、ほぼカヴァーアルバム、である。Sarah-Jane Morrisといえばこのアルバムの冒頭でも取り上げられた「Don't Leave Me This Way」を1986年にCommunards

がカヴァーした際にゲストで招かれて、CommunardsのJimmy Somervilleのファルセットによるヴォーカルと好対照を成すド低音ヴォイスに衝撃を受けた人もに多いのではないか、と思うのだけれども(私とか)、今作でもそのド低音ヴォーカルを十二分に堪能できる。Johnny ThundersとかNick CaveとかLeonard CohenとかMarvin GayeとかCurtis Mayfieldとかの選曲の妙も光るし、当然ながら変幻自在なMarc Ribotのギターにも舌を巻く、ということで名作であるし、それこそCarole Kingの「Tapestry

TAPESTRY

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級に一家に一枚、的なアルバムなのだけれども再発もなくサブスクもなく、という感じなので隠れた名盤になっているのは惜しい。ラストに配置されたJohn Lennon「Whatever Gets You Through The Night」のぎゃんぎゃんのギターと声だけ、なのに超絶なドライヴ感に溢れたロックンロール魂溢れるカヴァーとか、最高じゃないか、ねえ。