Radio Tarifa

AOBA NU NOISEのTシャツです。

aobanun

 

先週の土日は短い滞在時間ではあったけれども東京に行って、且つ年度末のあれこれもあらかた片付き、ホッと一息、と言いたいところである。

 

が、たまたま同僚のインスタグラムに出くわしてしまって、しかもそれが仕事の内容に絡めたノウハウ伝授系と家族との幸せな日常、どうでも良い動画、という内容で、そのせいで油切れの物凄く悪いかき揚げを食べてしまった後のように、なんとなく胸焼け気味の症状になってしまったのは大誤算であった。

 

本当は大谷翔平の通訳になって大金を動かしたい、とか与党のじじいのように暴言吐きたい、税金溶かしたい、そしてそれを気にしないポジションになりたい、とかそういう有意義な内容で更新する予定だったのだが・・・。

 

胸焼けで逆に良かったのか。Finis Africaeの「El Pulso de la Madera」を聴く。

El Pulso de la Madera [Analog]

El Pulso de la Madera [Analog]

Amazon

最近、スペインの80年代の所謂アンビエントとかバレアリックとか(ニューエイジ、とか?)と現代では形容されてしまうあたりの音楽に異常にヤられている。私は独自の時間軸で生きているので知らなかったのだけれども、ちょっと前に世間ではそこらへんがどうやら盛り上がっていたみたいで、再発されていたものを探したり、ファミリーツリー的なものを辿って聴いたり、とかもしかしたら今一番真面目に音楽のことを考えて、探して、聴いているかもしれない。なんか日本のYENレーベルから出てたような感触の音楽ばっかりだったりして面白く、まったくもってインターネット様様、って本当に思う瞬間があるのだが、この80年代から2000年代初頭あたりまで活動していた固定メンバーを持たないユニットの84年のファーストアルバムと未発表音源をまとめた再発盤も、まあリリースからちょっと時間が経っていたみたいで某タワレコで安くなっていたので買って聴いている。Luis Delgado、という人間の音楽に出会ってしまったおかげでこんな事態になってしまったのだが、彼もこのユニットに参加しているのでまあ当然の流れなのだがめちゃ聴いて興奮している。音色的には80年代のテクノロジーが感じられる音なのだが、不思議と冷たい印象はなく、むしろその流麗な音色で民族音楽っぽかったりアンビエントっぽかったり、と言う音楽になっているのでどこの時代のどこの国の音楽なのか全くわからないのだけれども人懐っこくて、自分も知らない懐かしい記憶、みたいなものが呼び起こされる不思議な音楽。未発表音源は1曲毎に毛色が異なるけれどもその魅力は変わらず、よりここら辺の音を探究したい、という思いを強くさせられてしまう困った1枚(アナログは2枚)。オーガニック・アンビエント、なんていう言葉は初めて聴いたのだけれども、そういう形容もなるほどなあ。まあなんかニューウェイヴっぽいところとかが私には凄く訴えかけてきているのだろうけれども。