Sex Dwarf

Non-Stop Erotic Cabaret

『第6回 我友万博(マイパルバンパク)』2008年10月11日(土)於・高円寺 ペンギンハウス 18:30開場/19:00開演
前売1800円/当日2000円(出演バンド録り下ろし楽曲収録のCDRつき)
出演:my pal foot foot, jugz, yumbo

『私の杖』2008年10月12日(日)於・西荻窪 Binspark 18:30開場/19:00開演
1500円+drink
出演:sekifu, まめっこ, The 浜田山!

私は出演等はしませんが、ローディ業のために同行いたします。会場でお会いしましょう。

ところで樹液シートというものはご存知であろうか。就寝時に足の裏に貼るだけで老廃物を吸い取ってくれる、という何だか凄い奴である。

私の場合、ここ最近足の裏がギンギンに痛んだり、何とも足の裏が苦しかったり、とかいうことが多々あるのでこれぞ神からの思し召し、と飛びついてみたのである。そもそも足の裏には全身に影響のあるツボが集中している(らしい)ので足の裏で全て解決できるなら、こんな美味い話はない、というわけである。

ということで貼って寝てみた。成分を見ても、木酢と澱粉だけで、何だかホントかよ、集団催眠みてえなもんじゃねえのかバナナダイエットとやらみたいに、とか思って半信半疑で貼って寝てみたのだが、何だか足の裏や足首の中でグルグル何かが回流しているような感覚がして、軽く戦慄を覚えたのだが、そのような戦慄よりも私の眠気が勝っていたがためにあっさりと就寝したわけである。

で、次の日の朝、件の樹液シートを剥がして見てみると、何とも物凄い真っ黒具合で目眩を覚えた。こんなにも汚れまくっているのか私の身体は一晩だけでこんな漆黒の老廃物が、という思いに駆られた。これは寧ろ樹液シートを使ってこんなに老廃物が取れた、という悦びよりもなんでこんなに私の身体からは老廃物が出まくるのか、ということを考えた方が良いのではないか、という勢いであった。

まあ、もしかしたら老廃物が出るのは至極当然のことで、それをこの樹液シートはプレゼンテーションしているだけなのかも知れない。しかしこのように実に分かりやすく眼前に「あんたの身体の汚れたものがこんなに出てるんですよ」と見せられると何だかひれ伏すしかないのであった。その後劇的に体調も良くなり・・・、とかいう展開だと本当に実に美しい話なのであるが、まあそんなに変わりはない。でももしかしたらこれを何回も続けてやったら、汚れのない人間になり、もしかしたら心の汚れまでもが取れてしまい、聖者の列に加われるようなそんな存在になってしまうのかも知れない。

まあ、ありえない話である。大体「聖者」って打ち込んだら「正邪」と変換されるPCを所有しているくらい「邪」と関わりの深い私であるからにして。でも樹液シート、不思議なものである。体験談お待ちしております。

そんな汚れなき私は邦題「汚れなき愛」で御馴染み「Tainted Love」の収録されているSoft Cell「Non-Stop Erotic Cabaret」のデラックスエディション2枚組を聴くのである。ちなみに「Tainted Love」は寧ろ邦題と真逆の意味を持つタイトルであることは、まあ蛇足というものであろう。これは1981年リリースのアルバムに翌年リリースされたリミックスダンスアルバム「Non-Stop Ecstatic Dancing」をカップリングした挙句に12インチヴァージョンやらシングルB面曲やらその時期のシングルを入れた、Soft Cellの最初期を全部納めた見事な企画盤である。私はMarc Almond様は最早盲目的に愛しているのであるが、イマイチSoft Cellにはのめりこめなかった人間だったりする。思うにDavid Ballのチープ極まりないシンセエレポップ具合が何だか迫ってこなかったのだと思う。いや、勿論嫌いなわけはないのであるが。ところがこうしてこの時期の彼等の全貌をどばーとまとめて聴くと逆にそのチープさ故の普遍性がビンビンに伝わってきて物凄く熱狂した。打ち込みのスネアの音はもうぱしっ、ぱしっという形容が相応しいほどにぺなぺなだし、ベースラインも軽く転がる感じであるが、意外にも今の時代的にはこれくらいの方がしっくり来るのかも、とか思いたくなるのであった。とくにリミックス、というかドラッグでラリパッパになった挙句に作成したダンスアルバム「Non-Stop Ecstatic Dancing」の方の速いBPMにこれでもかというくらい攻撃的なシンセ音や唸るベースライン、更にはMarc様のラップ(!!)まで絡む世界は本当に、本当に今の凡百のダンスミュージックよりも盛り上がれる、って勿論これは個人的な性癖の問題のようなものなので気にしないでいただきたい。というわけで猛烈に盛り上がったが、その盛り上がりの要因はまだまだ若くて青いMarc様のヴォーカルに負うところが大きい。美声ではあるが、なんかまだ性急な感じで自分の声をどうして良いかわからない、と言ったようなヴォーカリゼーションにはそのチープなバッキングと相俟って、何だかとても変なバランスの取れたまとまりが感じられる。Carter USMがカヴァーしたことで御馴染み名曲「Bedsitter」とかこんなにグッと来る曲だなんて新しい発見だったし、あまりにも冷徹すぎて恐ろしさすら感じる別れのバラード(?)「Say Hello Wave Goodbye」にはやはり、やはり、何千回と聴いたはずなのに涙腺刺激されまくって涙ながらにシンガロングイン俺の車ん中、なのであった。嗚呼、折角新しいブログに移行したのに結局Soft Cellでこんなに書いてしまって、何ら変わりなぞないことを証明してしまった・・・。