Welcome To The Working Week

My Aim Is True

告知、というのともちょっと違うような感じなのですが・・・。

『第6回 我友万博(マイパルバンパク)』2008年10月11日(土)於・高円寺 ペンギンハウス 18:30開場/19:00開演
前売1800円/当日2000円(出演バンド録り下ろし楽曲収録のCDRつき)
出演:my pal foot foot, jugz, yumbo

『私の杖』2008年10月12日(日)於・西荻窪 Binspark 18:30開場/19:00開演
1500円+drink
出演:sekifu, まめっこ, The 浜田山!

上記2つのライヴにyumbo、The 浜田山!という仙台の優れた方々が出演するのですが、私もローディ、というかドライヴァーとしてお供します。ステージに立つことはありませんが、会場におります。それと関係なく、どちらのライヴも素晴らしい面子ですので、皆様是非お誘いあわせの上ご来場ください。

どっちかっつーと私の場合、日曜日にWARSZAWA、VINYL JAPAN、新宿ユニオン、新宿タワー辺りで活動しているかも知れません。というか100%していると思います。New Waveコーナー、もしくはNoise・Avant Gardeコーナーで会いましょう。

で、アラジン、というアーティストの「陽は、また昇る」とかいう曲を今更ながら聴いたりしたのだが、これ凄い歌詞だなあ。別に歌っている方々がおバカキャラで売り出し、とかそういうのはどうでも良い。大体芸能人が頭が良いとかバカだ、とか全然関係ないではないか。

それはそれとして、この曲、確かなんだかオリンピックの時期に合わせてリリースされたりして、応援歌としての役割も果たしていたようである。しかし、ストレートな応援、というよりはなんだかまず、日本はもう終わった、駄目だ、でもそれでもまだいけるんじゃない?頑張ろうよ、的な歌詞で、こんなにアゲアゲで前向きで耳に残るのは応援のメッセージ、な曲のはずなのに、聴くたびにずどーんと落ちてしまうのである。だって、「このままじゃ終わるはずない」とか「もう一度誇り取り戻すために」とかそういうのがビンビンに聞こえてくるわけである。それってもう終わっちゃったものに対して呼びかけているわけではないか。

別にそんな、まだ一応国として終わりを宣言してない国を一度終わったものとして、何も死体に鞭打つようなことしなくても・・・、と何だか日本とかいう国が不憫に思えてくるほどなのだが、怖いのは、これ皆笑顔で歌って(PV見たのだ)盛り上がっているわけで、もうこの国に対する諦念は笑っちゃうしかないところまで来たのか、と最早「ええじゃないか」の様相を呈しているそのテンションが実に幕末というか、末法じゃのう・・・、と思ってしまうのであった。

否、別にひねた見方をしているわけではない。でも、第一印象として、「こんなに後ろ向きな歌のメッセージが受け入れられるのか・・・」という驚きがあったのだった。それとも、これ、本気で実はそういうメッセージを皆受け止めている、ということなのか。それって数年前からやんややんや言われている「ナショナリズム」だの何だの、そういうのを思い出すと、もうその所謂「ナショナリズム」とやらは「どっちらけ」を踏まえてあるわけで。でこの曲の歌詞みたいに本当に皆思って行動し始めたら絶対暴走する奴等がいるわけで、これは戦争起きるんじゃないか、とか思ってしまえるのだった。何だかな。

じゃあお前も何とかせいや、という話もあるのだが、あいにくそこまで情熱はなかったりするわけでやはり私もある種の「どっちらけ」なのであった。あ、皆「どっちらけ」だけで止まったら戦争は起きないかも知れないな。国としてちょっとそれどうなのか、という気もするが。

Elvis Costelloの「My Aim Is True」とか聴こうよ。77年のデビュー作である。何だかこのアルバムがこのような形で彼のデビュー作としてリリースされたのはある種のオトナの事情が色々絡んだ末に勝ち取った勝利、みたいな話を聞いたことがあるのだが運命の女神が変なイタズラをしなくて本当に良かったなあ、としみじみ今更ながら感動して聴いている。最近の彼の(体型どおり)どっしりとした音楽性も大好きである(カントリーのりがあるのも実に良いのだが)が、ここでのめっちゃくちゃにシェイプアップされまくった歌と演奏の連発には、本気で痺れる、というか実に名作だなあ、としみじみ思う今更ながら。歌詞は頓知が利いているし、曲も本当に字余り気味な歌詞を支える細かくメロディアスなナンバーばかりだし、兎に角シャキシャキしているのが良い。勿論名バラード「Alison」とかは心に突き刺さるわけだが、シンプルなロックンロールナンバーの切っ先鋭さとか(「Mystery Dance」とか)はまた違う意味で突き刺さる。つまりどこを取っても色々な角度から聴き手を突き刺さずにはいられない音楽の集合体なわけである。でも痛くない。そんなまあ本当に今更私が言うまでもない名作なわけである。でもこれ聴いて、彼がこの後色々な音楽性に方向を向けていくのも理解できるのである。だってシンプルなロックンロール、という音楽性はここでいきなり完成してしまっているわけだから、そりゃあ次はこれ、その次はあれ、みたいに貪欲になっても納得が行くというものである。