See My Brother, He's Jumping Out

Springfield

『第6回 我友万博(マイパルバンパク)』2008年10月11日(土)於・高円寺 ペンギンハウス 18:30開場/19:00開演
前売1800円/当日2000円(出演バンド録り下ろし楽曲収録のCDRつき)
出演:my pal foot foot, jugz, yumbo

『私の杖』2008年10月12日(日)於・西荻窪 Binspark 18:30開場/19:00開演
1500円+drink
出演:sekifu, まめっこ, The 浜田山!

明日、高円寺で共に飲める方々募集です。

恐らく、33歳最後での更新となる今日であるが、この季節一体何を着ていたら良いのかわからない、ということはないだろうか。

この仙台ではいきなり寒くて寒くて鳥肌が立つ勢いの日もあれば、シャツ1枚でも暑くて暑くてしょうがない日もある。ことに明日から東京なのだが、気温見ると25度とかあったりして、ますますこの秋の日に何を着たら良いのか、という気になってくる。

以前もこの時期東京行ったことあるが、暑くて暑くてポロシャツ1枚で行動しても全然余裕だったわけである。なのに、電車で乗り合わせている人々は皆しっかりと秋の装いで着こんでいらして、何だか自分だけ季節に取り残された、というか全然ダサいじゃん、という気になったものである。

よく季節のファッションをいち早く取り入れる人がお洒落、と言われるらしいが、いやいや、もっと皆気取らずに行こうよなあ兄弟、とか言いたくもなったものである。暑けりゃそれ相応の格好で行こうよ長袖なんて着ないで!とは言え、それが都会人の都会人たる由縁であり、とかコンプレックスみたいなもの丸出しな文を続けたくなった自分を恥じてここで終わらせたいところである。

しかし本当にどんな服装が相応しいものか、とやっぱり悩みながら(ちなみに今は家の中で10月も半ばなのにTシャツ1枚)Arthur Russellの「Springfield」を聴く。死後にどばあとリリースされたものの1枚であるが、我が家にあるのは12インチ2枚組でEP扱い、というかミニアルバム的な感じなのかな?まあ良い。彼の死後リリースされた作品集が多すぎて何が何やら、しかも彼は生前途中で制作をやめてそのまま、みたいな未完トラックが夥しい数あったらしく、どれが良いのか何なのかわからん、という感じであった。しかしこのEPは何だか彼の、Crepsculeからもリリースしちゃうチェリストの側面と、パラダイスガラージでガンガンプレイされるようなダンスミュージックのプロデューサー、という2つの側面がよく融合している作品だと思う。1985年と1988年にレコーディングされた曲を集めたもので、名曲「Let's Go Swimming」のヴァージョン違いも入っている一方で、彼の囁きヴォーカルをフィーチャーした、打ち込みながらも切ない、というか若干骨の強くなったVini Rilley的ナンバー、とかも入っていて曲数は少ないながらも、何だか特異な音世界が堪能できる作品である。何かこう、浮世離れした透明さ、というか優しさがあるのだなあ。加えてDFAによる表題曲のリミックスヴァージョンがかっこよすぎて悶死する。この1曲のためだけでも全然聴く価値ありだと思う。92年にAIDSで逝去した彼であるが、もうちょい長生きしていてくれたらもっと面白いことになったのかもな、という思いと、逆に早くにこの世を去ってしまったお陰でこうやって未発表の曲も陽の目を見ているのかな、という思いが交錯するのであった。何だか久々に聴いたら前聴いた時よりもストン、と落ち着くところに落ち着く感じがして、ちょっと彼の他の作品ももう一度情熱を持って探してみるか、という気になったのだった。