Born Into A Light

何気に前のNag3からこちらに移行して1ヵ月以上経っていた、って思いっきり忘れていたのだけれども。体裁とかノリとかテンションとか中身のなさとかユルさとか、全く以前のそれと同じなのだけれども、何だか一発思い切ってこちらに移行してみたら意外に清々しくて、結構ウジウジグジグジした人間である私にしては、なかなかすぱっとやめてみてよかったものだなあ、と思うのであった。

大体、前回のNag3打ち切りの時には何だか頭おかしかった、というか精神的にかなりべらんめえ、な勢いだったのでこちらに移行するまでの数週間で何だかすっきりしたのだった。で、今のこちらは、頭おかしいのは変わらないのだけれどもブログとやらに向う心境が違う。書きたいことがある時に、書く時間がある時に書けば良い、と言う風に自分の中で心境が変化したのが一番である。何だか病気なのか何だか知らないのだけれども、一旦ハマると自分に強力に負荷をかけてしまう私にしてみれば、今のこの状態でブログとやらを書いているのが、本当に不思議と言えば不思議である。でもそれは世間一般的には普通と言えば普通なのであろう。

そう、たとえどうでも良いことであっても、どうでもよくなくなってしまって思いっきりハマってしまうのである。幸いなことに恋愛とかそういうものに関してはそうはならなかったけれども(あ、若干習慣化してきた場合とかだと何だかハマり気味だったが、それとて最早過去形で語れる話である)、ちょっと気がつくと様々なことに思いっきり抜けられないくらいにハマってきた私の人生である。

であるからして、こちらの「日々散歩の折りに」には、それまでとは違う自分のような感じで対峙しているのである。とは言えやっぱりこういうものにハマってしまって抜け出せないのである、相変わらず。Ryan Adams & The Cardinalsの「Cardinology」とか。一時期の狂おしいまでのリリースラッシュがひと段落した彼の久々の新作である、とは言え約1年ぶりくらい、程度なのであるが。何だか1年で3枚出してた頃の作品がどれも粒揃いだったのでそれ以降は薄まってしまったかな、とか思ったりもしたのだが、今作はそんな私に猛省を促す、実に素晴らしいアルバムである。何より曲が哀愁メロディ全開で、しかも印象的なフックが必ず強力にこっちを引っ掛けて離さないのである、今回。そして勿論カントリーバラッドも美しいメロディで一層映える一方で、久々にゴリゴリっとしたギターが全体を引っ張るパワフルなロックンロールナンバーも復活していて、それもまた嬉しい。ヴォーカルも含めて何だか凄く生々しいロックンロールアルバムに仕上がっていて、しかもキュッと締まっていてダレさせないのである。やっぱり彼はやってくれる男なのである。しかし今年はJenny LewisAcid TongueといいLucinda WilliamsLittle Honeyといい、カントリーを咀嚼した上での骨太なロックンロールに傑作が多いなあ。