Underneath The Stars

そういや、国からどうやらお金が貰えるらしい。4人家族で大体6万円、ってキャラは面白いけど国を任せちゃ駄目そうな首相が言っていた。

お金が貰えるなら、それほど嬉しいことはない。でも、その先が怖いのである。多分絶対、消費税がドカドカ上がって大変なことになる。いまや内税表示の店が、私行き着けのレコード屋さん以外はほとんどだからガツンと値上げしたような世界になってしまうのであろう。

それって朝三暮四ってことだよなあ、と思う。まあ、何もしないでガツンと消費税アップ、ってよりはまだ、百歩譲ってまだ良いのかも知れないのかもしれないけれども、それでもやはり何か随分馬鹿にしてくれてるじゃねえか、おい、という気持ちにならざるをえない。

ばら撒きだ、って批判が多いみたいでそれはそうなんだけれども、国が崩壊するぐらいばら撒いて欲しいものである。たとえば毎週給付金出るとか。それが半年続くとか。そうしたら支持してやっても良いではないか。それで国が崩壊?寧ろそのほうが清々しく、さっぱりして良いではないか。もう何もかも飽和に近いんだから、一発全部なしにしてしまった方が良いではないか。

というくらい荒んだ気持ちにならざるを得ないこの国を私たち国民はどう支えたら良いのだろうかねえ、本当に。

でも、The Cureの「4:13 Dream」はそんな荒んだ気持ちを潤わせてくれる稀有なアルバムだ。13枚目のアルバムってことで毎月13日にシングルリリースしてそんでアルバム、とかそういう盛り上がりを見せていた彼等の新作である。まあ、そのシングルをさほど熱心には追いかけていなかった私であるが、このアルバムは実に、実に、素晴らしい。何だかギターにPorl Thompsonが復帰したことにより、細かいフレージングの嵐が復活したのが何より嬉しい。でも、何よりも1曲目のゆったりと何層にも重なった音が飛び出してくる感じで、何だか「ああ・・・」と癒されたような気持ちになってしまうので、それだけで嬉しかったりもする。前述のシングル曲も含み、中にはSpitzの「ロビンソン」に酷似したイントロの曲とか、軽やかにしゃきしゃき進む曲とか、かなりポップである。でも全体的に音はへヴィである。しかしそのへヴィさは前作とか、所謂Trilogyの3作PornographyDisintegrationBloodflowersの陰鬱な重さとは違って、寧ろ「Wish」Wishで聴けたあのへヴィさ、と言っても過言ではない。つまりは傑作なんだな、これが。実はあまり期待していなかっただけに、こんなにもこちら側を取り込んでくれるアルバムだったとは・・・、と感激もひとしお、である。しかしRobert Smithの声は年齢を重ねて、何だかより割り切れなく、そして良い意味でえげつない感じになっていて、これもまた良し、なのであった。大体結成して30年くらい(まあ、ほぼワンマンなのだけれども)なのにこんなにソリッドな感じのアルバムを出してくるってのだけで驚愕に値すると思うのだが。