No Man's Land

何だか旧Nag3に比べると大分グダグダな更新が続いていて、もしや放置しているのではないか、とか思われたら実に申し訳ないのですが、逆に私の今の普通のペースってこれくらいなんだなあ、と思い知らされる昨今でございます。でも、もしかしてこれは普通なのか、前がおかしかったのか、とかふと思いますが。

さて、私は食べることは大好きなのだけれども、さほどたくさん食べる方ではない。よく食べるけれども大食いではないよなあ、と思う。そんな私だからラーメンと餃子をセットで食べたい、と思うことは稀なのだけれども昨夜はそんな夜だった。

ということで(昨日はライヴを見たのだった)ライヴハウス近くの仙台では有名な店に行き、券売機の前でセットを探した。パッと目に入ったその「ライスとラーメンと餃子」のセットのボタンを押し、出てきた券を見ると(特)とか書いてある。ははあ、特製セットなんか、と思いつつ半ライスで、とか注文をつけて若干待つと、常軌を逸脱した丼に入ったラーメンがどでん、と置かれ、そこに餃子の皿とご飯が置かれたのだった。

それでも、あこの店のデフォルトの丼の大きさはこれくらいなんだろな、他の店よりでかいけど、と思いつつ麺を啜り進めたのだが、ふと脇のカップルが食ってるラーメンの丼が眼に入った。明らかに我が丼の方が大きい。それは遠近感の問題ではなく、明らかに絶対的に大きい。うわやっちまったか、と思ったが後の祭り、私は食べ物を残すことは死罪に値する、とかいうような(多少オーヴァーな表現には目を瞑っていただきたい)教育を受けて育った人間だし、こんなもん軽い軽い、男が廃るぜ、と自らを鼓舞しながら食べたのだが、ラーメンの後半戦は明らかに何だか消化試合みたいな気分になってきてラーメンに悪い気がしたりもした。

ということでほうぼうの体で完食し、店を後にする前券売機をもう一度確認すると、セットで(中)(大)(特)と3種類もあるのだった・・・。皆さん、券売機はじっくり見た方が良いですよ。しかも帰宅して就寝して朝4時に腹痛で目が覚めた時の不快感たるや、遣る瀬無いを通り越して死にたくなったりするものであることは肝に銘じておいて損はないと思いますよ!

でもこれは前にもあった。以前も某ラーメン店でつけ麺に(中盛り)があるのに気づかず(大盛り)を頼んでしまい瀕死の重傷を負った事件というのが記憶に新しい。これはね、多分におっちょこちょいな私の性格、というものが98%の原因なのだけれども2%くらいは、券売機の前でずーっと頭ひねって後の人を待たせている人になりたくない、という思いやりの心の表れ、なのかも知れないよ、と自らを励ましたい、そんな夜もあるよ。

だからそんな夜はOptimoの「Sleepwalk A Selction By Optimo ( Espacio )」を聴いてのんびりしたい。御馴染みグラスゴーの同名パーティを主宰するOptimoさんによる最新ミックスCDである、と書いておいてアレだが、これミックスではないですね。Optimo編集のコンピ、みたいな。以前ここで感動して書いていた「How To Kill The DJ」How to Kill the DJ, Pt. 2はフロアの熱気をビンビンに感じるあっつい作品だったが、これは思いっきりリスニング用、である。しかもタイトルが示唆するとおり、何だか夜向き、である。とは言え、疲れて帰って来て休む前に癒しの1枚、という風なストレートな感じ、では決してない。何せNurse With WoundにCoilにChris And CoseyにTuxedomoonにFuture Pilot AKAにClusterにArthur RussellにKaren DaltonにLee HazlewoodにWall Of Voodoo(マジか!!)とかいうラインナップなわけだから。とうことでこの面子で私が聴かなかったらおかしいだろう、というわけであったりするのだが、これが曲目リストを見て想像する阿鼻叫喚リスニングコンピ、ということには全然なっておらず、寧ろ本当にある意味癒してくれる(注:個人差は大いにあると思うのでこの方面は期待しないでいただきたい。私は癒された、ということである。)素晴らしい1枚である。海の音から始まり、模糊模糊とした感じからすうっと抜ける感じになってしっとりと展開して乾いたアメリカの空気から電子音が無理なく入ってきて、という意図が凄くはっきりと明確に現れていて唸らせられる。しかもその展開を上記のようなアーティストの曲で作り上げていくわけだから、本当の音楽好きの極北の姿を見せられているような気がする。結構セレクションの幅はバランバランだが、実に何だか頷ける1枚に仕上がっていて、寧ろおこがましくも共鳴させられる作品である。っていうかこれがまたDominoからのリリースってのが最高に泣ける話だなあ・・・。Dominoはやはり間違いなかった。