Ivo

今年は正月らしい正月も過ごしていないが故に、どうも思いっ切り昨年からの延長線上にあるような日々、という意識で暮らしている日々である。だから、まだ2009年始まって10日くらいしか経っていないことに気づいて驚愕した。なんだこのマンネリ具合な日々は、と。

しかしそれは今年の抱負を立てていたりしないからなのか、と思ったりしたのだが、考えてみれば毎年それほどバシっと立てたりしているわけでもなかったりする。よし、では今年こそ抱負を立ててみようではないか。なんかそれだけで2009年フレッシュに暮らせそうな幻想が抱けるから私という人間もどんだけ単純な生き物なのか。別に抱負なんて自分で考えて自分だけ知ってるようにすりゃ良いじゃん、とか思ったりしていたのだが、こうやって公にすることで後に引けない感じにする、というのが良いのではないか、と思うので大公開してみよう。ってそれほど大したことではないような・・・。

ということで今年は
・料理のレパートリーを増やす
・酔っ払いすぎない
・歩く
という感じでいこうと思う、って小さい。小さすぎる。やはり大したことではなかったか・・・。もっと「ヤフオクで財を成す」とか「はるな愛と深い仲になる」とかそういうでっかい抱負とか思い描けると超フレッシュなものだが、どうにもそういうのに慣れてないからどだい無理な感じである。

とは言え、小さいなら小さい故にちゃんと実行していかないとそれまたガッカリな感じになってしまうから、上記3つを肝に銘じて生きたいものである今年は。あと無病息災だね、って小ささに更に輪をかけてしまうような・・・。

あ、そういえば別に「たくさん音楽を聴く」とかそういう抱負は立てなくても良いのである。だって、それは「今年は呼吸したい」とか「今年は寝て起きて食べて生きたい」という抱負を立てるようなものだから。Cocteau Twinsの「Treasure」を聴く。私の場合、何故か高校生の時以来、毎年1月は4ADレーベルの月、という感じになってしまっている。別に意識しなくてもふと気づくと4ADの方々の諸作を聴きこんだりしているのである。何故。何故なんだ。でもふと考えてみれば、Dead Can Danceが盛り上がったのも1月。Modern English1月。The Happy Family1月。Rema-Rema1月。In Camera1月。んー偶然だろうけれども、今年も突如降って湧いたDif Juzブーム。でその勢いで最近毎日Cocteau Twinsばっかり聴いていたりする。これは一応彼等の代表作と言えるサードアルバムである。ここに来て何層にも重なった煌びやかで丸っこい音色のギターとLiz嬢のなんかハイトーンで飛翔するヴォーカル、というトレードマークのようなものが確定された気がする。これ以前の音ではもっと攻撃的な空気があったりしたのだが、ここからは重厚な音作りのウォールオブサウンド状態のサウンドに切り替わっていくのだった。でもまだまだ手探りでやっているような、そういうところがしっかりとあるような気がして決して浮世離れした感じではない。そう、Cocteau Twinsは幻想的な音であっても決して浮世離れした、何だか天上の音楽、という感じは何故かしない。耽美だなんだ、という気もしない。確かに不思議な音楽ではあるけれども、しっかりと足が地に着いたような、そういう印象が強い。だから飽きないのかも知れないなあ、と今思い至ったりした。後期になってくるとより顕著になるのだけれども、意外に人懐っこい音楽でもあったりするわけで、そこら辺の良い塩梅の匙加減はこの作品でもビンビンに効いているのであった。