Tupelo

次の日曜日です!3周年記念うどん付き!!

AOBA NU NOISE @ Club SHAFT 2009.5.31( Sun ) 20:00〜 ADV \1500(1D) DOOR \2000(1D)
Live Act/-W-(Waikiki Champions), runny stools, KODA
DJs/DROP, EVOL(from LoveRecords), RAMBO, SiSi

私たちは多分出来上がった状態で20時40分からどかーんとやります。是非遊びにいらしてくださいませ!

そういえばふと「死ぬまでにしたい10のこと」という映画があったなあ、と思い出したのだった。実は映画自体は見ていないのだけれども、この邦題は凄く印象深くて何故か頭の片隅にひっかかっていたのだった。それがふと、その片隅にひっかかっていた状態から外れて、頭の中心にひらりひらりと舞い降りてきたのだった。

なんてポジティヴなんだろうか、「したい」ことなのである。しかも10個。意外に自分も、もし余命があとこれくらい、と提示されたらこういう風に心が向うのかも知れないのだけれども、現時点では死ぬ予定もないもので(まあわからないが)、どっちかというと「したくない」ことを列挙していったら10個以上行くかも知れないけれども、「したい」ことって思いつかないなあ、という体たらくなのである。

唯一したい、ということは全国に散らばっている友達に会いたい、ということくらいなものだけれども、どっちかと言うと「しなくちゃない」ことに忙殺されて余命を使い果たしてしまうそうで、何だかそれも空しいものがある。

せめて、そういう状況になったら余裕で10個くらい列挙できるくらいのポジティヴなマインドの持ち主になっていきたいものだと思うし、それ以前にもしかしたら数秒後に死んでいるともいないとも限らないのが人生だったりするわけだから、何かやりたいことやっておかなくちゃなあ、と思ったりもする。しかしそれ以前に、「したくない」ことが思いつかない人生を、人生の時間を、人生の一分一秒を過ごしたいものである。

明日も、死ぬまでに「したくない」どころか永遠の生命を得ても「したくない」ことをせざるを得ないと思うと、ちょっとやってられない気持ちになってくるものだが、まあ、金のためだ、仕方あるまい。あ、別になんか暗くなってる、とか勘繰らないでくださいね。凄く普通の思いを表明したわけであるからして(ってそれだけで十分なんだか後ろ向きな気がしたりするのだが)。

ということでNick Cave And The Bad Seedsの「The Firstborn Is Dead」を聴く。最近リマスター再発もされたソロセカンドアルバムである。このアルバムではMick HarveyにBlixa Bargeld、Barry Adamson、という黄金メンバーが控えており、それを受けて若きCave氏も吼えまくりの歌いまくりのがなりまくりである。このアルバムはジャケの感じそのままの、何だかちょっと不思議な、攻撃的な沈鬱さとでも形容できる空気が漲っているのだが、曲名にも顕著な通りブルーズの影響によるものなのだろうか。Cave氏本人の弁によれば「歌詞の面で」影響はあったようであるが、何かこの湿った、でもどこか破れかぶれな空気は、あまり詳しくは知らないものだがアメリカンフォーク〜ブルーズな空気に近いものがあると思うのだけれども。実にシンプルな演奏で、叩きつけるような男臭い世界が展開されているのだけれども、後の彼のメロウ路線への布石的なしっとりとした曲もあって実はこれ凄い名作なんじゃないか、と。今更なのであるが。Bob Dylanを下敷きにした「Wanted Man」とか震えたぞ久々にマジで。いや、彼のアルバムはどれも好きすぎて完全に並列で愛してしまっているのだが、そんな中でもちょっと頭ぬきんでたような、そういう印象を持ったりした次第である。特筆すべきは弾けないギタリストBlixa氏の効果音的ギターが響き渡る点が全てを異質なものにしてしまっている点であろうか。段々と影が微妙に薄くなっていった彼であるが、彼のプレイヤーとしての素晴らしさも十分堪能できる作品である。いやーアガルね、って完全に個人的な感想になってしまって申し訳ないのだが。ところで「ブリちゃん」と言えば今の世代にはBritney Spearsなんだろうけれども、絶対「ブリちゃん」と言えばBlixa Bargeldなのである、と下らないことを断言したくなった。しかしこう考えると今のThe Bad Seedsにはオリジナルメンバーが遂に1人もいなくなってしまったわけで、何だかこう、ちょっと寂しいものであるなあ・・・。