Pull My Heart Away

何だか昨夜は疲れたー、という勢いで眠りに就いたのだが、何か地震が来て長くゆらゆらゆらゆら揺れている夢を見た。それだけならば、あ、そういう夢ね、とこちらも納得がいくものであるが、その後Otis Reddingの「Change's Gonna Come」を夢の中で聴いた。

別に誰かが私を揺ラシ続ケていたわけでもなく、また誰かが私の就寝中に私のCD棚からOtis Redding「Otis Blue」オーテイス・ブルー(コレクターズ・エディション)を引っ張り出してきて爆音で聴いていた、とかそういうことでもない。何なのだろうか。最近聴いていなかったからOtisが「聴けー」とばかりに私の枕元に立って私を揺さぶり、熱唱していたのだろうか。それはそれで贅沢な気がするのだが、まあ、そういうことでもない。

夢というのは実に不思議なもので、夢に関する分析は古今東西色々な人がやっているわけであるが、地震とOtis、一体私の中の何の表れなのだろうか。そう考えると夜も眠れないものであるが、また多分今夜もすぐに眠りに落ちて、また夢を見るのであろう。今夜はどんな夢なのか・・・。

Jack Penateの「Everything Is New」が最高すぎてこればっかり聴いている。UKシンガーソングライターセカンドアルバムである。ファーストMatineeはイマドキ珍しい実に清冽で快活な、ギターのカッティングもイカしたギターポップアルバムで実に良かったが、私にはこのセカンドアルバムの方がかなりずっぱまりである。何か曲のスピード感が抑え目になり、メロディの感じもよりドラマティックになり、かなりのイメージチェンジである。もしかしたらファーストの軽快さを愛していた人にとってはかなりガッカリな感じなのかも知れないのだが、そんなことよりここでのスケールアップぶりに素直に感動した方が人生楽しく生きられるのではないだろうか。また、ギターにしろドラムスにしろヴォーカルにしろ、何か音の感触が1枚膜を隔てた向こうで鳴っているような、そういう微妙な加工具合がここでは絶妙で、ちょっとここまでやるのかー、と私としては大いに見直した(って別に前作でがっかりしてなかったけれども。思い入れはさほどなかったけれども。)次第である。何か感触としてはSimple Mindsのブレイク直前の辺りとか、The Cureとか(ヴォーカルが意外に似ている、という発見)そういうバンド名が想起されるのだけれどもしっかりと2009年の音、なんだよなやはり。また全体としてはダンサブルになって、サンバ的なビートの組み合わせ方も物凄くギリギリの線で絶妙に格好良いので、そういう面での練られ方も憎い。結構2009年衝撃の再会盤、と言えよう。