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結局コンタクトレンズが見つからず、更にはこのうだるような暑さの最中気軽に汗を拭けない(つまり指紋がレンズにつかないようにメガネを外す→置くか持つかしないといけない→その後汗を拭くがこの際に指紋がレンズについたり、メガネ落としたりというアクシデントが十中八九発生)、という苦しみに耐え切れず、そしてオールウェイズメガネ男子からの脱却を図るべく(次は弁当男子って奴ですか)、コンタクトレンズを作りに行ったのだった。

昔と変わらず眼科に於いて色々診察してもらったり、検査したりしたのだがそれは良い。問題は、何より「最速お渡し!即日お渡し!」のコンタクト屋で3日間も待たなければならない、というその状態であろう。これクレーマーだったらものごっついクレームをかますに違いない。何が最速じゃあ。

まあ、私のこの特注にしないとハードのコンタクトレンズがうまいこと嵌らない黒目のデカさが問題なのであるのは明白なのだが。でもさあ、ちょっとはその日のうちにコンタクトを、という良い目に合いたいものである。こういう時には、あれ、もしかして自分マイノリティ?とか思ったりするのだけれどももしかしたらコンタクトレンズってそういうものなのですか、即日と書いてありながら即日じゃない、とか。私の場合特注以外のコンタクト経験がないものでイマイチ分かりかねるのだけれども。だとしたらちょっと即日お渡しの看板は下ろした方良いのではないだろか。

って今日激しく暑くて死ぬ寸前(頭の皿が干上がりそうだった)だったのでMoritz Von Oswald Trioの「Vertical Ascent」を聴く。Palais Schaumburgの2代目ドラマー(ちなみに初代ドラマーの後のバンド、Die Zimmermannerの12インチフロムCherry Redを最近http://takechas.com/から購入したのだが、最高に涼しげな、まるでDislocation DanceかThe Style Councilか、って音で衝撃だった。ここに来てPalais Schaumburgのメンバーそれぞれの後に思いを馳せ、その不気味さを再確認)、というかBasic Channelでダブテクノの極北まで行ってしまった男の初ソロアルバムである。とは言えバンドである。そのメンバーがまたVladislav Delayに元Sun ElectricのMax Loderbauerとのトリオ、という何だか凄まじくベルリンのテクノの一部を切り取ったようなメンバーなのでまあ間違いないだろう、というものである。果たして、本当に間違いなさすぎて笑えるくらいの素晴らしさである。基本的にはミニマル、と言える音楽なのだが、何だか凄く細かく音が変容していく。全部で4曲、しかもある意味ヴァリエーションと言えるのだが、ビートがうっすらとしか聴こえずもはやPan Sonicかよ、と突っ込みを入れたくなるような物音系の曲があったりしてなかなかに気が抜けない。そんな中でVladislavさん担当のメタルパーカッションが実に良いアクセントになっていて、その金属音が変容していく様だけでも実にスリリングでたまらない。表面的には物凄くスムーズに全てが展開していくのだが、その実よくよく聴いてみると、何だか物凄い渦巻き方をしている音だらけである。大体ヴォリュームをガッと上げて聴くだけで異空間突入、みたいな音なのである。これのリミックスの12インチとかも出るのかもなあ、と考えるだけでもワクワクしてくるものであるが、このオリジナルだけでも十分な刺激と衝撃の音楽なのであった。