The King & Queen Of America

AOBA NU NOISE @ Club SHAFT 2009.10.25( Sun ) 20:00〜 ADV \1500(1D) DOOR \2000(1D)
Guest Live/moja ( http://web.mac.com/mojabass/moja/hello.html )
Live Act/-W-(Waikiki Champions), runny stools×雨先案内人, M-KODA
DJs/EVOL(from LoveRecords), RAMBO, SiSi, ☆

私たちEVOLは20時40分から50分間どばーっとやりますのでよろしくお願いいたします!

こういう年齢になってくると、遠方に住んでいたりとかしたり、なかなか時間が合わなかったりして会えない友達、というのが出てくる。それは皆それぞれの生活が充実していることの表れと解釈できるものであって、それはそれで良いことではある。

でも、人生というのは意外に予想外のことに満ちていて、早めにやっておかないと後で取り返しのつかないことになってしまったりすることも、やはりこういう年齢になってくると分かって来始めるものである。だからこそ、たまにこんなことしている場合ではない、あれしなきゃこれしなきゃ、と変に気が急くことがあってもそれは年齢と共に知恵がついた、ということと解釈できるだろう。

だからこそ、友達と会ってくだらないこと話したり、わいわいやったり、というのは若い時だけでなく、いくつになってもとても大事なことなのだなあ、としみじみ思う。そして、そういうことができる友達、またそういうことをしたいなあと思う友達が常にいる、ということはそれだけでとても幸せなことなのだと最近とみに思うのだった。

そういう実に秋らしい感慨に耽りながらEurythmicsの「We Too Are One」を聴いていた。89年の一旦活動休止前最後のアルバムである。その後の再結成(実質上)アルバムはあまりピンとこなかったなとか今突然思い出した。さてこのアルバムであるが、これの前の作品「Savage」サヴェイジ~スペシャル・エディションが密室的ななんかちょっととっつきにくいアルバムだったことを思うと、その前のロックンロール的ダイナミズム溢れる「Revenge」リヴェンジ~スペシャル・エディションに近い作風と言えるかも知れない。Jimmy Iovineがプロデュースに絡んでいたりして、音作りも結構カラッとしているし。ただ若干の落ち着きというか内省的な空気は漂っていて、それは前述の2作を経てからの作品なんだなあ、ということを改めて感じさせてくれるものである。どの曲もメロディは粒ぞろいでポップで非常に聴きやすいしスケールが大きい。そして何より、Annie Lennoxのヴォーカルが凄みを感じるほどのソウルフルさで、この後のソロ活動での大成功も大いに頷けるものである。作品としては凄く良いアルバムで、実はもう20年近くまじめに聴いてなかったアルバムなのだが(他の作品は結構な頻度で聴いていたのだが)、そんな時間を経てもこの完成度には舌を巻かざるを得ない。けれども同時にもうEurythmicsとしてのまとまりは、タイトルとは裏腹にあまり感じられなくなっている寂しい作品でもある。まあそういう面倒くさい思いみたいなものを抜きに考えればアルバム通して素直に楽しめる名作である。突然脳内にフラッシュバックしてくるメロディ目白押しで、ちょっとその後取り付かれたようになってしまう曲ばっかりなんだなあ・・・。