Miss The Mississippi And You

明日は仙台のDroomでなんかお呼ばれしてDJいたします。何でも外国人の方主催のハロウィーンパーティで?ファンク?しかも夜10時から11時半まで90分間?とアウェー感ばりばりのシチュエーションのような中で、独自の我田引水的解釈でファンクを(Scritti PolittiとかA Certain RatioとかThe Soup Dragonsとか)かける私に幸あれ、っていうか詳細よくわかんないですけどその時間街中にいらしたら遊びに来てください!泣きそうな顔している私を見れるかも知れません!

というか明日朝から晩までめっちゃくちゃタイトなスケジュールで動いているんでもしかしたらその時間には何か廃人状態で無音だったりするかも、というくらいなんですが、言いたかない、というかこんな言葉口にするのも私の友人たちの生活の様子聞いていると憚られるのだが、最近何だか忙しいのであった。忙しい、ということを連発する人間ほどその言葉に説得力がなくなっていく、と日頃思ったりするのだが、そうは言っても口をついては忙しい、という言葉が出てしまう昨今なのである。

忙しさ、というのを客観的にはかる尺度のようなものは世の中にないわけで、そう考えると「忙しい」と口にするのはある意味自分の基準を世の人々に知らしめることにもなるわけである。だからこそあまり言いたくはないのである。それでも思わず口をついて出てしまうのは、これはかなり自分の基準が下がってきたか、それとも基準はそのままでそれを過度に上回る何かが私を襲っているのか、どちらなのか。

しかしどちらの場合でも物理的に何か時間がないな、という事実に変わりはないのである。ということで何をぐだぐだこんなことを書いているかと言うと、要はこの「日々散歩」の更新が滞ってしまってすみませんでした、ということをいかに説得力あるように伝えようか、と思いあぐねた結果なのである。

また一段落着いたらしゃきっとした更新ペースに戻りますので・・・。ということでRosanne Cashの「The List」を聴く。Johnny Cash御大の娘さんの新作である。しかも70年代前半、あまりにもロックンロールに入れ込みすぎていた彼女の姿を見かねて父親(Johnny様)が「聴くべきカントリーソング」のリストを作って娘に渡したらしいのだが、そこに書かれていた曲のカヴァー集、なのである。まず外堀をがっつりと埋められてしまったような感じであるが、内容がですね、これがそういう周辺の情報を完全に抜きにしても素晴らしい仕上がりのアルバムである。カントリーソングなのであるが、アレンジとかがここではその言葉から受ける印象とは全く違って(時折歌いまわしに感じられるのだが)、女性シンガーソングライターの良質な作品のようにかなりソフィスティケイテッドされていて(生音ではあるが)、ベタなカントリーっぽさが苦手な人でも凄く楽しめると思う、そう、Norah Jonesのアルバムのように。そんな音ではあるが曲は古典的なカントリーソング、と言うバランスが大変面白い。The Bandやらでおなじみの「Long Black Veil」とかを筆頭に、結構耳なじみのある曲も含まれているし、Bruce SpringsteenElvis CostelloWilcoのJeff Tweedy、そしてRufus Wainwright(!)という豪華なデュエットヴォーカル陣もいるのでとくに「Johnny Cashの娘のカントリーカヴァー集!」とかって構えずに肩肘張らずに楽しめるアルバムなはずである。ちなみに余談であるが、私が幼い頃に実家で聴かせられたりしていた曲も数曲含まれていて思わずのけぞった。ウチにもリストがあったのか・・・?