ところでこの正月に実家に帰り（と大袈裟に書いてみたものの、同じ市内だし職場から激近いのでちょくちょく寄ってはいるのだが）、置いたままだったCDマキシシングルを回収してきた。
その数、無印の衣装ケース（大）4個分であった。それで、今の自分には必要ないだろう、というものをいつものラヴレコに卸し（申し訳ありません・・・）今の我が家に持ち帰ったのだが、それでも無印の衣装ケース（大）1個と無印の衣装ケース（小）2個分であった。多分、昔の私は本当に精神のバランスを欠いていた、というか狂った収集癖みたいなものが炸裂していたのであろう。
まあ、その状態は今は少しは脱した（3センチくらい）と思っているのだが、それは置いておいてその衣装ケースに入れるために整理していたのだが、いやいや、盛り上がった盛り上がった、勝手に1人で。Shackの「I Know You Well」だのSlowdiveのシングル全部、Mooseのシングル全部、The TelescopesのCreationからのシングル全部、Lunaのシングル全部（持っているのを覚えていないものまであった）、EugeniusのAugustからのシングル、Revolverのシングル全部、Rideのシングル全部、Teenage FanclubのCreationからのシングル全部、とかもう私の90年代ががっつりと今衣装ケースに詰まっているのであった。
そんな中でも18 WheelerのAugustからのシングルとMoonshakeのCreationからのファーストシングル、Telstar Poniesの全シングルとかが何か手の届くところにある、ってのは大層嬉しい。Midway StillのMy Bloody Valentine「You Made Me Realize」カヴァーが入ったシングルとか。なんかCDマキシシングル、ってとくに海外では今どんな立場なんだろうか、とか思うとより一層これらを大切にしないとなあ、とか思ったりするのだった。今やダウンロードと限定7インチ、とかそういう世界で吹っ飛ばされてるメディアみたいだし。そもそもCD自体微妙、という話をよく聞くものであるが、CDのアルバムはなんだかんだ言って今後も残るように思える。でもシングル、ってのは・・・。確認したところ87年のNew Order「Touched By The Hand Of God」のCDシングルが我が家では最古のものであった。わずか20年強でこんな状況になるとは思わなかったなあ。
というそういうタイミングで我が家にこの度収納されたCDマキシシングルをこれから暇を見つけては聴き直して行こうと思っているので、2010年の目標ができた感じである。絶対今の耳なら再発見があるはずだし（たとえばカップリングのカヴァー曲だったり）、それらを発見して己の成長を確認したいものである。
とは言え、要は何ら成長がない、ということの再確認だったりするのかも知れないのだけれども・・・。で、Lynsey De Paulの「Love Bomb」を聴く。1975年のアルバムである。何かその昔Vividからリリースされた3枚のCDを昨年末に入手して聴いているのだが、これがまた凄く良いのである。ほぼ全曲作詞作曲してしまうシンガーソングライター的なお方なのだが、Claudine LongetやNancy Sinatraでおなじみの「Sugar Me」の作者だと言えばピンと来る方も多いかも知れない。Roy Woodとの絡みがあったり（付き合っていたらしい）本当はある意味ごっついお方なのかも知れないのだけれども、このウィスパーヴォイスと最近よく聞かれるフレーズを引用すれば「美しすぎる」ルックスによってちょっと分類しがたい存在になっているのかも知れない。確かにこのアルバムも、ジャケのお色気過多具合はちょっと誤解されそうだし、歌詞も何だかこう、お色気路線っぽい匂いがする。しかし実はどの曲も異常にスムーズなアレンジと相俟って凄く聴きやすいし、それでいてかなり練られた曲ばかりなので素直に所謂「王道ポップス」的な楽しみ方をするべきなのである。今月また再発されるみたいだから、是非とも2010年を再評価の年に！
