Just A Girl

ご無沙汰しておりました。

ここ数日間、激しく動き回る日々を過ごしていたのだが、まあそれはとても楽しい用件だったので全然苦にならないのである。

とりあえずここ数日食べたものは新宿のチキン亭のカレー、赤坂ルイスの焼き鳥、下北沢City Country Cityのパスタ、柏の塚田牧場の諸々、北柏メガのナンとカレー、という感じであった。

そして上記の点をたどっていくとレコードとAntony And The Ohnosの公演、という線で結ばれるはずである。Antonyの歌声と大野慶人の踊りによって久々に心震える体験を2日間もして、まさに「魂の糧」を得たのだった。だからこそ何とか生き延びることができるはずである。そして今更、こんな2010年にレコード屋を周る、などということ(自分としては当然なのだが、今の世の中的にはあんまりないことみたいなんで)をしてしこたま買い物してきたので聴かなければならないものがたくさんある。

吉田兼好は今日できることを明日しようと思えば長生きできそうな気がする、とかなんとかイカしたことを言っていたような気がするが、私の場合まだまだくたばってる場合じゃない勢いで聴きたいレコードがある。これは死ねない。

しかも今回買ったものじゃないものだって聴きたいわけで、今日はちょっと日差しが暖かかったせいかThe Pale Fountainsの「Longshot For Your Love」を聴きたくなったりしたわけだし。98年にドイツのMarinaレーベルからリリースされたレアトラックやライヴ音源などを集めたコンピである。リリース当時は私が働いていたレコ屋や友人周辺で狂ったように盛り上がっていたものである。CD化された2枚のアルバムのボーナストラックにもアルバム未収録のシングルなどが入っていてかなり有難かったものであるが、これは鉄板のコンピである。デビューシングルやCrepsculeレーベルのコンピ2種に収録されたトラック、スタジオライヴやライヴ音源、限定シングル収録ナンバー、などかゆいところに手が届きまくる選曲で、且つ単なる寄せ集め的な風情は微塵も感じさせないところがなんか奇跡的である。主にファーストアルバムの周辺の時期の音源なので感触もあの時期のものである。実はよりソリッドになったセカンドアルバムが私のフェイヴァリットだったりするものだが、勿論ファーストの時期もアリなので楽しく聴ける。またカヴァーが聴きもので007のテーマソング(My Bloody ValentineもTindersticksもカヴァーしてましたな)とかDennise Wilson「Free」(BEFに於けるThe AssociatesのBillyの歌唱ヴァージョンもまた)とか隠しトラックで入ってるバカラックナンバー「Walk On By」(The Stranglersのあのカヴァーも痺れますが)とか、意外なところもあって凄く楽しい。ライヴは唄も演奏も決して上手くはないのだが、曲の良さは勿論のこと、なんだかまっすぐな熱量が伝わってきて本当に今聴いてもグッと来てしまうのであった。個人的には愛情あるパッケージングのCDを見るにつけなんだか不思議な幸福感に満たされてしまうものであるが、その最たる1枚である。

って、は、廃盤・・・?