Falling And Laughing

告知は2つあるので要注意!

【Shoegazed Dog. ー俯く犬】〜アンビエント、インダストリアル、ノイズ、テクノ、現代音楽 ー 欠けた身体の少女たちの人形を彩る宵闇の音楽会 〜 @ 仙台Pangaea 2010年11月27日(日) OPEN 20:00 前売¥1000(1drink)当日 ¥1500(1drink)
球体関節人形展示/藤林 馨
DJ/ tdsgk, りんごたべちゃらめぇ, MIKILLIN, oohisa, toto, EINSTURZENDE療BAUTEN

今頃東京での個展も盛り上がっているであろう馨ちゃんの人形と共にお送りいたします!20時から来てくださいませ!
で、次の日は

AOBA NU NOISE @ CLUB SHAFT 2010年11月28日(日) OPEN 19:00 ADV/DOOR \2500(ドリンク別途)
Guest Live Act: COMBOPIANO-1(渡邊琢磨×千住宗臣)with 吉田一郎(ZAZENBOYS), Umi no yeah!!(TOKYO), TADZIO

Guest DJ's: DJ CASIN, DJ Compuma (Smurphies' Fearless Bunch)

Live Act/ -W-(Waikiki Champions) ×DJ CASIN, runny stools meets雨先案内人, M-KODA

DJs/ EVOL(from LoveRecords), RAMBO, miya, BOW(ZUNDOKO DISCO), sisinobu(ZUNDOKO DISCO), ☆(ZUNDOKO DISCO)

こちらも暴れにいらしてくださいませ。ちなみに通常のANNより1時間早くスタートなのでご注意!

気がつくともう週末である。超特急で日々過ぎていくが、風邪は鼻の地獄のような状態は脱し、ちょっと喉に違和感程度まで落ち着いた。今年の風邪はだらだらと長引くので皆さんもご注意を!

今日はルイ・マルの「鬼火」を見てきた。いやー、とても面白かったのだが、面白い、とか言う言葉から受ける印象とはかなり異なる空気の映画であることは否めない。救いようのない話であるが、それでも何故か清々しい気がするのは主人公の生きている状態があまりにも救いようがないから、ある種解放のようなものが訪れた、という感覚なのだろうか。

悲惨な境遇、というほど境遇は悲惨でもないのだけれども、境遇以上に一番悲惨なことというのは自分の内面に抱えている、自分を食いつくしていくような無力感みたいなものなのだろうか。そしてそれにきちんと対峙していこうとするうちにどんどん食いつくされてしまうようなものなのだろう。もしくはその内面の火のようなものに燃やしつくされる、という表現の方が良いのだろうか。いずれにせよ重苦しい映画ではあるが、見終わった後の気持ちは不思議と重苦しくない、という不思議な映画であった。

でも、やっぱり己の外の世界と中の世界の両方の面倒を見て行かなければいけないのだから、生きるってのは大変だ、と改めて認識させられた次第である。とか色々じーんとしたり、うーんとなったりしていたが映画館で横に座ってたオヤジはいびきをかいて寝ていた。そういうことができるような図太い大人になりたいものだのう、とかはこれっぽっちも思わないのだが、生きるにはそのくらいの図太さが必要なのだろうか。

色々考えさせられてまとまらないが、それ以上に今日はBruce SpringsteenPerfumeにDie Todliche Dorisとか聴いてもう全くまとまりがつかない。最近危機的なまでに聴いているものに統一感がなさ過ぎて時折わけがわからなくなる。で、今はOrange Juiceの箱「...Coals To Newcastle」を聴いていたりするわけで。これは彼らのほぼ全楽曲とBBCセッション、更にはDVDを収めた、キャリア総括も良いところの凄い箱である。Domino、やるなあ・・・。つまりこの箱さえあればOrange Juiceがどんなバンドだったのか自分なりの考えをまとめるのに十分な材料が揃ってしまうわけである。一通り聴いて2周目ということで、今はちょうど「You Can't Hide Your Love Forever」を聴いていたりする。ファーストアルバムである。とりあえず全体を聴いて、パンクとThe Velvet Undergroundとソウルをぐしゃっと力技とギターでまとめあげたバンドだったんだな、ということが感じ取れるわけだが、このアルバムはネオアコとかいう呼称で語られる代表的なアルバムである。とは言え、このアルバムもわけがわからないアルバムである、良い意味で。メロディはしっかりしているし、バンドサウンドも風通しが良くて爽やかと言えば爽やかである。でも落とし所がわからないのである。James Kirkのどこに向かうかわからないギターソロのせいなのか、それとも美声なのに何だか引きずるような歌い方のEdwyn Collinsのせいなのか、ブラスやらコーラスやら鍵盤が入ったりするヤングソウルなアレンジのせいなのか、2曲を1曲にまとめてしまったような曲が多いせいなのか、それはわからない。ただ様々な方向に向かいがちなベクトルをぎゅっとまとめあげてなんだか流麗なのに軽やかなアルバムになってしまっている、ということはわかる。そしてファーストなのに、それまでの音とこれ以降の音を繋ぎとめる危ういバランスのところに立っているアルバム、ということもわかる。このアルバムに入っているAl Greenのカヴァー「L.O.V.E. Love」が何故か大好きで聴くたびに顔がほころんでしまうのだけれども、これ以前でもこれ以降でもない、この時期だからこその謎ソウルな仕上がりにグっと来る。しかしこうして箱で聴くと、何だか駆け抜けたバンドだったんだなあ、OJって、としみじみしたりする。そしてブックレットの写真見るたびに、なんてどの写真も格好良いのか、とほれぼれしてしまうので、それを眺めるためだけでも箱所有の価値あり。