License To Confuse

ところで16万キロ走ってる12年目の我が愛車であるが、車検の年なのである。

良い加減そろそろ新しい車、という声も各方面から聞こえてくる時期なのだがこの我が愛車以上に魅力的な国産車がないし、まだまだ走るから買い替えるつもりはない。たとえ、ある日帰宅してみると新車のパンフレットが入っていて、その後ディーラーから「今年車検なので新車のパンフをお届けしておきました」みたいな、なんかちょっと接続がおかしい日本語の電話が来たにしても、だ。

で、今日ディーラーに車を車検のために持って行ったのだが案の定色々交換する部品は多く、まあ予想通りだったのだが、それで直す気満々なのにいきなり「お車の状態がよろしくないですね」で始まり「買い替えはいかがですか」と来た日には発狂しそうなくらいに頭に来たのだが、まああちらも仕事なのだから仕方がない。でもさあ、だったらこの愛車に代るにふさわしい魅力的な車作っておくれよ、と。それもなしに買え買え言うのは怠慢なのではないか。しかも世の人間が皆車をポンと買うかと言えばそういうこともないわけで、そんなにさらっと買えるかよ、という話である。

しかし何かと物入りである。こないだもこんなことがあった。私の仕事用の靴は2足あって両方ともクラークスの靴なのであるが、古い方はもう12年目である。で、2度目のソール貼り替えを頼もうと思ったら何と1万3千円、と言われてしまった。前回ソール貼り替えした時は8千円くらいでまあ、なんとか納得が行く価格だったのだが、ちょっと5ケタはなあ・・・。しかもソール替えてもそれ以外のところがヘタリ始めちゃうとなあ、となって泣く泣く断念したのだった。

10年以上もっても、それを超えると途端に色々あるものだ、車も靴も。まあそういう事態になるから経済が回っていくのだろうけれども、それでも、なんかなあ・・・。と思いつつSebadohの「Bakesale」を聴く。2枚組でリマスターの再リリースされたので思わず聴いているのである。このアルバム、この15年で買い直しが3回目だな・・・。まあ、良い。もともとは94年リリースのSebadohの代表作と言っても過言ではない傑作である。当時は何かLo-Fiとか色々言われていたのだが、実は切ないメロディを中心に据えたシンプルなロックンロールなのである。Lou BarlowとJason Loewenstein両者の歌心がこれでもか、というくらいに炸裂しまくっているので異常なまでに名曲揃いなのだが、それをさらっと、時にどしゃっと聴かせてしまうからもたれないし、突然また聴きたくなるし、たとえ一度手放してしまっていても中古で店頭で見つけると忘れていたはずの各曲が頭の中で再生されてしまってまた手に取ってしまうような、そういう身体の中に埋め込まれてしまうような曲だらけなのである。もう手放さない。そして2枚目のディスクの方にはこのアルバムからのシングルのカップリングとかデモとかで、こちらの方は曲の魅力が骨組みだけでも輝いている曲もあれば、何だかよくわからん実験をそのまま録音してタイトル付けただけのようなものまであって、明らかに「Bakesale」本体を聴きまくってしまったのでもっとこれ絡みの曲を聴きたいと願う人や、シングル持ってたはずだけど探すのがめんどい、しかしB面のあの曲が聴きたいと願う人(私だ)向けではあるが、アナザーサイドオブBakesaleという意味では貴重な音源なので聴いて損はない。しかし来日公演、ってのが超気になる・・・。