'See You Don't Bump His Head'

次の日曜日です!

AOBA NU NOISE @Club SHAFT 2012年12月30日(日)20:00〜 DOOR/2000yen(1D) ADV/1500yen(1D)
Guest Live Act / 2UP
Live Act/ -W-(Waikiki Champions), masaki saito, umiuma
DJs/ EVOL(from LoveRecords), Kiyo, RAMBO, SISINOBU, SIF

来たくても日頃来れなかった貴兄貴女、日頃仙台にいないけど帰省中の貴兄貴女、とにかくなんとか一年締めくくらないと気が済まない貴兄貴女、よろしくお願いいたします!私この日、ほぼ同じ時間帯に予定が5件被ってクイントブッキング状態なんですが、アオバ中心に頑張ります!

さて今日は思いっ切り寝坊して、近所に新しく出来たお店に油そば食べに出かけた以外は引き籠る、ひたすらレコードに針を落としまくる、昼寝しまくる、という一日だったのだがなんだこの充実感は。なんかリアルに「休養したどー」という思いがあってそれも大きな要因かと思う。ここ最近は平日毎日なんか疲れたーと目覚め、なんか疲れたーと床に就き、という何とも言えない日々だったので何の予定もない休日を熱望していたのであった。

それにしても世界が終わるかも、という話を聞いていて、まあそんなことないでしょー、ノストラダムスの予言も外れたし、とか思いつつもどこか不思議と気楽な気持ちになっていたのは何故だったのか、とここ数日のことを思う。大体世界の終わりなんてどんな風に来るのか想像もつかないし、こないだの震災の大揺れの真っ只中で嗚呼これが世界の終わりか、と思ったことはあったけれども終わらなかったし。ちょっと色々な面でそれ以降この国が終わった部分はあるのかも知れないけれども、そういう話をしたいわけではないんだ今日は。珍しく元気なわけだし。どっちかと言うと昔の人には責任を持って予言してもらいたいものだし、解釈する人にはきちんと正確な解釈をお願いしたいものである。そうでないと変に気楽にぬかよろこびしてしまう人間が出て来てしまうのだから。

今日の「日々の散歩の折りに」は非常に取りとめがないのだが、油そばが美味しかった。油そば自体は昔から食べていたし、専門店は仙台にも前からあってそこでも食べたりしていたのだが我が家の近くに出来たお店はなんか全てがしっくりと来た。ラー油と酢を回しかけて、底のたれと共に麺をうおおお、とかき混ぜるのだが、その間に立ち上がる湯気と香りだけでもう世界が終わらなかったけど良いよな、という幸せな気持ちになれたのだった。これからとても頻繁に通いそうな気がするのだが、これはとてもありがたいことである。

私の場合、食事が結構頭の容量の大部分を占めている。何を食べようか、という選択の余地がある時には、それはもうそのことしか考えられないような状態に陥る。仕事のスケジュールが詰まっていてもどの時間にパン屋に行けるか、もしくはつなぎとして軽いものを買ってきておいて、余裕がある時にうどんを食べに行こう、とか仕事の組み立てが昼食中心になるのだった。それはとても普通で自然のことだと思うのだけれども、中には昼食食べるヒマもない、とかわーわー自分の忙しさアピールに余念がない人も同じ職場にはいるわけで、そんなの自分の計画性のなさと準備不足と要領の悪さを露呈しているだけなのに。そして更にはそのことにも気づいていない、という愚かさを暴露しているわけだから本当に情けない、というかそんな連中昼食の神様から罰でも下れば良いのに、と本気で思っている。大体食事のことくらいしか大事じゃないだろう、と思うのだが。

いや、Scott Walkerの「Bish Bosch」も大事じゃ。私の父親と同い年、70歳近い彼の新作である。彼のここ最近の2枚のアルバム(とは言えその最近、というのは15,6年前までさかのぼるのだが)と同様の傾向ではあるが、これはその路線の最高傑作なのではないかと思う。1曲の中で変わらず存在しているのは彼の相変わらず朗々と伸びやかな美声しかない。後ろの音は入ったり出たりを繰り返す。時には完全に沈黙したりするから、無音の部分がこのアルバムには結構存在している。でも、そんなバックではあるが今回は結構リズミカルで、サンバが現れては消え、ノイズが現れては消え、鈴の音が現れては消え、ストリングスが現れては消え、ギターが現れては消え、ジングルベルが現れては消え、というようにかなりヴァラエティに富んでいる。富んではいるのだがそれでも彼の声しか一定していないから全体としての統一感はありまくる。時には彼の声しか聞こえなかったりするわけだし。今回も長尺曲があったり、メロディは彼の声でしか作られなかったり、ということで当然ながら決してポップで聴きやすい、ということはない。ないのだけれども、この濃密な音世界は何度も聴きたくなるし、聴くたびに新しい発見があるわけでこれは年末最後の2012年ベストアルバム登場なのではないか、と言う気がする。歌詞も歴史に材を取ったりした壮大な世界でもうぶっちぎりの世界観である。さすが前作でムソリーニを群衆が殴っている音を出すために豚肉の塊にパンチさせてそれを録音したりする男は違うのだった。