Chasing Shadows

次の日曜日!

"Sizimayori"@PANGAEA 2014年5月18日(日)16:30〜 1500yen (1D)
Live: 半額(東京)、小林うてなと急げヘリコプター(東京)、Waikiki Champions、umiuma
DJ: tdsgk

よろしくお願いいたします!夕方からの楽しいひと時を貴兄貴女と共に!

そしてその次の日曜日!!

AOBA NU NOISE@Club SHAFT 2014年5月25日(日)20:00〜 DOOR/2,500yen(入場時別途1ドリンク500yen), ADV/2,000yen(入場時別途1ドリンク500yen)
GUEST ACT/ どついたるねん(DOTSUITARUNEN), umiuma
GUEST DJ ACT/CASIN
Live Act/ -W-(Waikiki Champions), Masaki Saito
DJs/ TDSGK, RAMBO, QIYO (QUATOUT), SISINONBU (ZUNDOKO DISCO), EITO (NU HORIZUN)

なんと、どついたるねんが初来仙!!これは見逃せないのでご参集お願いたします!!多分今観ておかないとまずいですよこれは!

さて、私は、本屋が大好きである。それは立ち読みが出来ても出来なくても、である。今まで知らなかった本に出会えたりするし、それより何よりも色とりどりの表紙の本が並んでいるのを見るのは、個人的に凄く楽しい。

しかし、お目当ての本を探す、となるとこれは凄く苦手である。まず自分の目当ての本の出版社とか覚えてなかったり、筆者の名前うろ覚えだったりすることがあるし、それらがわかっててもさてその本はどこのジャンルに分類されているのか、ということで非常に苦労したりする。最近は本屋に検索機が置いてあったりしてかなり探しやすくはなっているものの、それでもなかなか苦労するのである。

本屋の達人になりたいものだ、と日々思いながらいるのだが先日も『生まれた時からアルデンテ』生まれた時からアルデンテという平野紗季子の本を探すのに大いに苦労したものだ。ジャンルは何なのか、とかぐるぐる店内を探してエッセーだと思ってたら料理本コーナーにあったり、結構大変だったものだ。

いや、ネットだと一発なのである。検索してクリックして発送手続きして、で終わりである。でも、今すぐ読みたいのである、せっかちな人間としては。だからアマ○ンが気を利かして私にオススメとしてこの本をメールで紹介してくれたのだけれどもア○ゾンを裏切る勢いで地元の本屋を探したのであったが、こんなに大変なツアーになるとは、という感じである。まあ、それでも何か本って出来ればお店で買って帰ってその日のうちに読みたいのだなあ。ちなみに上記本は凄く面白かった。

そんな平野紗季子の名前を初めて知ったのは『1990X』という本1990X  松井玲奈「君になりたい。」なう/佐野ひなこ/ぱすぽ)白星)藤本有紀美/ホンマタカシ/市川実日子/高橋マリ子/ヒロミックス  62484‐73 (カドカワムック 469)で、である。偶々去年2月のSwansのライヴのついでに寄った代官山の蔦屋書店で、それこそ本屋リアル店舗の醍醐味の勢いで、本当に偶然出会ったのである。これはまあ大雑把に言うと、かつての『relax』誌での名物女子グラビアコーナー「君になりたい」リヴァイヴァルと、90年代生まれの可愛い女子インタヴューと、90年代を彩ったカルチャーとかを振り返る、というような本である。ただ、編集者が、私がそれこそ90年代当時に、なんか気持ち悪いなあ、と思っていたロッキン○ン社の『H』という雑誌の編集だった人(もっと言うとそれよりも前にロッキ○オン本体で気持ち悪い、というか最低なレヴュー書いてた人)なので、まあ振り返りたくなったのね、へー、的な冷めた視点で観てしまいがちであるが、これは別に私個人の問題なのであろう。

まあ、Sonic YouthとかHoleとかDinosaur Jr.のTシャツを松井玲奈に着せて写真撮ったり、94年生まれの佐野ひなこヒステリックグラマー着せて写真撮ったり、とかそういうのは良い(ここからは誰得なのであるが書かずにはいられないので書くが、ここで見る佐野ひなこよりも後のグラビア等で見る佐野ひなこの方が数百倍可愛く見える。まあ、こういう顔にもなるのだね、ということを知ることができた、と好意的に解釈しよう)。

というかまあ別に私が買わなくても良い本ではあったのだけれども、家内が面白がるだろうな、と思って買ったのだった。現に面白がるどころか、彼女の物凄い深いところに入ってしまったらしくて、読み終えて(多分彼女は別にグラビアとか見ずに、雑貨とかヒロミックスとか市川実日子とかのとこを読んでたのだろうけれども)遠い目をしてその後過ぎ去った90年代について(恋と)マシンガンのように話し始め、そして1年近く家の中の彼女の自分の蔵書のコーナーの中にしまいこんでいたのだった。久々に私がそこから発掘して、色々思ったから書いているのだけれども、要は私はこの本、1年くらい寝かしていたのであった。

で私もじっくりと読んでみて、結局は佐野ひなこに関しての意見が90%くらいなのだけれども、要は私は別に90年代の雑貨や風俗文化がこうだった、ああだった、というところがあんまり自分のものとして捉えられていないからあんまりピンとこないのだろうな、と思った。また、90年代に10代から20代になり、というところでは普通しっくり来るものとして捉えられるはずなのだけれども、主な部分がガーリーカルチャー、という絞り込み方だから、その点俺ぁ男だったからなあ、という部分もあるかも知れない。その点ではこの本は男性ターゲット女性ターゲットなのか、いまいちわかりづらいところもあったりもする。

もちろんそういう感じの空気は当時感じとってはいたし、実際目にしてはいたのだけれども、今回のこの本でも一番ぐっときたのが『Popsy Rock!』誌へのちょっとした言及だったり、とかそういう体たらくなので、要は90年代、結局のところ音楽のことばっか考えてたんだな、ということに気づいてしまったりしてちょっと動揺した。というかタイムマシーンに乗ってもう一回90年代に戻って、全力で東京に憧れてファッションとかにも興味津津な感じの地方都市在住な10代後半から20代前半を過ごしたい!とか思い始めているのだが、結局タイムマシーンに乗って戻っても、当時買わずに済ませてしまった12インチ(Bridewell Taxisとかさ・・・)をうおお、とか買っちゃって事態が悪化するだけなんだろうな、ということは容易に想像できたのでタイムマシーンいらないや・・・。

と何だかもやもやした感じで書いてしまったのだけれども、「ジェネレーションギャップ氷解マガジン」という触れ込みでもあるので、90年代から今につながる部分も当然発見できたりするし、何せ普通に誌面がカラフルで見てて楽しい、というのもあるのでもうちょい読みこんでみよう。

The Horrorsの「Luminous」を聴く。3年ぶりの4枚目のアルバムである。私はファーストの頃にはあんまり興味なかったから、セカンドから聴き始めて狂ったようにハマった遅咲きのファンであるのだが、それでもこれまでの彼らの歩みは本当に面白いなあ、と思う。Geoff BarrowとChris Cunninghamをプロデューサーに迎えて過剰なシンセとかギターノイズの壁とかでぶっちぎりだったセカンドPrimary Coloursと、セルフプロデュースでセカンドを踏まえながらより開放的なサイケデリックロックっぽくなったサードSkying、と来てこの新作はすこーんと抜けた明るいポップなアルバムである。何よりも音が、勿論うねるギターノイズの壁とかでっかいシンセとかはあるのだけれども、凄くクリアな音になっていて開けた感が半端ない。そしてメロディもスケールが大きく展開して痒いところに手が届くメロディのオンパレードである。そう、何だか全体的にスケールアップしてて、一歩間違えれば何だか大味なだっさいバンドになってしまいそうなのに全然その真逆の方向に行っている。何と言うかRoxy Musicの後期のあの感じを初期のとんがったロックンロールで奏でて、そこにどことなくこないだのCut CopyのアルバムFree Your Mindにも感じられたような幸福感をちりばめたような、ダンサブルなアルバムでもある。いや、これはなんか疲れた時に聴くと間違いなく元気がもらえるような(!)そういう世迷い言を笑って受け止めることができる、ポジティヴなアルバムなので聴いてて楽しい。ちゃーんとそれでいて後ろの方では何かが渦巻いているのも感じられるし。こういうUKロックは大好きなんだなあ・・・。