That's How Strong My Love Is

AOBA NU NOISEのTシャツです!

aobanun

 

そう言えば御多分に洩れず私もこの雑誌を買って読んでいた。

しかし、思えばあまり雑誌も買わなくなって久しい。昔は結構買って読んでいたのにな、と思うのだが、まあそれは多分皆そうなんだろうと思う。私の場合音楽雑誌とか、とくに90年代くらいまでは毎号わくわくしながら買っては読み耽ったものであるが、それはまあインターネットの時代より前だから、というのはあるだろう。

 

「これどういう音楽なんだろう」とか想像しながらレコードレビューコーナーを読んでいたものだし、「このムーヴメントは一体何なんだ」と考えながら読んでいたものである。思えば私は結構昔から「謎」のようなものがあることが好きで、「なんだろなんだろ」と言いながらレコードとかCDとか買っていた記憶がある。それで「なんだろなんだろ」マインドのまま進んで行ってしまって、よくわからん音楽的嗜好になってしまった、という側面は否めない。

 

別に昔は良かった、という老人の戯言を垂れ流すつもりでは毛頭ないのだけれども、今はすぐになんでも「知る」ことはできるし、「見る」ことも「聞く」こともすぐできる。だから誰でもある意味すぐに「物知り」になることができる。で、それで?というところからが多分これからの世の中のポイントになってくるんだろうなあ。それから深く掘り下げていくのか、はたまた広く知識を漁っていくのか、という2つの道になってくるのだろうな、と。でもなんか、そのどちらでもなくなんとなく、で終わっちゃう場合なんかもあるんだろうな、と思ったりもするのであった。

 

って、あれ、今回読んでた雑誌の中身について色々書こうと思ってたのに、なんだかよくわからん展開になってしまった。まあ良いか、いずれまた。

 

Steve Youngの「Rock Salt & Nails」を突然聴いていた。

1969年リリースのファーストアルバムである。Van Dyke ParksやStephen Stillsとデビュー前にバンドを組み、今作はTommy LiPumaプロデュースでGram ParsonsにGene Clark、と言ったThe Byrds関係者やJames BurtonやHal Blaineといった一流ミュージシャンまでも参加、というわりにはあまり当初ドカンとヒットはしなかったようであるが、収録曲「7 Bridges Road」がカヴァーされまくってそれで人気が、という結構面白い経歴の彼である。ミュージシャンズミュージシャン的な側面が強いのだが、ソウルにブルーズにカントリーにゴスペル、というアメリカ南部の良いところが凝縮されてめちゃくちゃ聴きごたえのあるカントリーロックのアルバムになっている。アウトローカントリー、という言葉も彼の説明で目にしたのだが、はてそれは・・・。しかし特筆すべきは彼の伸びやかで力強い美声で、めちゃくちゃ凛としたその声には最初ちょっとびっくりしたものである。カヴァー多めなのもプロデューサーのTommy LiPumaが彼の声が他の人の曲でどう聴こえるかに夢中になってしまったため、ってそれマジか、と衝撃を受けた。まあTownes Van Zandtにも通じる感じで、いやいやたまにこういうの聴くとちょっと夢中になってしまうものである。