Redemption Arc

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よろしくです。

 

そういえば今更の話だけれども、「シティ・ポップ」とかいう言葉を聞くと、1982、3年くらいに「好きで聴いているのはシティ・ポップかな」と言っていた、私の一回り年上のいとこのことを思い出す。

 

なんでこんなこと思い出したか、というと「シティ・ポップという言葉は海外で生まれたもので~」とかいうネットでの物言いを見て、いやいや、当時日本で言ってる人いたよ、うちのいとこだけど、となったからである。まあ、当時のシティ・ポップという言葉と21世紀に入ってからのシティ・ポップ、という言葉が指している音楽は若干違うかも知れないけれども、当時関東の大学に進学し、急にパーマかけたりして明らかに仙台時代とは異なる風貌となったいとこから、シティ・ポップ、という言葉が出てきて、その言葉が指していた音楽以上に「あらー、○○ちゃん、東京(とうぎょう)さ行ってあがぬげだごだー」という感じに我が家でなっていたことも、ついでに思い出すのであった。

 

そのいとこからは84年とか5年くらいに、角松敏生とか山下達郎とか大沢誉志幸とかを借りてカセットにダビングした記憶があるけれども、結局大沢誉志幸が一番ガツンと来たこともついでに思い出した。どうやらやっぱり、当時から「シティ・ポップ」とやらとはあまり縁がなかったようである。

 

どっちかというと私は「カントリー・ロック」とかの方が・・・。そしてKaty Kirbyの「Blue Raspberry」とかの方が好きだな。

 

Blue Raspberry [Analog]

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前作

Cool Dry Place -Coloured- [Analog]

Cool Dry Place -Coloured- [Analog]

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から3年ぶりのセカンドアルバムである。結構話題になったファーストも私は好きでったが、どことなくなんか方向性がわからんな、という気持ちだったものである。で、ここに来てのセカンドはいきなりもう今年のベストに入るんじゃないですか、というくらいの粒ぞろいの楽曲と、アクースティックギターに、ストリングスやピアノやホーン、時に乾いたバンドサウンド、時にシンセ、と結構生音を中心にしてふくよかな音作りになり、それでも結局何よりも彼女のヴォーカルがしっかりとフィーチャーされたどっしりとしたアルバムになっていて、実に頼もしい。とくに奇抜なところはないけれども、マジで何度も聴き直したくなる名作になっている。歌詞がまた、基本的には、彼女がまず自分がクィアなんじゃないか、と目覚めるあたりからの恋愛、破局、恋愛、という内容になっていて、大胆かつ豊かなイマジネーションに富んだ比喩表現と共に歌われるので、久々に歌詞カードをじっくりと読み込んでしまった、リーディンググラス(まあ老眼鏡ね)をかけながら。女性ヴォーカルの比較的シンプルなバッキングのシンガーソングライターのアルバム、というのも世には星の数ほどあって、本当に聴くか聴かないかはたまたま出会うか出会わないか、ぐらいの違いでしかないかも知れないけど、この拙ブログを読んでしまった方はこの作品のことを見聞きしてしまったわけなので、間違いなく聴いた方が良いアルバムである。ちなみにジャケもクィアらしさを表現したらしくて、インパクトあるなー。