そしてこちらもまだまだ!
というか正確にはアルバムのラストに入っているBabyfaceとのデュエットによるBruce Springsteen「Fire」のカヴァーが聴きたくなったのだ(余談だが、これのギターウルフによるカヴァーも最高)。
もちろん我が家にCDはあるし、また、倉庫ではなく我が部屋にある。しかし壁沿いの2メートル強の棚の一番上に入っており、またその棚の前にはどかさねばならないレコードのコンテナがあって、見えるのに腕の長さが2メートル近くないと容易には取れないところにあったので難儀した。
どうしよう、今日は車で聴きたいところなのに今から前のレコードのコンテナどかして、とかやっていると時間もなくなるし、第一まだ寝ている同居人に申し訳ない、ということでApple Musicにあったのでダウンロードして車で聴くことにした。
凄い世の中だなあ、とずーっとアルバムを車で聴きながら思っていたわけだが、そろそろ最後の曲なのになんか前作
からの「You Gotta Be」が流れてきて、おや、と思ったら、なんとApple Musicに入っているDes'reeのこのアルバム、ラスト曲が「Fire」じゃなくてまさかの「You Gotta Be」ではないか!!「Fire」、入ってないのかよ!?うわー・・・!
とまあ今の世の中で起きているような、感染拡大、アフガニスタン問題、政治の不能具合、環境問題、その他諸々に比べれば全く持ってどうでも良いこと、ではあるが自分を鼓舞してこの世の中をサヴァイヴしていくために必要な、大変重要な「Fire」がサブスクにない、ということはこれは俺をこの世の中は必要としていないのか・・・、とかそんなわけわからんことを考えてしまうくらいには動揺したから、早いとこApple Musicに「Fire」を入れるべきだ。それと、私も部屋をもうちょい整理すべき、だな・・・。
ということでDes'reeの「Supernatural」はサブスクとかではなく、CDで探して買うべき、というライフハック、でした。良いアルバムだし、なんせ「Fire」が聴けるわけで。多分1円くらい、じゃないのかな(調べてないけど)。
Hildegardの「Hildegard」を聴く。
モントリオールでそれぞれソロとして活動している、Helena DerandとOuri、という2人の女性が、8日間で作り上げた全8曲のアルバムである。ノルウェーのSmerz
を彷彿させるような結構実験的な音響空間(なんならビートと声しかなかったりも)が冒頭から展開されて思わず身構えるが、ずーっと聴いていると意外に牧歌的なメロディだったり、どことなくPrinceのアルバムに入っている、最初聴いた時は「?」となってしまったりするような曲を想起させられたりして、意外に人懐っこいポップさが曲を追うごとに増していって、実験的なR&Bっぽさ、というよりもより良い意味での淡泊さ、そう、デンマークのErika De Casier
のような、と思い至った。でも表現方法としては結構振り切ったシンプルさの中で勝負しているような、かなり気合の入ったアルバム。癖になる。