ひらしょー君渡米前の最後のイヴェント、というか送別会的なイヴェントでDJいたします!
U.S. LOUNGE
2024年1月8日(月・成人の日)15:00~ @ Monet
Door: Free+1D(600yen)
DJ: tdsgk, Gin, Shinshin, Hirasho
入場無料!!!しかも祝日の15時から!!!ぜひ皆様ご参集ください!
AOBA NU NOISEのTシャツです!
多分皆様、日頃私がどう暮らしながら日々を乗り越えているのか気になるでしょう、という全くありえない前提のもとに今日は話を進めていきたいところである。
ふと気になることを検索することで色々解決したり、もしくは新たなモヤモヤを生みだしたり、というのはこのインターネットの世の中に於いてはごく当たり前のことであろうけれども、私はこの間Bryan Ferryの「Bete Noire」という1987年のアルバム
の世の中に於ける受け止められ方が気になったので検索した。いや、勿論大好きなアルバムだけれども、ちょっと異色作だよな、ということが気になって、あとUKオリジナルのアナログだとどれくらいの値段なのかしら、私が当時タワレコで買ったアメ盤は我が家のプレイヤーと相性が悪くて針飛んだりしたよな、とか思いながら色々ネットで見ていたのであった。
Wikipediaに辿り着き、まあ概ね高評価のアルバムだ、ということがわかった。なんだよリリース当時地味に賛否両論だったのにな、とか思いながら読み進めていると、シングル曲「Kiss And Tell」のPVには3人のモデルが登場し、その中にMandy Smithもいるということがわかったのだった。
Mandy Smith。少女時代からモデルで、その後Stock, Aitken & WatemanのPWLからデビューしたユーロビートの歌姫、というよりは16歳の時に33歳年上の当時The Rolling StonesにいたBill Wymanという性豪ベーシストと付き合っていることを発表し、18歳で結婚して即離婚したことで有名な彼女。Wikipediaのリンクは便利だのう、と今度は彼女のWikipediaを読んでいった。
まあその後彼女のお母さんがBill Wymanの息子と結婚した、とかいうめちゃくちゃ親子関係クロスしてる状態になった、ということを知って驚愕して、なんてバビロンな・・・、と思ったりもしたのだけれども彼女の音楽に関しての記述にふと目が留まった。それによると、彼女の1987年のデビューシングル「I Just Can't Wait」はUKではもうスキャンダルまみれだったから正当にも評価されず、他の国ではまあまあヒット、とかそうか面白いな、というか当時からPWLのレコードってめちゃくちゃ嫌われてたよなあ売れてたけど、とか思いながらいると同曲の「Cool And Breezy Jazz Mix」ってのはバレアリックなヴァージョンでPWLがリリースした最高の曲、とか言われているという記述があり、なぬ?となったのであった。
バレアリック。よく耳に目にするけれどもイマイチよくわからない言葉。これも検索して調べてみた結果、イビザ島あたりのオープンマインドなクラブのダンスフロアーで流れていそうな、ジャンル分けできないけれどもフロアで映えそうな音楽のジャンル、ということもわかった。となると我が家にはバレアリックなレコードがめっちゃあるわな、というか、今まで中古屋で全然安かった微妙なレコードが突如「バレアリック」と書かれたコメントと共に微妙に値段が上がった現象のことも思い出した。
ということで今度はMandy Smithの「I Just Can't Wait」のそのヴァージョンが気になる。バレアリック(付け焼刃の知識)な我が家には必須なのではないか、ということでレコードを探してみると、ヒットする結果としてはソールドアウトしていたり、日本盤の同曲12インチのB面に入っているようだけれども何だか2000円くらいしていそうで、いや、それはないべ、となったわけである。
でYouTubeで同曲を聴いてみる。
勿論知っている曲だ(何故なら我が家には群馬のブックオフで買った、アルバムのCDがある)。そしてこのヴァージョン、良いな。かー、気になる、欲しいな、となるわけである。
しかし気になるのは、"Mandy Smith I Just Can't Wait Cool and Breezy"で検索すると結構ヒットする「Mandy's Theme」という曲。いや、この曲名知ってるな、なんだろ、と色々検索すると見覚えのある彼女の12インチのジャケットが出てくる。ちょっと待て、この2種の12インチ、「Victim Of Pleasure」というのと「Boys And Girls」って随分前に南仙台のブックオフでそれぞれ110円で買ったやつで家にあるんじゃないか、まだ手放してなければ、と気になって家で探したい気持ちになったけれども、仕事が終わって帰宅すればレコードのコンテナとか段ボールをどかす気力もないままに寝落ちの日々だったので、2日くらいもやもやMandyのことを考えながらいて、しかして遂に昨日意を決して色々どかしてレコ箱をひっくり返していたらRight Said Fredの「I'm Too Sexy」12インチ(同時に南仙台ブックオフで買ったレコード)の横から無事2枚、彼女の上記12インチが発見され、はやる心をおさえつつターンテーブルに乗っけてみると「Victim Of Pleasure」12インチに入っている「Mandy's Theme」のPart 1とPart 2は例の「I Just Can't Wait」(The Cool And Breezy Jazz Mix)を2分割したもの(なぜそんなことを・・・)、そして「Boys And Girls」12インチに入っている「Mandy's Theme」は後ろに(I Just Can't Wait The Cool And Breezy Jazz Mix)と書いてあるくらいで例のヴァージョンそのまんまだったのでたまげた。というかなんでそんなタイトル変えたりしてんのや、と呆れると同時に、自分しっかりしろや、と何だか残念な気分になった。でも家にあったのだからいずれバレアリックDJする際にはかけるつもりである、そんな機会は一生ないかも知れないけれども。
えー、下らない話にお付き合いくださりありがとうございます。ちょっと結果的に嬉しかったので研究成果のご報告も兼ねて、というエントリでした。Loopselの「Oga For Oga」を聴く。
スウェーデンのLiechtensteinというバンドをやったり、Monokulturをやっていたり、というElin Engstromによるソロプロジェクトのセカンドアルバム、フロムDFA、である。DFA、色々出してて面白いなあ、という感想はさておき、前作「The Spiral」は幽玄なアクースティックギターとドローンのダークな組み合わせで「Marble Index」の頃のNicoみたいだ、と思いつつ愛聴していたのだがここにきてめちゃくちゃ傑作が出てきたのであった。基本線は変わらず、であるがより「曲」の体裁をなしており実はメランコリックでメロディアスな曲作ってるじゃないか、という発見も嬉しい。Leonard CohenをNicoが英語とスウェーデン語で歌っているような、そしてそういうフォーキーなストラクチャーながら後ろで蠢く何だか禍々しいどろりとした音、声、ベース、鳴り物、という深遠な森の中でYoung Marble Giantsが喧嘩しているような、そういう音楽である。でも急に、靄の中ではあるけれどもハッとさせられるほど美しい展開がやってきたりして、全く気が抜けない謎のアルバムである。怖い、けど美しい、という厄介なやつだな。