Memphis, Egypt

いやいや、結婚式というのは良いものだなあ、としみじみした週末であった。

何より、めでたい、という気持ちのままずーっとお酒飲んだりおしゃべりしたりできる、というのが素晴らしい。それがまた今回参加した結婚式(まあ披露宴の二次会なんだが)みたいに、物凄く爆笑ポイントがあったり(しかもベタな狙った感じのものではなかったところがまた)、久しく会っていなかった人々とわいわいできたり、というのが大きい。それは勿論新郎新婦の人徳によるところ、ってのが大きいのだろうけれども、今回はつくづくそう思ったのだった。

しかしいみじくも新郎が言っていたのだが、大変だからもう二度と結婚式はしない、というのには全くもって同感である。私の場合、実に小規模な結婚式を挙げ、これまた小規模な身内のみの披露宴を催したのだが、小規模故に物凄く手間がかかってしまい、あれからもう6年以上経過しているにも関わらず悪夢のような経験として記憶に残っている。二次会は本当に素敵な友人たちが物凄くファンタスティックに企画運営してくれたお陰でこれまでの人生のハイライト的に記憶に残っているのだが、それに先立つあの披露宴的なものは、それに至るまでが本当に大変だったのだ。

人によっては良い経験とか良い思い出、となるのだろうけれども「ヤなことはヤ」というスタンスの私としてはちょっと、今こうやって思い出して書いているだけでも胃がどうにかなりそうである。あ、別に昨夜飲み過ぎたとかそういうことはないんだが。で、思うのは、結婚式って主役は新郎新婦なのだが、本当はその主役が周りの人をもてなす、ということが本質なんだろうな、ということである。だから、他人の結婚式は本当に良いものだなあ、という今回のような感想が生まれるんだな、うん。あ、今日は超正論だ。

ちなみにこの話題だと皆さま気になるだろうから一つ断っておきますが、私のその上記披露宴的なものに於いてBGMは全て会場側にお任せしたのだった。大体の方が音楽は自分でお選びになります、と会場の人には打ち合わせの段階で言われたのだが、多分そうしたら私は絶対悩み過ぎて一生披露宴なぞできない!と思ったからである。あの決断は私も、そして同居人もいまだに賢明なものだった、と思っている。

ちなみに二次会の方の入場テーマはThe Psychedelic Fursの「Pretty In Pink」のオリジナルヴァージョンTalk Talk Talkだった、と、やっぱり会場に披露宴の方はお任せして良かったな・・・、というオチがついたところでMekonsの「Rock N' Roll」を聴く。89年にBlast Firstからリリースされたアルバムである。Gang Of Four、Delta 5といった同郷の同時期のバンドに比べるといまだに活動しているにも関わらず、さほどどかんと行かないのは休止期間があったり、音楽的に変化が大きかったり、とかそういう部分が大きいのだろうか。かく言う私もリアルタイムでこの作品を聴いていたわけではなく、気にはなっていたけれども出会うことができず、それが何と先日、夜に突発的に行った近所の中古CDやらレコードやら古着やら釣り用具やらゲームやら何やら無茶苦茶に在庫しているリサイクル屋で出会うことになるとは・・・。どうかしている・・・。ちなみに同時にWinkの「Sugar Baby Love」の7インチを買う私もどうかしていると思うが。さて、この作品はヴァイオリンがフィーチャーされていた時期で、タイトル通りの、そしてアメリカのカレッジ受けしそうな(この表現て今ではなんか懐かしい気がするな・・・)爽快、と言っても過言ではないフォークロック、というかまあ、ロックンロールが展開されている1枚である。メロディはキャッチーでなんかもうシンガロング系だし、男女ヴォーカルもしっかり歌ってて聴きやすいのだが、ギターが何とも強烈にエッジーで、そこらへんはリーズ出身の伝統なのか・・・、とか思わされたりする。全体としては凄くポップで格好良いのだが、決して「まとまっている」という感じではない外しっぷりがまた印象的で、嗚呼やっぱりもっと早く出会っているべきだった、と痛感させられるのだった。