Sundown

なんだか仕事も始まってしまってまた下らねえ感じの日々になりつつあるから新年感のないこと甚だしいのだが、まだ5日なんですな。早いとこあと360日くらい経って年末希望。

しかし。そんな私はまだ2010年にはケリをつけていないので、振り返り企画を新年になってからやってみようと思う。
「2010年リリースの良かったアルバム11枚」
Lloyd Cole / Broken RecordBroken Record
Bryan Ferry / OlympiaOlympia: +DVD/Immersion Edition
anbb / MimickryMimickry
Marc Almond / VarieteVariete
Swans / My Father Will Guide Me Up A Rope To The SkyMy Father Will Guide Me Up a Rope to the Sky
The Red Krayola With Art And Language / Five American PortraitsFive American Portraits
Mystery Jets / SerotoninSerotonin
Arcade Fire / The SuburbsSuburbs
Superchunk / Majesty ShreddingMajestic Shredding
The Third Eye Foundation / The DarkThe Dark
Joanna Newsom / Have One On MeHave One on Me
他にもOneorthix Point NeverとかEdwyn CollinsとかAntony And The JohnsonsとかNite JewelとかBasia BulatとかEmeraldsとか良いアルバムはたーっくさんあったのだが、まあこういう感じであろうか。日本勢、とか考えてみれば狂うクルーもKimonosもPhewもEgo-Wrappin'だって良かったし。たぶん明日にはかなり入れ替えがあるから、2011年1月5日現在の気分では、ということである。基本的には2010年も今まで通りの、変わらぬ私であった、ということが窺える感じだなあ、と自分では思う。勿論2010年リリースされたものでなくても鬼のように聴いたものはあって、それは本当にたぶん、365枚どころの騒ぎではないので収拾がつかなくなるであろうからやめておく。でもJoseph BeuysとNam June Paikの共演盤はめちゃくちゃ聴いたなあ、ということは特筆しておきたい。あと、昨年の私の中ではHolger CzukayブームとTownes Van ZandtブームとCharlemagne Palestineブームが来ていた。凄かった。

ただ、2009年から継続していた浅川マキブームが、ちょうど1年くらい前から違う色合いを帯びてしまったのがとても悲しかった。とても悲しいお別れはたくさんあったが、それにはもう耐性をつけていくしかないのか。たぶん生きるってそういうことなんだろう。でも、2011年になってすぐなのにMick Karnともお別れしなければならないってのは、わかってはいるけど多分にハードルが高い・・・。

「2010年の1曲」
毛皮のマリーズ「バンドワゴン」毛皮のマリーズ
AKB 48「ポニーテールとシュシュポニーテールとシュシュ(TypeA)(DVD付)
って2曲だけれども。この2曲は死ぬほど聴いた。一日中ずっと聴いている日もあった。要は私はいつもいつだって、明るい感じで快活なテンポなのに、ふっと切ない表情を見せる曲が好きなんだ、ということである。

「2010年の良かったライヴ」
Antony And The Ohnos
The Raincoats
Sister Jet
毛皮のマリーズ荒吐
Your Song Is Good
カジヒデキ
上の4つはライヴ中に泣いたもの。下の2つは本当に楽しくてわいわい笑ってアガっていた。あと勿論在仙バンドのライヴも多数見たが、私が見たものは、どれもやはり良かった。

「2010年の流行語」
twee
いまだにバシッと正確な定義はわかっていないのに使いまくっていたからこれしかないと思う。一時期なんでもかんでもtwee、twee言っていたあの夏。

「2010年の映画」
(500)日のサマー(500)日のサマー [DVD]
これしかないんじゃないか。そもそもあまり映画を見ていなかったのだが、これは本当に素晴らしく、楽しくて悲しくて重くて軽い映画であった。

ということでなんか皆様の2010年と比していかがだったでしょうか。まあ、人それぞれなんですけれども、私はこういう感じだったかなあ、とか今になってみれば思います。

ちなみに私の2011年の抱負は、あんなひでえ年末だったから無病息災、しかない。そして元気に音楽が聴ければ良いのかなあ、という気がする。

だからBarn Owlの「Ancestral Star」を聴く。Not Not Funとかから出してた、とか思ったらThrill Jockeyからのリリースなのですよね、今作。今まで何だか聴く機会なかったのだが、今回はタイミングが合ったので聴いている、ってやっぱりなんで今まで聴いてなかったんだろ、という新年早々、少女時代に続く2010年の取りこぼし懺悔、の1枚である。やったらディストーションかかった、響きまくるギター2本が中心のドローン、というかミニマル(というにはパッセージの間隔が長いか)、な音なのだけれども、何だか哀愁を感じる進行具合だったり、アクースティックギターにシンセやヴァイオリンやピアノ、声とかも入ってきたりして、かなりDavid Lynchの映画の音のような、ああいう美しい、アメリカーナ、とか言えなくもない世界や、Johnny Cashを突き詰めていったらこうなった的な世界、が広がる。どっちかというと「その音の先」、にある光景に思いを馳せることができるような、というか何と言うか・・・。と同時にSunn O)))的なヘヴィさや、はたまたそのギターの響きからは最近のEarthを想起させられたり、と意外なところからツボを刺激してくる、そういう作品である。昨年はYellow Swansとの出会いと別れがあったりもしたが、このBarn Owlとの出会いは、遅すぎた、なんてことにならないことを願いながらまたリピートするのであった。やっぱりこういう鈍く暗い光を放つような作品には無条件で弱いのだなあ・・・。