Far n' Distant Memory

来週、もしかしたらまた何等かの形でcsgbが・・・?

 

大分これまたご無沙汰しておりましたが、生きています。様々なことに疑問を抱き、怒りを覚え、不安を感じ、の日々ではありますが、まあ何とか生きています。

 

なんか世界を見ても日本を見ても、なんかなあ、ということばかりでどうなっちゃうんだろうな、と不安になる日々だったのだが、ある日、私の住む地域の上空に浮かぶ謎の白い球体、とかもうなんなの、止めてよ・・・、と思いながら帰宅したら我が家の向いの家に救急車とパトカーと消防車が来てて何だか人だかりはあるし、また別の隣の家には葬儀屋の車が来てて、と何だかこれ、こんなに色々と押し寄せてこられると、明らかに何等かのバランスを崩して家から出られなくなる事態だな、と思ったりしたが、ぎりぎりのところで回避できたのはそれだけ私のメンタルも強くはなっているのだろう。

 

そんな日々で、とくに何も特筆すべきことがなさすぎてあれなのだが(まあこれは実は今に限らずこれまでもだったりするのだが)、無印のご飯に混ぜて作るタコライスの素がなくなってしまった(最近無印はカレーに寄りすぎではないか)ので、タコライスを自作してみたら何だかとんでもなく美味しかった、という話とか、物凄く久々に(2年ぶりくらいか)我が家から歩いて1分くらいの焼き鳥大吉に行ったら、全く期待もしていなかったのに、焼き鳥がふんわりとしていて凄く美味しくなっていた、とかそういう話しかないな・・・。

 

あとは家で喫煙する際にはマッチで煙草に火を点けることが多いのだが、最近そのマッチを消さずに自然に消えるまで、ずーっと炎を見つめている。何だかそうすると不思議と気持ちも安らぐもので、これはそれを更にスケールアップさせてソロキャンプでキャンプファイアーを見つめたりしたら、もうとんでもなく浄化されるのではないか、と思い始めたので何だかやはり、いきなり普通に仕事が一気にマックス忙しくなっているので疲れているのかも知れない。

 

大体キャンプ、とか私の場合仕事で何回か行った際には毎年毎年、二度と来るかボケ、的な捨て台詞を吐いていたくらいなので全く向いていないと思うのだが(まあ仕事だったからというのも大いにあるが)、ソロキャンプ、という概念には非常に心惹かれている自分がいる。でもあくまで概念、なのでどっちかと言うと、もう家の前の駐車場で突然焚火したらよいのか、とも思ったりしたのだが、それはそれで狂気、だと思うし、あんまり心安らがないと思うので、やはり、ソロキャンプかな・・・。それか、夜にでも1人で近所の河原の草燃やして眺めるか、否、それは狂気というか立派な犯罪だ・・・。

 

ということで本当にどうでも良い近況報告であった。でもソロキャンプ、ちょっと本当に興味がないわけではなくなってきているので、何だかやはり疲れているな。でもソロキャンプしながらこういう音楽聴いたら良いのでは、とAldous RHの「Respect 4 Devotion」を聴いている。

RESPECT 4 DEVOTION [12 inch Analog]

RESPECT 4 DEVOTION [12 inch Analog]

  • アーティスト:ALDOUS RH
  • 発売日: 2020/06/05
  • メディア: LP Record
 

 Egyptian Hip Hopという何だかよくわからんバンド名ながらとても素晴らしいバンドがいた(過去形で良いのかな)

Good Don't Sleep [輸入アナログ盤・2LP] (RS1214LP)

Good Don't Sleep [輸入アナログ盤・2LP] (RS1214LP)

  • アーティスト:EGYPTIAN HIP HOP
  • 発売日: 2012/10/24
  • メディア: LP Record
 

 のだが、アルバム1枚で沈黙してしまって、代わりにそこのヴォーカルだった彼のソロアルバム(2枚目になるのかな)が届いた。これが、ある年の夏、ジャマイカは凄い暑さだったのでミュージシャンたちは速いスカのビートを遅くして演奏した、そしてレゲエが誕生した、というエピソードを思い出す、何かあったのかな、というくらいBPMが極端に遅い、そしてユルい、ソウル風味のナンバーが詰まった、危険な気持ち良さのアルバムである。しかも音質が凄く不思議で、宅録・・・?と言ってしまいそうなくらいのベッドルーム感のある音、である。でもそんな中で甘いメロディに甘いヴォーカル、でもちょっと病的なねっとり感のある質感、ということでこういうの、ローファイになってしまったPrince感まで醸し出している、とあえて言い切ってしまいたくなる傑作。最近話題のJohn Carroll Kirby

My Garden

My Garden

 

も参加、ということで結構メインストリームのR&B的な方向に行けなくもなかったのかも知れないけれども、決してそっちには振れない音で、逆にそこらへんも何だか凄く響く、気持ち良いけれどもちょっと居心地の悪い何かを感じる、蒸し暑い音楽。滑り込みで今年の上半期のベストに入りますね。

 

 

Vamono

私は出ないのですがAOBA NU NOISEオンライン版、です。

AOBA NU NOISE in Twitch( https://www.twitch.tv/aobanunoise )

2020年6月13日(土)21:00~26:00

Ill Japonia( Taigen Kawabe from BO NINGEN )

ペガサスス ( ビートさとし (skillkills)+Mizukami(olololop)

Takabun

King Rambo Sound

HERNEAR

ASAI
lolite

Menchan

先日私も配信でお世話になったTwitchで、現場でのイヴェントができない現状を逆手に取ってロンドン、東京、札幌、仙台、という各地から冷静に考えると実にAOBAっぽいけどとんでもない並びのライヴやらDJやらを生でお送りいたします。AOBA的にオンライン、こういうことできるからもしかしたら合っているのかな、と家に機材の全くない私は楽しみに観ようと思っております。でも、普通にイヴェントしたいですねえ。

 

ということでオンラインイヴェント配信花盛りの中、先週土曜日はcsgbの配信、ご覧になってくださった皆様ありがとうございました!遠方の友人たちもたくさん観てくれていて凄く嬉しかったです!とりあえず何か、俺、見られるかも・・・、と変に自意識過剰になってしまって変なベクトルに気合入ってWhitehouseのTシャツ、という勝負Tで臨みましたが、プレイ的にはですね、インターネットの各曲のBPM情報はあてにならねえな、という教訓を得るような微調整につぐ微調整つなぎでなかなか大変でしたが、Trashcan SinatrasからMeat Beat Manifesto、でM/A/R/R/SからDua Lipa

Future Nostalgia [Analog]

Future Nostalgia [Analog]

  • アーティスト:Lipa, Dua
  • 発売日: 2020/04/01
  • メディア: LP Record
 

というお風呂に入りながら妄想したミックスがまあ、なんとかごまかせる感じにつながったので良かったです。からのDavid Bowie「Absolute Beginners」という流れはまあご愛嬌、で。でも、なんか仙台市でDJしているのに東京とかからもリアクションがリアルタイムで、ってのはとても面白い経験で、いやー、文明の進歩だなあ、と感動しました。まだアーカイヴがあるのでもしお暇でしたらご覧になってくださいませ、

https://www.twitch.tv/barfam

です!2セットやっております。

 

今日の日曜日に至るまで今週はもうしっちゃかめっちゃかだった。急に仕事が元に戻った(これも考えてみればちょっとおかしな話なんだけれども)こともあるし、世界中がなんだかむちゃくちゃになっているところに更にむちゃくちゃなことが起きているし、で色々考えることがとても多かった。

 

そんな中で、馴染みの店は席数を減らして営業再開、なのでただでさえ激混みなのにもっと大変だからもう開店前にちょっとだけ待って、店に入るや否やセルフで水を汲みながらホワイトボードのランチメニューに目をやり、そこにあまり惹かれるものがなければ席に着く前に「汁なし担々麺」とオーダーを通し、さくっと食べて満足して混雑し始めた店を後目にそそくさと店を出る、という「新しい生活様式」を実践したり、物凄い速さでサーヴされる豚骨ラーメン(博多ラーメン)の店ではまず店に入ったら手を洗ってオーダーを通して、光の速さでサーヴされたラーメンを店内に流れるBilly Idol「Rebel Yell」(何か店内BGMが80年代洋楽、なのかな、有線のチャンネル)に煽られるように啜り、勢いで替え玉をし、そそくさと店を出る、というこれまた「新しい生活様式」を実践したり、となんか最近全てにおいてスピードが上がってしまっている。

 

正直もうこんな世の中しんどいのだけれども、まあ生きている、ってからには生きなければいけない、わけである。じゃあこんなくだらないことばっかり溢れている世の中で、どうやってまあまあそこそこ生きていこうか、とか考えると頭の中もぐるぐるぐると凄い速さで回り始めて結局速く色々動いているわりにはGetting Nowhere Fast、なわけである。

 

でも真摯な友人たちも参加した、こういうジン

booknerd.stores.jp

 が届いて、読んだら気持ちも不思議と落ち着くものだし(大体「音楽」にまつわる色々について商売っ気なしに書かれたものって、面白くないわけがないし、このジンの執筆陣は皆真摯に考え、書き、ということを実践しているわけだから気持ちが良いのだ、面と向かってあんまりそういうことを言うのもちょっと気恥ずかしいのだけれども)、

アナザー・プラネット──郊外の十代 (ele-king books)

アナザー・プラネット──郊外の十代 (ele-king books)

 

こんな本も届いたから、さっき車の点検の待ち時間の間に読み始めたら夢中になってしまって、もうずーっと点検しててもらって構わない、なんならエンジン載せ替えとかでも、というくらいに没頭して一気に70ページくらい読んでしまったりしたらちょっと頭の中もクリアになったりしたので、今日の午後もそこそこまあまあ生きてみよう、何なら今週もそこそこまあまあ生きてみようかな、と言う気持ちになったりするから、インターネットのなかった時代、というのは今やもう戻れない世界ではあるけれどもちょっとそういうものと無縁の時間を置くだけでも不思議と「希望」と呼べそうなものとか「落ち着き」とか「穏やかさ」とでも呼べるものが生まれるのかもね、とたまたまだろうけれども2冊の書物から考えさせられたのだった。

 

でもやっぱり、力とか金とかを手にした愚者どもが悲惨な末路を辿るのはきちんと見届けたいものだね、というエッジは失わないで暮らしたいものであるね、どんなに淡々と生きていても。

 

この1週間はなかなかハードに毎晩寝落ちに近い状態で命からがらベッドにもぐりこむ感じだったのでレコードとかを聴くこともままならなかったから気持ちもダメだったのだろう、ということでBuscabullaの「Regresa」もやっと封を開けて聴いている。

Regresa [輸入アナログ盤 / 1LP] (RBN095LP)_985 [Analog]

Regresa [輸入アナログ盤 / 1LP] (RBN095LP)_985 [Analog]

 

プエルトリコの男女デュオのデビューアルバムである。とは言えKitsuneとかから結構前にシングルはリリースしていたらしく、いやいや全然知らなんだなあ。皆どこでそんな情報を手に入れるのか・・・、となってしまう昨今である。で、このアルバムなのだが、いやこれ面白いな。基本的にはシンセポップ~今様のR&Bの空気をまとったポップスで、Patrick Wimberly(元Chairlift、っていうかSolange

A SEAT AT THE TABLE [12 inch Analog]

A SEAT AT THE TABLE [12 inch Analog]

  • アーティスト:SOLANGE
  • 発売日: 2016/12/09
  • メディア: LP Record
 

 だのAnna Of The North

Dream Girl

Dream Girl

  • 発売日: 2019/09/05
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 だの、めちゃくちゃ沢山仕事してるんだな、彼)の仕事も冴えてるし、凄く聴きやすい。スペイン語だし時折顔を覗かせるスティールパンの音色や、またそもそものビートの感じもうっすらとではあるけれどもレゲトン発祥の国だなあ、と思わせられたりするし、独特なタイミングの取り方のパーカッションも感心させられる感じで、なかなか他とは一線を画しているように思う。でも、何よりも曲が良くて、全体的に哀愁を感じるような感じになっているのは、故郷に帰ってきて製作されたレコードだけれども昔とは色々変わってしまった、というものが根底にあるから、らしい。でもその寂しさすらもここでは良いアクセントとして飲み込んでいて、ちょっとこれからも凄く楽しみ、である。っつーかこのジャケだけでも何だか凄いぐっとくるんだよなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

Superstart

今夜19時より配信!

csgb ~Stream~ 2020年5月30日(土)19:00~24:00

DJ: shinshin, tdsgk, 5atoru

Guest DJ: Gin

https://www.twitch.tv/barfam 

pcではこのアドレスで、スマートフォンではアプリから視聴可能です。

 ご自宅でどうぞごゆるりとご覧になってくださいませ!久々に選曲、ということをしたのですがちょっとレコード整理したにも関わらずやはり重労働、でした・・・。まあなんかこう、色々かかると思いますのでお楽しみに!

 

さてと、本当に誇張も何もなしに、毎日毎日色々なものに対してふざけんなよこら、という勢いで過ごしていたらちょいと疲れてしまった。まったく、お前らよくもまあ飽きもせずにバカみたいなことばっかり考えつくしやろうとするしやってるし、それはちゃんと食事をしてないからじゃ、ちゃんと食事に向き合ってないからダメなのじゃ、俺はそうなっちゃいかんのじゃ、と思い至ったので家でしらすのアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノを本気出して作ってみた。

 

と言うかパスタ料理の中でも所謂ペペロンチーノは工程も少ないし、非常に簡単なものなのだけれども、レシピとかをインターネットで見てみると「ソースの乳化」ということが今ではいつの間にか当然のこと、として書かれている。乳化、って言われてもねえ、と何だかよくわからなかったのでまあ適当にスルーしたり、自分なりに取り組んだりしてきていたのだが、何か悪政に対抗したり、職場での理不尽なことに対抗するためには逃げちゃダメだ、と気合入ったので(私はいつも気合の入るベクトルがあさっての方向なのだ、と齢40半ばにして気づいたよね)、今回はインターネットの動画レシピを参考にして作ってみることにした。

 

と言うことで今回はパスタを茹でながら、同時進行のニンニクや鷹の爪を入れたオリーヴオイルをあっためているフライパンにパスタのゆで汁を加えながら、無印良品の大きいシリコーン調理スプーン

 (これ本当に重宝している)でフライパンを傾けてソースを集めながらそこをうおおおおおとこれでもか、これでもか、これでもか、というほどかき混ぜてみた。パスタをフライパンに入れるまでずーっと、ずーっと、ずーっと筋トレのような気持ちでうおおおおおとかき混ぜてみた。そうすると明らかに何だかオイルの具合が変わり、これがもしかして、よくわからないけれどもこれがその状態なのか・・・、と初恋のような気持ちで、乳化したと思しきフライパンにパスタを入れて絡めてみた。

 

明らかに今までとパスタへのソースの絡み方が違う。なので余さずちゃんとパスタにソースをまとわせることができ、食べた感じも今までよりも全体としての一体感が凄い。そして食べ終わった後に皿にほとんどソースが残らない、という事態を迎えるに至ってしまって、何だか感動したよ、という話である。

 

やはり何事もアップデートは大事、である。これからも自分を色々とアップデートさせていきたいものである・・・、がまた来週もふざけんなよこら、って感じで日々過ごしちゃうのかな・・・。いいや、また何か作って食べよっと。

 

今日は久々のDJだし来週は違う気持ちで乗り切れるのではないか、と思いながらいるのだが思えば私のDJ、選曲も技術もアップデートされてないな・・・。それはまあご愛嬌で・・・、ということでClaudio Rocchiの「Suoni Di Frontiera」を聴く。

SUONI DI FRONTIERA [LP] [Analog]

SUONI DI FRONTIERA [LP] [Analog]

  • アーティスト:CLAUDIO ROCCHI
  • 発売日: 2017/09/08
  • メディア: LP Record
 

 イタリアのStormy Six初期メンバーの彼の76年作、である。実は最近これの1つ前のアルバムを買って聴いていて、その流れでDie Schachtelブームが私の中で来ている時によくわからないままに買っていたこのアルバムも一緒に聴いている。ということで彼の作品は今作と前作の2枚しか聴いたことがないのだが、どうもこの2つが突き抜けて実験的なアルバム、らしい。ここでは全ての音を彼が1人で宅録して作っていてギターもベースもシンセも鍵盤もパーカッションも全て加工されまくって(勿論声も)結局何故かユルいけれども深遠な宇宙を感じるような電子音響作品、となっている。ローファイと言えばローファイ、な素朴さではあるのだが、何だか純度の高い結晶のような美しい作品。Clusterの「Sowiesoso」

ソヴィゾーゾー

ソヴィゾーゾー

  • アーティスト:クラスター
  • 発売日: 2000/05/20
  • メディア: CD
 

 を想起させるような瞬間もあって、何だかこういうの、愛おしいなあ、ずっと聴いていられるなあ・・・。

 

 

 

 

 

 

FFV

csgb ~Stream~ 2020年5月30日(土)19:00~24:00

DJ: shinshin, tdsgk, 5atoru

Guest DJ: Gin

https://www.twitch.tv/barfam 

pcではこのアドレスで、スマートフォンではアプリから視聴可能です。

ということで遂にこの日が来てしまった・・・。無観客で行われるcsgbの模様を配信いたします。無観客ということにはとくに抵抗がない(免疫ができている)のですが、さてさてどうなることやら・・・。もしよろしかったら土曜日の夜にでもTurn On, Tune Inしてみてください。

 

しかし考えてみると2か月以上DJしていなかったわけで、その間我が家には機材らしきものも全くないが故に全然DJ的なことから遠ざかっていたので、どんなことになるのかしら・・・。でも配信と言うことはこれ下手すると全国津々浦々、見ようと思えば見れてしまうわけでなかなか下手なことできないなあ、とは思っているのだけれども結局下手なことしかできない感じになると思うので、一つ大目に見てくださいね、色々と・・・。

 

でも遠方に住まう友達とかがもしかしたら見てくれるかも、と考えると、こちらは元気でやってますよー、というメッセージを伝えることができるかも知れないのでそれは良い。なかなか遠方に住まう友達と会えない昨今だったので、ちょっとそういうこと考えるだけでもやる気が出るわけである。ただ、そのメッセージがどういう音楽と共に、となるとこれはまた別の話だったりもするのだけれども・・・。

 

ということで初の試みの話なので、何だかよくわからないけれどもよろしくお願いいたします。

 

最近も相変わらず怒涛

Extremities Dirt & Various

Extremities Dirt & Various

  • アーティスト:Killing Joke
  • 発売日: 2008/07/08
  • メディア: CD
 

 (このアルバムの放題は「怒涛」)の日々だったわけであるが、上で述べた通りDJ的なことから遠ざかっていたので、全くそれに反映されないようなものを(まあ実は今までもずーっとそうだったのだけれども)聴いていたわけでTownes Van Zandtの「Delta Momma Blues」

Delta Momma Blues [Analog]

Delta Momma Blues [Analog]

 

とかをそれこそ貪るように聴いていた。1971年リリースの4枚目のアルバムである。彼のアルバムは本当に(少なくとも78年まで)どれも名作しかないわけであるが、とくにこのアルバムがここ最近は刺さりまくって1日に何回も聴いていた。それまでのアルバムのちょっと華やかなアレンジ(勿論それも素晴らしいのだけれども)をえいっとそぎ落とし、ブルーズ、カントリー、フォークののりをストレートに前面に出したシンプルなアルバム、である。とくにブルージーな感じは多分彼のアルバムで一番よく出ていて、まあ渋い、と一言で言えるであろう。それでも彼の美声、彼の名曲しか生み出さないソングライティング力、はばっきばきに炸裂していてシンプル故に何度聴いても飽きない、味わい深いアルバムだし、同時に底なしの暗闇がぽっかりとそこかしこに空いていることも感じられる、ジャケのユルい感じと相反するダークなアルバムでもある。でもそれ故に疲れた夜にはぴったりと寄り添ってくれる優しい音楽、でもある。Rowland S. Howardが遺作

Pop Crimes

Pop Crimes

  • アーティスト:Rowland S Howard
  • 発売日: 2020/03/06
  • メディア: LP Record
 

でもカヴァーしていた「Nothin」とか、もう毎日聴きたい名曲、だけれどもそれも大丈夫なのかな、と思うほどに危険な魅力の曲目白押し、である。

 

 

 

Oxbow

大分ご無沙汰しております。生きております。

 

まあ何がどうなっていたか、というと仕事が激大変で一日中パソコンと向き合って何かとずーっとやってたので、家に帰ったらもうパソコンとか見たくない、という感じの状態であった。

 

土日も結局パソコン仕事を家でやらねばならず、なんか毎日、もう疲れた・・・、という言葉しか夜には出ないような、そういう生活だったのである。まあ給料が減ることはないからまだ良いんだが、寧ろ増えないとおかしいんじゃないか、的な勢いである。

 

そのことに関連して、最近はSNS等もほとんどちらちらとしか見ない状態だったのであるが、たまたま目に入ったツイートで、私のような職業の場合、現状ほぼ休みみたいなもんだから給料出てるのおかしくね、とかいうのを見て、何も知らずに知った口叩きやがって、と怒髪天を衝き、そいつの住所を割り出して、一族郎党、人間の考えうる最も残虐な方法で惨殺してやろうか、とか思ったのももう遠い昔の話である。でも、そんなことやってる暇あったら動画やら何やら作ったり、夥しい数になっているパソコン上のリアクション待ちの案件に一個一個返答してた方がマシだな、そして、そんな下らない阿呆野郎は、寧ろ私が手を下すよりも、時速300キロくらいで走っている車に轢かれて四肢がちぎれてしまえば良い、とポジティヴに昇華させることもできたから私は元気である。

 

あとは今の政権の連中も、色々略して早いところ四肢がちぎれてしまえば良い、と思うくらいに私は元気である。っていうか、こうやって自分を鼓舞していかないとちょっと最近しんどいのよね・・・。

 

でも、もしかしたらDJを配信、とかそういう話も来たりしていたので、もしかしたら近いうちに何かが・・・?って言うか私ごときの放送事故級のものを配信なぞして良いのか・・・?

 

ということで近況報告でございました。Waxahatcheeの「Saint Cloud」を聴いたりしていましたよ。 

SAINT CLOUD

SAINT CLOUD

  • アーティスト:WAXAHATCHEE
  • 発売日: 2020/04/18
  • メディア: CD
 

5枚目のアルバム、ということなのだが初めて聴いた。なんかこれまでの、なんとなく彼女に対して持っていた印象が良い意味で裏切られる、どっしりとして、地に足のついた、時にはカントリーの風情も強く出ている良い曲が次から次へと出てくる傑作である。というか、相当涙腺を刺激する名曲しかないな、ここには・・・。Lucinda Williamsがもともとやっていたような、最近の彼女のアルバムではめっきり聴かれなくなってしまった軽快なフォーク~カントリーロックの感じがここにはしっかりとあるようなそういうアルバムである。なんでもドラッグを断ち切ってクリーンになって、新しい恋人のKevin Morbyもいて、という感じでかなり新たな出発、になるアルバムなんだそうである。なるほど、全体を覆うビタースウィートのスウィート強めな感じはそこらへんも影響しているのかも、とか思うのだがまあそういうことは置いておいて、モダンなアメリカーナ、とでも言えるこういう手の音楽ではかなり最高峰、なのではないかな・・・。

 

 

Low Commotion

今年も連休がなんだかんだ言って終わる・・・。ということで前回の更新からどんな感じだったか、と言うと・・・。

 

5月2日(土)

実家で母とテイクアウト松花堂弁当を食べる。母の話は100%に近い勢いでカラッとした悪口なので、嗚呼血が繋がってるんだなー・・・、と実感。夜はそんなに寒いわけでもないのに、何故かキムチ鍋を食べたくなり、食す。

 

5月3日(日)

朝からパワーポイントの使い方に四苦八苦しながら、例の仕事用の動画を作成。というかパワーポイント、できることが多すぎて、なんだかできない・・・、という私が最も嫌う事態に陥りそうで死にたいほど凹んだりしながら、ああでもないこうでもないと悪戦苦闘して、このパワーポイントに声を入れられれば解説用のシートを無理やり血を吐きそうな勢いで作らなくても良いな、と気づき、じゃあパワーポイントの音声を記録するには・・・、と色々やっていたら何故かPCのカメラも光り出し、気づくとワイプのように私の顔出しパワーポイントスライドショーが完成してしまった。結果的にはまあ良いのだが、なんせこちとらそんな心の準備もできていないので、Joy Division「Unknown Pleasures」

Unknown Pleasures (Bonus CD) (Reis)

Unknown Pleasures (Bonus CD) (Reis)

  • アーティスト:Joy Division
  • 発売日: 2007/11/13
  • メディア: CD
 

Tシャツを着て(Big Loveで買った、地が白い奴)話す私が収められた動画、というビザールな代物が一本出来てしまったので、まあ、なんか動揺したよね・・・。

 

結局一日中パワーポイントのアニメーションの分割が・・・、とかスライドの時間が・・・、とか言ってたらあっという間に一日が終わった。昼は焼きそば、夜は回鍋肉。ちなみに一日中Eliane Radigueのボックス(CD14枚組)と途中Lucinda Williamsの新作

Good Souls Better Angels

Good Souls Better Angels

 

を聴いて作業していた。

 

5月4日(月)

遂に近所のラーメン屋で冷やしパーコー麺がスタート、という情報を得て、やったこの季節が来た、ということで午前中またパワーポイントと格闘してから、喜び勇んで出かけて行ったら定休日。衝撃のあまり同じ並びのラーメン屋で食事。って言うかレジに「ない方ご自由にどうぞ」ってマスクが置いてあって衝撃。だからマスク配ることで鬼の首取ったようになってた奴らは本当に無能だな、という思いを新たにする。

 

でその足で馴染みの古本中古レコードの某店へ。店主にビールを差し入れながら、あーでもないこーでもない、とお喋り(ソーシャルディスタンスは無理やり保ちながら)。珍妙なレコードを2枚買う。そして最近仕事とか、出かけるにしても朝がゆっくり故にコーヒー豆の消費ペースが速いのでどんどん減ってしまうコーヒー豆を買いに。店主さんとはPILについてと最近のホームセンター事情についてお喋り。帰宅してまたパワーポイントと格闘。その後さっき買ってきた珍妙なレコード2枚聴いて興奮。家の珍妙なレコード祭に突入(Henning Christiansenとか)。夜はチキントマト煮を作成。大成功。夜はSyd Barrett 

を聴いて盛り上がったりした。

 

5月5日(火)

またパワーポイントと格闘し、その後やっと冷やしパーコー麺にありつく。美味い・・・。しかし数日前から歯が痛く、というか歯茎の調子なのか、なんか違和感があって治療した奥の方の歯と隣の歯の間になんか挟まってて、ちょっと憂鬱。で、その憂鬱をぶっ飛ばすべく歯間ブラシを買い、パワーポイントの次は自分の歯と格闘。歯間ブラシを使うのは初めてだったのだが、奥歯の外側から、ぬるーっと歯と歯の間にブラシを入れて行くと、なんか、こんなとこに入れて良いのか・・・という背徳的な感覚があったが、無事に挟まっているものも取れ、全体的な違和感も消え快調。しかしまた挟まるのも時間の問題かと思うので、こんなタイミングでまた歯医者か・・・。帰宅途中に栃木県の店から届いた珍妙なレコードを宅急便の営業所で受け取り、またパワーポイントと格闘しながら珍妙なレコード祭、と思ったが、井手健介と母船の「エクスネ・ケディと騒がしい幽霊からのコンタクト」 

があまりに素晴らしすぎて、ぶっ通しで3回興奮しながら聴いてしまって全然仕事にならず。これは極私的今年のベストにCindy Lee

What's Tonight To Eternity [Analog]

What's Tonight To Eternity [Analog]

  • アーティスト:Cindy Lee
  • 発売日: 2020/02/14
  • メディア: LP Record
 

と共に入る最高の、私の好きなロックンロールはこういうものです、という作品で本当にびびった。今年のこれまではこのアルバムに出会うためにあったのかも、という鼻血級の作品。何よりも彼のヴォーカリストとしての面を今まで見過ごしていたなあ、と気づかされた。

 

ということで井手さん祭を終えて今度はDRUNKのサッコちゃんのApple Musicのプレイリストを聴きながらパワーポイントに止めを刺し、間髪入れず餃子の作成に突入。これがまたすごく良いプレイリストでめちゃくちゃ楽しいし仕事が捗るし、なんとなく飲み始めたレモンサワーも捗るし、餃子のタネの材料切り、混ぜ、寝かせ、包み、一気に全行程こなせる魔法のようなプレイリストで1人で黙々と30個以上餃子を作成し、水餃子に。ビール飲みながら食べて食後に日本酒なぞ飲み始めてしまい、そのままLou Reedの「Berlin」

ベルリン(紙ジャケット仕様)【2012年1月23日・再プレス盤】
 

(昼間窓を開けていたら近所の赤ちゃんがぎゃーぎゃー泣いていて、このアルバムの中の曲を思い出した、というひどい理由なのだが)とか聴いてたので全く使いものにならず。

 

・・・ということで基本音楽聴いて、仕事して、何か食べたり何か料理したり、という連休であったが、実は別に今年のこんな状況だから、ということでもなく別に例年と変わらぬ連休だった、という感じである。休みがあっただけでも良い、ということも変わらず。

 

で、連休最終日はもうパワーポイントは確認程度に抑えて部屋の整理、そしてRy Cooderの「Get Rhythm」

Get Rhythm

Get Rhythm

  • アーティスト:Ry Cooder
  • 発売日: 1987/11/04
  • メディア: CD
 

を聴く。最近ちょっと昔の音楽を車で聴くのが流行っていて、これも今年の連休中よく車内で聴いていた。スライドギターの名手の87年の作品、である。当時はタワレコの冊子でだったかな、このアルバムのことを読んだ記憶があるが実際聴いたのはもっとずっと後、ブックオフカルチャーが私の中で盛んになってきてからである。この作品、当時賛否両論みたいな感じだったように記憶しているが、今の耳では音の処理的に80年代だなあ、というところはあるけれども凄く良い意味で折衷的なところを全部まとめてロックンロール、というかスライドギターでぐいっとまとめました、みたいな強引なノリが楽しい。なんせVan Dyke ParksやFlaco Himenezがいて沖縄音階の曲がある一方でCameoのLarry BlackmonがElvis Presleyを歌う、とかいうちょっとどうかしている感じ、あんまり他にはないよなあ、と。それでもってカヴァー多めの中でJohn HiattやJim Dickinsonと共作した「Across The Borderline」(歌でHarry Dean Stantonも)で泣かせにかかったり、とツボを押さえた感じ、である。この「Across~」は昨年のGaby MorenoとVan Dyke Parksのアルバムでカヴァーされてて、

Spangled

Spangled

  • アーティスト:Gaby Moreno
  • 発売日: 2019/10/11
  • メディア: CD
 

そこではJackson Browneと一緒に参加、とかあってそれも良かったなあ。まあ四の五の言わずに、Johnny Cashのカヴァーであるタイトル曲の豪放な勢いでノックアウト、ですね。

Occam V

なんか気づいてしまったんだけど、ここ最近の拙ブログが「国や職場への激昂→音楽というかレコードの癒し」というワンパターンに陥っているのではないか、と。

 

なので、これはいかん、と新たなフェーズに入るべく今更新しようとしているのだが、夜8時前に職場から一斉メールで来た内容のナンセンスさに自宅でブチ切れ、職場の上の人間に凸電して詰めて内容を変えさせて再配信させる、とかやってしまうと、こんなに仕事何もしたくない人間にこんなことさせるのは、やはり世の中どこか狂ってるよ・・・、という思いを新たにさせられるわけで、闇は深い。

 

まあ、それはそうとして多分こんな世の中だから、パンダの動画を観て癒されたり、というのが人間には必要なんだと思う、唐突だが。以前は上野動物園がシャンシャンの動画を毎日ライヴ配信していて、それを観ることが寝る前の至福の時だったのだが、それが終わってしまっていたのである、昨年いっぱいで。そうしたらどうだ、こんな世の中になってしまっているではないか。

 

このままほっとくとあの小さくて愛らしかったシャンシャンもよく食べよく眠るせいでどんどん成長し、あっという間にリアルにジャイアントなパンダになってしまう(というかなりつつある)。だから、今、上野動物園も大変だとは思うのだが、たとえ課金でも構わないからシャンシャンのライヴ動画を再び配信して、この世の中に光明を与えるべきなのではないのかな、と思う、っておかしいですか私・・・?

 

とか思っていたら数日前に久々にシャンシャンの動画がアップされており、無人の動物園で我関せずと言わんばかりの勢いで食べ、遊び、眠るシャンシャンの様子を久々に観て泣きそうになった。これ、毎日なんとか続けてほしい、とストレスで大爆発している職場で正気を保つためにシャンシャン日めくりカレンダーを眺めている人間は強く、強く願うのであった。

 

ああ、やはりこのパターンからは抜け出せなかったか・・・。Charles Curtisの「Performances & Recordings 1998-2018」を聴く。

Performances and Recordings

Performances and Recordings

  • アーティスト:Charles Curtis
  • 発売日: 2020/01/24
  • メディア: CD
 

 La Monte YoungやEliane Radigueらの演奏にも絡むチェリストの、未発も含むCD3枚組コンピ、である。Yoshi Wadaの息子さんのTashi Wada

FRKWYS VOL. 14: NUE [LP] [12 inch Analog]

FRKWYS VOL. 14: NUE [LP] [12 inch Analog]

 

(これも良かったなあ)がImportant Records傘下で運営するレーベルから、でLa Monte Youngのライナーが、とかいうここまでの情報からなんとなく「あードローンの匂い・・・」と感じられるかとは思うが、いきなり15分に及ぶEliane Radigueのドローンをチェロのソロで、という挑戦状にたじろぐが、引き込まれてしまってCD3枚、本当にあっという間である。17世紀の曲とかAnton WebernとかMorton FeldmanとかOlivier MessiaenとかTerry Jenningsとかオリジナルとか、一番多いのは彼のチェロのソロで、本当に美しいのだが彼のための図形楽譜の、チェロを叩いて演奏するような曲や、まさかの彼がギターを弾く3ピースのバンドサウンド、とかも入っていて全く飽きずに聴ける。ドローンを根底にチェロで、ということで隙間が多いのもずっと聴いてて疲れないし、時折ドラマチックな旋律を幽玄な音色で聴かせてくる瞬間もあって、あんまりうまく言葉に出来ないのだけれども、まるで身体が必要としているみたいにとにかく気がつくとずーっと家で聴き続けているんだな。