The Angels Are Voyeurs

秋ですなあ。秋刀魚の刺身は大層美味しいし、キノコも実に味わい深い。夏は夏で美味しい食べ物があるけれども、秋はやはり食欲の秋、というだけあって美味しいものがたくさんである。

それは良いのだが、大体10月のこの時期、というのは何とも体調に不安が残る時期でもあるのだ、例年。季節の変わり目で風邪っぽかったり、鼻炎の影響かなんか知らないが鼻水が大変だったり、はたまた持病、というかこの時期になると腰の重い痛みがずーんと来たり、とか結構ある。

多分、色々詰まって忙しい時期なのであろう。そこに加えて気温が下がり、というわけだから夏の間に蓄積された疲労が顔を覗かせてくるのであろう。まあ全然顔を出さずに潜在的に溜まって行くよりは良いのかも知れないではないか、とポジティヴシンキングで行くのだが、ここ最近の腰が重い(まあ確かに出不精ではあるけれども、決して比喩ではなく)のはちょっと気になる。

え、それってAOBA NU NOISEで大暴れしすぎたからだって?そう、なのかなあ・・・。まあ月に一度の祭りなんで、大目に見てもらいたいものである。しかしあれだ、EVOLのDJイングは、はちゃめちゃになっていけば行くほど皆大喜びして、且つ「良かったよ!」とか言われてビールおごってもらったり声かけられたりする、ってどういうことなんだろうなあ。確かにテンション的には焼き鳥屋から続いた(私の場合前日からの)アルコール消毒の影響で凄いことにはなっているけれども、ちわきまゆみとかDelta 5とかBlondieとかかけても今の世の中いけるんだな。ってそれはAOBA NU NOISEの磁場が明らかにおかしい、という事実があるが、また勘違いが始まりそうなので謙虚に大人しく生きたいところである。

ひっそりとMomusの「Tender Pervert」を聴く。88年リリースのサードアルバムである。タイトル「優しい変態」ってさあ・・・。まあそういう歌詞のぎゅっと凝縮された、第一期Momusの金字塔ともいえる作品である。元々はJosef Kのメンバー等と共にそれに近い音のThe Happy FamilyなるバンドThe Man on Your Street4ADからリリースしていたりした彼が隠遁生活を経てelレーベル、そしてCreationと渡り歩いてそこでの2作目のアルバム、がこれなのである。この時期彼は異常なハイペースで作品をリリースしていて、この間日本盤でアルバム出たと思ったらもう輸入盤で次のアルバムが、みたいなことになったりしていたのをよく覚えている。音的には初期(el時代)のいかにもシンガーソングライター然としたアクースティックギター主体の世界から何だか打ち込み導入してきて、若干ユーロビート的な曲もあり、みたいな感じであるが、そんなに前面には出てきていない感じである。それよりも彼の時に囁くような、時に宣言するようなヴォーカルが実に印象的で、その声で美少年についてとか、天使は覗き屋とか、ホモセクシュアルについてとか、音楽業界に於ける毛沢東主義者について、とか面白いように大変なテーマを歌っていらっしゃるわけなのだ。でも曲のクオリティが異常に高いし、何よりも聴きやすい作品なのでそういうこと関係なしに普通に楽しめる大名作である。ちなみに私の持っているレコードやCDの中で1,2を争うくらい好きなジャケである。しかしCreation時代の彼は、本当に神がかり的に完璧すぎて、今思うと危険なくらいだったなあ・・・。

っつーかamazonマーケットプレイスってたまにイラッとさせられるくらい値段つりあがってるなあ、最近。