Solve It

車のオイルを久々に変えたら何だかやっぱり走り、主に加速が滑らかになって実に嬉しいのであった。

ところでよく、「酒が俺のガソリン」とかいう発言を聴いたりする。古くはK.O.G.A.レーベル社長、というかVenus Peterの古閑氏の「ガソリンは焼酎」発言とかが思い出されるものである。

まあ人間にとって何がガソリンか、というのは色々だろうけれども(私は結構上記の「酒=ガソリン説」が結構頷けるものだなあ、と思うけれど)さて、かように走りを滑らかにしてくれるようなオイルというものがあるのだが、人間にとってオイルは何なのだろうか。と言うか果たして人間にとってのオイル、ってあるのかどうなのか。

ガソリンは何となく思い当たるフシがあるにしても、さて私にとってのオイルとは何なのだろうか。ともすればごつごつしがちな私の内部を滑らかに保つものは一体何なのだろうか。あるのだろうか。

なかなか思い当たるものがないのだが、こういうのはオイルになってるのかも知れないな。The Deathsetの「Worldwide」を聴く。Ninja Tune傘下のCounterからデビューのバンドである。去年のフジロックでのライヴの模様をテレビで見て一発で気に入ってしまったので今こうしてアルバムを聴いている。ライヴではシーケンサーとドラムとギターの組み合わせがチープながらも格好良かったし、何だかパフォーマンスも滅茶苦茶破天荒で凄かった。それに比するとこのスタジオ作品はドラムスが打ち込みだからちょっと破壊力は劣るのだが、めっちゃくちゃに疾走感あるシーケンサーとエフェクトかかったヴォーカルとギターサウンドと、とにかく闇雲に突き進む感じはビンビンに伝わってくる。なんせボートラ含めて20曲なのに30分程度というあっけなさもまた素晴らしい。できればこのままチープながらも疾走していくような、そういう何だか収まるところに収まらないやんちゃぶりを保っていってほしいものである。なんかこういうチープさを逆手に取ったような、エレクトロパンク的(所謂)な音作りって逆に新鮮だったりするわけで。と思いきやNinja TuneからのDaedelusのリミックスTouchstone & Remixes of for Wi [12 inch Analog]をやってて意外にヒップホップ的マナーだったりして、実は引き出しが多い連中なのかも知れない。それでも自分たちでやるときはこういう音になっている、というのは実に信頼が置けるなあ、とか思ったりするのだった。