The Vast Structure Of Recollection

じゃんじゃん更新しようと思ってたのに気づくとこんなに日が開いてしまっているもんなのだなあ・・・。とりあえず我らEVOLは11月27日は2人ともソロで、28日はAOBA NU NOISEで、と2日連続でDJいたしますのでよろしくお願いいたします!詳しい告知は後ほど!

で、この間は我が街最大のHMVが閉店してしまった。超今更な話題なのだが。なんか最終日は混雑していたとのことであるが、私は行かなかったのだった。だって別にそこで新入荷があるわけでもないだろうし、というか前日街に出た時に買い物していた、というだけなのだけれども。

寂しい、とかいう前に困る、というのが正直なところなのだけれどもまあ、それは置いておいて同店舗にまつわる思い出を考えると、不思議と可愛い店員さんとの出会いくらいしかパッと思いだせないのだから困りものだ。当時は多分に私も大分おかしかったのだろうけれども、彼女がレジにいる時には彼女のレジにブチ当たるように計算してレジの列に並んだものである。しかもなるべく長い時間そのレジに滞在できるようにカードで買い物して名前書いたりとかしていたものである。

で、それが10代の頃とかだったらまあ笑って済ませる話なのかも知れないけれども、23、4の頃だったりするからなかなかにしょっぱい。でも、これは男性だったらなんとなく経験あるんではないか?(←無理やりな一般化)というかレコスケくんレコスケくん COMPLETE EDITIONだって、CD屋の店員が可愛いから一時期CDしか買っていなかったではないか!しかもレコスケくんは彼女からCD袋に手紙入れられたりしていて猛烈に何だか俺は、あの回を読んだ時には悔しかったというか衝撃を受けたというかなんで俺は漫画の世界に生きていないんだと泣いたというか・・・(ウザいので以下略)。まあ、でもそんなクレイジーな20代前半でもある意味正気だったと思うのは、音楽でモテようとかそういう幻想を本気では抱いていなかったことだろうか。ShellacTerraformとかTindersticksCan Our Loveとかばっかだったからなあ、彼女のレジで買ってたの、ってモテなかったのが不思議なセレクトじゃないか冷静に考えたら!(←発狂)

結局話しかけたりすることなんか全然できなかったものだけれども、その後色々あって何だかその彼女と飲みに行ったりメールしたりするようになったのは、何だか不思議な話だ。まあ、ひとつだけ言えるのは全てタイミングがある意味良かったのだけれども、同時にある意味悪かった、ということだけである。あ、別にGeorge Harrisonの各国盤7インチ買いまくってしまった、とかそういうレコスケのりの話ではないのだけれども。且つ、何かあった、というわけでもないのだけれども。

となんか同店舗の閉店に関して渋谷店になぞらえて変にセンチメンタルな方向に持って行こうとする向きが多いのであえてこう書いてみたのであるが、何だか変にもっと過剰にセンチメンタルな気分になってしまった・・・。しかしそれはCDとは関係ない話なのでどうにもこうにも、なのであるが。というかあえて関係ないように考えるしかないのである、私としては。打撃なんだ、本当に・・・。

Mark McGuireの「Living With Yourself」を聴く。EmeraldsのギタリストのソロアルバムフロムEditions Mego、である。本家はこの間の同レーベルからのアルバムDoes It Look Like I'm Hereくらいしか聴いていないのだが、実に良い意味で意外な作品で一発で彼らにはやられてしまった。で、このソロアルバムであるが、アートワークにちりばめられたポートレートの数々や、音楽にちりばめられた家族の会話のサンプリング(?)、曲名などかもわかるようにごくごくパーソナルな思い出をモチーフにした作品である。本家もかなり涙腺を刺激するようなメロディ、フレーズの目白押しだったのだが、こちらのソロはもっとこじんまりとしているが故に、そして上記のようなこのアルバムの背景故に、何だか郷愁誘われ感が3割増し、である。別に私はアメリカ生まれアメリカ育ちの20代ではないから、当然共有なんかできるはずないのに、何故か最大公約数的に郷愁のツボを押してくるのだ。具体的な音的にはキラキラと、時にビラビラとしたギターの響きが強烈で、実にミニマルである。まあジャーマンロックを彷彿させる、というのは本家Emeraldsを形容する際によく聞かれる言葉であるが、こちらではそういう感覚よりも(月並みだけれども)The Durutti Column的な初期Felt的な内に向かう感じが濃密である。まあノイジーなバンドサウンドまでが顔を出すのだが、それとて切ない。今日みたいに何故か勝手にセンチメンタル過剰になりがちな日にはもってこいの音楽である。ちなみにEmeraldsのシンセ奏者によるOuter Spaceも良かったし、何だか当分目が離せないな。