2 Years On

今月のAOBA NU NOISEは7月27日の日曜日です!20時からですが、今回は通常のイヴェント形式ではなく、CLUB SHAFTで焼肉宴会akaBBQ、もしくはAOBA NIKU NOISE、ということになりそうです!

結局何をやってもAOBAはAOBA、なのでよろしくお願いいたします!親睦会的イヴェントになりそうですが、ちゃんと音楽はある(はず)のでよろしくです。

そしてDJではなく私がドラマーとして出演いたします(以下は企画者濱田多聞氏のブログから引用

「騒音的美学の終焉」@ k's studio 2F Garage(仙台市青葉区国分町1丁目4-7 OMビル2階)2014年8月9日(土)開場19:00 開演 19:30 料金:1200円+1drink(ソフトドリンク300円、アルコール類500円)※飲食物持込可
出演: PAN、澁谷浩次&瀬川雄太、De Qui Nai、Que Sera Sera
私のアルバム「お茶を濁す」にもギターで参加してくれたりマヘルシャラルハシュバズのメンバーとしても国内外で活躍する、大谷氏率いるPANをお呼びします。私自身ライブを見たことないし、ダブナルコティックスタジオで録音されたという音源も持ってませんが、楽しみにしています。ドラムは自称器用貧乏こと芦田君(yumbo,国旗など)が担当するそうです。地元仙台からは家が近所の澁谷浩次氏(yumbo)とTadzioなどの録音エンジニアとしても活躍する瀬川雄太氏(subtle)のユニットや長年の時を経て復活するtdsgkと高橋誠(漂流教室、レイジーホースなど)による即興ユニットDe Qui Nai、新メンバー加入、オリジナルメンバーの転勤を経て約1年半ぶりのライブとなるQue Sera Seraの計4組の出演となります。

ということで要は2アクトで私がドラムをたたく、というLIVE AIDPhil Collinsばりの(いや、これが伝わるのはある年齢層の方々であるのは重々承知である)1日です。そのDe Qui Naiはまあ、グダグダとした即興を真っ向から否定する、ハイテンション激ユル低温即興ロックンロールをやります、10年ぶりに近い勢いでの復活です。そしてQue Sera Seraは新しい編成のトリオとなって、しかもそういう新体制とか関係なくライヴ自体1年半ぶりくらいなので最早誰もがその存在を忘れているのではないか、という感じですがよろしくお願いいたします!勿論澁谷さんの今回のユニットだって素晴らしくないわけがないですし、PANは観たことないので楽しみです!

さて、今日はそんなQue Sera Seraの練習を午前中やってから午後早い時間からビールをたらふく飲み、帰宅してからも飲みながら映画を観る、という実にAlcoholidayBandwagonesque、な感じであったがその観た映画ってのが「恋する惑星恋する惑星 Blu-rayだったりしたから大変だ。

おそらく私くらいの年齢である程度色々サブカルチャー(うわあああああ!!)的なものに興味を持って過ごしてきた方々なら恐らく必ず観ているだろうウォン・カーウェイの映画である。私はサブカルチャー的なものに興味はあったけれども結局全てロックンロールに帰結、という人生を歩んできたのでお恥ずかしながらこの2014年にWOWOWで放送されたものを録画した(しかも私が録画したものではなく)形で家のテレビで、というのが初体験だったのである。

ウォン・カーウェイの作品はそういや「マイ・ブルーベリー・ナイツマイ・ブルーベリー・ナイツ [Blu-ray]を観たな映画館で、とか思い出し、あら場所も話も全然違えどなんとなく相通じる場面設定(お店の感じとか)ね、とかやはり旅の話が(実際行くかどうかは別として)、とかたった2本しか彼の映画観てないのになんとなくしたり顔で語りたくもなるけれども、そんな付け焼刃の話なんて面白くないから止めておこう。

オムニバス的に2つの上手いこと行くような行かないような、もしくは全然ラヴでもなんでもないような、という、ラヴ・ストーリー?(というか始めに失恋ありきの)が1本にまとまったような作品で、映像の、例えば動きのスピードの違いが同時に一画面で、とか面白いなあ、とかこの照明の感じとかインパクトあるなあ、とか色々思ったりしたのだが、使われる音楽のインパクトが半端なくて、別にそんなに好きな曲でなくても実に印象的な使われ方をしていて感心する、Dennis BrownとかMamas And Papasとか。

しかし94年の香港の映画なので、当然ながら携帯電話はなく、メールもない。あってもポケベル程度、であるが、嗚呼このコミュニケーションのあり方のふくよかさよ!今の世の中だったらこの映画は存在すらできない、否、していても面白さ、というかこちらの気持ちの掻き立てられ具合は半減、いや、8割減であろう。手紙だったり電話だったりポケベルの時代だからこそ、の展開が実にすばらしく、今この便利さと引き換えに私たちはポエジーを失っちまってるんだよ・・・、とかアルコール漬けになった脳みそで一人ごちてみるのであった。

とまあちょっと面白かったのでじっくり観てしまったが、この映画のフェイ・ウォンの可愛らしさは半端ない。これは恋する。でも彼女がこの映画の中でしていること、これはマジで恐ろしいことなのだが、全然映画の中ではほぼスルーになっているんだな。これは何故だ、ポエジー故、なのか・・・?あと、2番目の話の元カノが可愛い、というか回想シーンの中の彼女がすげえ魅力的でちょっと恋する。いや、その黒い下着故か・・・?まあそういうこと置いておいても、これ10代20代で観てたら、めっちゃ恋愛のことで頭いっぱいになっちゃってただろうなあ、と40歳を迎える年に思うのだった。今だから冷静なのだけれども、いやいやこれは変に妄想しちゃうでしょう、若かったら・・・。と映画「モテキ」の時の感想と同じ感想をここに記したい。

とまあどうでも良い話に堕してしまっているがちょっと気持ちが高揚したので記している。まあ、ここをお読みの方々には「何を今更・・・」という感じなのだろうけれども。

ということでHow To Dress Wellの「What Is This Heart?」を聴く。こちらもお恥ずかしながら初めて聴くドイツ出身のシンガーソングライターのサードアルバムである。いや、「絶対好きだよ」というプッシュを食らって聴くものって結構「いや、俺どう思われてるんだろうなあ皆に」と疑問を抱いたりすることが多々あったりするものだが、このアルバムはプッシュ食らって聴いて良かった、と思えるアルバムである。一応タワレコのダンスミュージック、というかクラブミュージックのコーナーに置いてあったのだが、いきなりTom Krellさんのファルセットヴォーカルと隙間を生かしまくったバラード連発で一瞬焦る。しかし、James Blakeも広義の(というか彼の場合登場の仕方がな)クラブミュージックと捉えられるこの世の中ではそのコーナーにあっても仕方がないのであろう。とまず自分を納得させることからスタートさせて聴いたのだが、実にシンプルに歌を聴かせる、それでいてスケールのデカさの半端ない、メロウなアルバムである。ビートもあるにはあるが、強烈にダンサブル、という感じはなく(ただ、ベースのデカさやドラムのパターンはなるほど、と思わせられる)、あくまで彼の歌をどかんと中央に置いた音作りになっているので、何というか今様のインディR&B(なんだこのジャンル)として聴ける。しかしそれにもしても何だかこのソフトで滑らかな感触は。音の感じ、というよりも全体的に非常に湿っている、そして泣いちゃいそうなくらいセンチなメロディに、美声、ということでDrakeのアルバムとかRhyeのアルバムの中でも特濃の曲を連続して聴いているような気になってくる。まあ、これ1枚しか聴いていないので何を言っとんのか、と言われれば全く返す言葉なぞないのであるが、いやー夜に聴くには最適なスムーズな音楽、である。そして、身悶えする感じの、誤解を恐れずに言えばセクシーな音楽、でもある。いやいや、まだまだ世の中出会えてないだけで素敵な音楽がどんだけあるのよ・・・。