New Year

今年も大活躍しました、そしてこれからの厳しい残暑にも!AOBA NU NOISEのTシャツです。

aobanun

 

さて、昨日夕方、無事に車が職場に届き、これまでの徒歩電車レンタサイクル、という生活に一応の終止符が打たれたのであった。ご心配、応援くださった皆様ありがとうございました。昨夜、車で帰宅する際にはマジで「ここまで辛かった」と涙ぐんだことは嘘のような本当の話である。とりあえず1か月以上、「こういう生活をエンジョイしてます」という設定で生きてきていたわけだが、その実結構週末になると身体が悲鳴をあげたくなっている空気を察知していたし、大体休みの土曜日でも前日に「明日いらっしゃいますか」とかいう配慮のない言葉を吐いて私に無邪気に出勤を強いて、ゴミのような書類のチェックをさせていた連中には全力で呪いをかけたりもしていた。

 

まあいくら新しい車、といえども2008年製、走行距離も少ないけれども今のサイクルの早い世の中に於いては最早旧車とも呼べるかもしれない車なので、CVTとかなんか故障しそうで怖いところもあるのだが、とりあえずは快適に「自動車」というもののありがたみを感じているところである。

 

前に乗っていたキューブキュービックは最初期型で1400CCというものだったのだが、今回はそのキューブキュービックの最終型で1500CCなので大分ドライヴフィールも違っていて加速も違うし、エンジンも「頑張っている」感がないので、同じ車でもこんなに違うものなのか、と新鮮な驚きがある。加えて2008年当時の最新機能がてんこもりで、カーナビがある!バックモニターがある!暗いとライトが勝手に点く!鍵を持っていれば触るだけでドアが開く!という今となっては当たり前の機能の「ハシリ」のようなものがフルコンボで、なんというかレトロフューチャリズム的観点からの面白さもあって、なんか刺激される。あとシフトをバックに入れると勝手にドアミラーの鏡面が下を向いて地面をよく見えるようにしてくれるのは、あんまり他になかった機能かもしれないので、マジで感動した。

 

ただ、2008年当時の最新機能なので、iPodがつなげられそうなのだがライトニングではない昔懐かしの幅広の接続口だったり、そこにライトニングのアダプターをかませて私の古いiPhoneを接続して音楽を聴こうにもうんともすんとも反応しなかったりして、私のApple Musicで音楽をダウンロードして車で聴く、というライフスタイルが通用しなくなってしまったのには閉口している。外部端子もないのでつなげられないし(多分純正パーツで今回の車のナビにつなげられる外部端子アダプターもあったみたいなのだが、当然見当たらない)、ブルートゥース?は?青い歯?何それ?という時代のものなので軽く八方ふさがりである。JBLブルートゥーススピーカーのデカいの買って車載用にするしかないのか・・・。でもCDは聴ける、問題ない。ついでにナビの画面に「ワンセグ」という言葉が見受けられて、おおレトロフューチャリズム、と興奮したのも追記しておこう。

 

しかし本当に面白い話はここからだ。今回の車は姫路の販売店から買ったので陸送で運んでもらったわけだが、車内をチェックするとコンソールボックスに物が入っていた。いや、ここら辺普通販売店で処分するよな、とか思いながら見ていたのだが、兵庫県明石市の墓石屋のパンフが入ってて、まあ捨てた。

 

そしてCDも入っていた(ここからは非常にセンシティヴな内容なのでご注意)。えーCDも車と一緒に手放しちゃうなんてこれ必要なかったのかなあ・・・、と思って見てみるとコブクロの「奇跡」

というケース付きのCD+DVD、あとなんかファン選曲らしいコブクロのベスト盤CDのディスクが裸で入っていた。

 

すわ、どんな嫌がらせか、と思いながらいたらもう2枚裸のCDディスクがあって見てみたら「5296 My Best」と「5296 My Best 2」という自家製のCDR2枚だったのにはもう、唖然とするしかなかった。5296でコブクロ、苦笑以外の何物でもないのだが、たまにナンバープレートが「5296」になっている車を見たりもするし、ファンの間では実に当たり前の表記らしい。

 

というか、よくもまあ私のものとなる車にこんな汚らわしいもの入れてくれたものだなおい!とその中古販売店にキツめのクレームの電話をかけて、購入金額の一部返金しろや、とか言おうと思ったりもしたが(結構マジで電話かける寸前まで行った)、いやまあネタを提供してくれたから良いか、と落ち着いたのはもうすぐ49歳になる大人の余裕か。しかしよりによって私の車に虫酸が走るくらいに嫌悪しているコブクロのCD、うち2枚はお手製のベスト、というとんでもないもの入れてくれたものである。

 

でも要は前のオーナーがそのCD手放しちゃったということは、もうファン辞めちゃったのかな。つまりそれは前のオーナーも正しい人間としての道を歩み始めた、ということの証でもあるので、要は脱会、みたいなもの、という風に捉えれば非常に前向きな行動の副産物、として私の車の中に遺されたCDがある、ということなので、まあ良いことなのかも知れないですね、はい。しかしとりあえずお浄めしないといかん、とセヴンイレヴンに届いていた羊文学のCDシングル

を引き取ってきて即開封して狂ったようにリピートして帰宅した昨夜であった。

 

同時に引き取ってきたThe Breedersの「Last Splash」の30周年記念エディションなんてものを聴いている。

PixiesのKim Dealのサイドプロジェクト、として始まったバンドが、メンバーチェンジを経て、且つPixiesも解散したのでメインプロジェクトとして本格始動した1993年リリースのセカンドアルバムである。いやーもう何万回聴いたかわからないがアナログではとりあえず初めて聴いている(45回転リマスター2枚組+ボーナス片面ディスク、である)。ファースト

がまあ今も昔も変わらず私の中ではベストなのではあるけれども、取っつきやすい魅力に溢れたこのセカンドもやはり素晴らしい。Kim Dealの双子の姉妹であるKelley Dealが加入して、ファーストからいる元The Perfect DisasterのJosephine Wiggs(大好き)も加えた女性3人に男性ドラマーJim Macphersonという4人のまあ、ストレートなロックサウンドは今聴いてもしゃきっとしているしアルバム全体もカントリー風味なカヴァーやらインストを交えたり、前年の既発シングルの再録とかも交えた構成が実に見事で、代表作たりうる風格の感じられる1枚である。そして今回のボーナスはDinosaur Jr.のJ. Mascisを大フィーチャーした「Divine Hammer」とか2曲しかないけれども聴きごたえ抜群で、まあ30周年記念盤、ポイントをどかんとかませないといけないくらいに高額だったけれども、ブックレットもキレイだし、買わねばならぬものだったな、と思っている。明日は車でこれの30年前のCDを聴こうかな。