Tears Run Rings

"AOBA NU NOISE" 2008.12.29(mon)@CLUB SHAFT  OPEN: 20:00~  ADV:1500yen(2D) / DOOR:2000yen (2D)

Guest BAND: Kokyu  BAND Act: -W-(Waikiki Champions), runny stools, KODA  DJ's: EVOL(Love records), BOW, DROP, RAMBO

なんかゲストバンドが今回は出るみたいですよろしく!EVOLは今回「かっこいいロック」(←くどいですがあと2回くらいなんで大目に見てください)やりますが、結構早い時間かも知れませんので忘年会中抜けして来てください。

ところでそろそろ2008年を振り返ってみるのも乙なものであろう。私はThe Prisoner Of The Pastだから過去を振り返るのは得意である。

さて私の2008年は、初めてロックフェスなるものに赴き、なったことのないような謎の病気にかかり、The Only Onesを東京で見て、20年近く共に歩んだコンポに別れを告げ、歯医者に20年ぶりに通い、という1年だった。更には旧ブログNag3をちょっと一旦終了させこちらにやってきたのも今年だった。そう考えると現実界に於ける私、というよりもこういうヴァーチャルなネット上に於ける「私」に関してドラスティックな変化があったのだなあ、今年は。しかし「Nag3」からこちらの「日々散歩」への移行、って解散して翌日同じメンバーで再結成した有頂天のような印象を持たれる方もいらっしゃるかとは思うのだが、何かを狙ったわけではない。単に斗いの意志の表明、的に解釈していただければ幸いである。

宝くじが当たらなかったこと、埋蔵金を掘り当てなかったこと、振り込め詐欺で間違って私の口座が振込み先に指定されなかったこと、とかが悔やまれると言えば悔やまれるが、それ以外の点ではまあ、無事に生き延びられた1年だった、とまとめられるであろう。何よりである。来年もとくに執着があるわけでもないものの、サヴァイヴできるならしたいものである。そのためにも変に私の心を惑わす連中(身の周りの奴だったりもっと大きい存在の奴だったり)には即失せろ、と命じておきたい。本気である。

でもまあ、関係ないと言えばそんな連中は関係ない。なぜなら今年も古いとか新しいとか関係なく音楽を楽しく聴いたりしていたのだから。ということで突然仕事から帰宅したら衝動的に聴きたくなってMarc Almondの「The Stars We Are」を聴く。1988年リリースって20年経つのかこの名作から。デラックスエディションでも出すべきである。ご存知Soft Cellの彼が放った大名作である。それまでの作風に比べるとかなり軽やかでポップで美しいメロディが際立つアルバムで、まあ私なぞはこのアルバムから彼の虜になってしまったわけであるが、入り口としても最適だったかな、と思ったりする。何よりも力強く伸びやかに、美しいメロディの楽曲を歌い上げる彼の声が素晴らしい。時にぬめっと時に爽やかに表情を変えてこちらに迫ってくるのである。そして生音と打ち込みのバランスもよく取れたバッキングも感動的である。ストリングスにブラスも入ってゴージャスではあるが、バッキングに「上から乗せた」感じではなく「完全に一部」として鳴っているので全く違和感などない。Nicoの生前最後の歌声が聴けたり、1ヵ月近く全英No.1を独走した故Gene Pitneyのカヴァー(Nick Caveも同曲を取り上げていたりするKicking Against the Pricks)曲など話題性にも事欠かないのであった。って言うか彼のアルバムジャケットでは、初めて黒が基調ではない作品だったりしてそこら辺も象徴的。と淡々と書いてはみたものの、昔のレコ屋店員時代の血が騒いできて「全人類必聴」とか「聴いてから死ね」とか言いたくなったが大人だから言わない。