Heartache

私は細かいことがちょっと気になり始めると、そのことがずーっと頭から離れなくなってもの狂おしくなってしまったりする人間なのである。

恐らく人間としてのキャパシティが圧倒的に小さいからなのだろうけれども、本当に何か1つのことが気になり始めるともう駄目なのである。

今日新しいテーブルが我が家に届いたのであるが、脚は組み立て式で自分で作業しなければならなかったのである。4本の脚をビスで止めてよしオッケー、となるのであるが、床に置いてみたところ若干4本がしっかりと接地していないようであった。

まあ実際使うときにはそんなに変に負荷を加えることもないだろうし、実際敷物を敷いた上に置いて使うわけだからそんなに気にしなくても良いであろう。良いであろうとわかってはいるものの、どうしてもどうしても気になるのでもう一度脚を外してビスで微調整に微調整を重ねてはひっくり返して接地状況を確かめ、とかやっていたら余裕で3時間近く経っていた。え、その後どうなったかって?結局この脚が4つきちんと接地しないのはもう脚の構造上しょうがないんだ、と自分に言い聞かせて丸く収めるように努力している真っ最中である。

そういえばスピーカーもなんか右側からの出力が小さいような気がして、アンプの裏のスピーカーコードを何回バラしたことか。実際問題接続が若干おかしかったみたいで、しっかりと音が出るようになったわけであるが、こうなってくるといつ何時おかしくなっているのかわからない(結構あったのだ)ので、普通に聴いていても右と左のバランスに異常に注意を払うようになってしまって、結構神経質である。もう右も左もどかー、とかいうガレージ系ならば結構安心していられるのであるが、何か調子に乗って右左の振り分けが細かい奴とか音が右と左に飛びまくったりするような奴だと、本当に大丈夫なんだろうか、こういう音量のバランスで、を気になってしまって何だかこう、なかなか落ち着かない状態に陥るのであった。

昨日もスピーカーコードつなぎなおしたくらいにして、という状態でGene Loves Jezebelの「Discover」を聴く。これがまた右と左でギターが振り分けられてて・・・。まあ、それは良い。これは良いバランスで聴いている。何と言うかポジパンというかネオサイケというか、そういう文脈で語られることの多かった双子率いるバンドの86年作品である。確かこの時期5人組に正式になっていて(確かGeneration Xのメンバーがいたような・・・)音的にも逞しくなり始めた時期の作品である。しかし何と言うか、このGLJは曲作りがたまにドカンと強烈なナンバーはあれど、結構地味なのである。ギターワークとか繊細だったり、構成もよく練られているのであるが、ルックスはこんなにも派手なのに何だか曲的には結構地味な印象の曲が多い。そんな中でもヴォーカルが突如素っ頓狂な金切り声を上げたり、時折お経のような強烈な一本調子具合になったり、と結構暴れているので、そこで好き嫌いが別れたりするかも知れない。でもそういう作品ながらも、地味ながらも、結構聞かせる展開が多くしみじみ良いアルバムである。出世曲「Desire」はやはりインパクト的にも出世曲らしい風格を湛えていて納得だったりする。この後彼等は賛否両論のポップになった作品を出し(地味さが致命傷だった彼等にしては会心の作なんだけれども。ちなみに私は賛、である)、何と双子の兄の方が脱退して、それからハードロック的展開になっていく、という衝撃的な道を辿っていくわけで、そういうことも踏まえて聴くとここでのまだまだ素朴な佇まいは(ルックスは派手だけれども)何だか愛らしく思えてくるから不思議である。