Dog Days Are Over

よろしくです!

stereo♪ vol.2 @ pangea  日時:9月26日(土) 20時〜29時  
料金:ADV.1500円(1DRINK),DOOR.1500円(1DRINK) おつまみ持ち込み可!!自由に持ち込んでください!

Genre:Post Rock,Electronica,Indie Rock,Indie Pop,Rock.Pop,J-Pop and more......

仙台の音楽好きの人が集まって DJが流す音楽を聴きながらお酒飲んではしゃごうというイベント。 踊るようなイベントではないし,DJもテクニックも何もなし,選曲するだけの形です。 お酒を飲んで新しいつながりを作ったり,話したりできたらいいなというイベントです。

DJ:MaHiRO、tdsgk、めぐる、ベックジラ、ツカサ、よらよら、わたる、石油王

何気に食べ物持込可なんですな。是非!

たまにヤキが回ったな、と思うことはないだろうか。何だか今までは問題なかったことなのに何だかありゃりゃ、みたいなことはないだろうか。私はこれまで幸いにしてあまりそういう経験はなかったのだが、この間強烈なことが起きてしまったのだった。

タワレコでポイントでCDを買おうと思い立ち、お目当ての1枚を手に持ち、どれもう1枚、確かScott Walkerが参加した女性ヴォーカルの新作があったはずだ、おこれだこれだ、と思い買ったものは全くの別ものだった。

最近もはや音楽雑誌はほとんど読まなくなり、記憶力も往年のミラクルな力を失いつつある今、実に当然と言えば当然の事態と言えば事態なのだが、これはショッキングな出来事であった。よく同じような特集、同じような文脈で一緒にフィーチャーされていたものだからさあ、と自らに対して言い訳しながら、もうあれか、新譜とか聴くなよ年寄りはよ、とか言われているようなものなのだろうか、と変に被害妄想を増大させながら、そして項垂れながらその間違いCDを聴いてみたらば、これが最高だったのである。

Florence + The Machineの「Lungs」が最高だったのである。ちなみに私が買おうとしていたのはBat For LashesTwo Sunsだったようである。もうみんなバンド名、FeltとかU2とかABCとかLoveとかSuicideとかWhitehouseとかSPKとかDAFとかシンプルな名前にしてほしい、と年寄りは思ったがそれは全くもってお門違いなのでやめておこう。これは新人女性ヴォーカリストFlorence嬢とそのバックなのだがバックは流動的らしい。ジャケの感じとか(少ないながらも)得ていた情報によると何かフォークっぽい、とかエレクトロニカっぽいのか、と思っていたらいきなりガッツある、エレクトリックギターのカッティングもジャッキジャキのポップなロックだったので軽く驚いた。百聞は一見にしかず、ということか。Florence嬢のヴォーカルは伸びやかだけど気持ち声質が低めでパワフルで、思い出されるのはPJ HarveyThe CranberriesのDolores、そしてKate NashMade of Bricksだったりする。なんか本当にKate Nashっぽい部分があるよな(もっともFlorence嬢たちの方がガツンという肉食的勢いが強いけれども)、とか思ったらプロデュースを数曲Paul Epworthが手がけていて、あらなるほど、とか思ったりしたのである。ハープもフィーチャーされたり、プログラミングも散見されるような結構凝ったアレンジの楽曲が続くのであるが、何よりもこのドラマティックなメロディ具合が素晴らしい。もう私くらいの年齢になるとこういうガツンと鷲掴みしてくるような有無を言わせぬメロディが無性に嬉しかったりする。何かしかも憂いを秘めているような進行具合だし、何か身体が覚えているようなフックの連続というか何と言うか。あと「ここ聴かせどころですよ!」的怒涛のコーラスの入り具合とか。でもそれがこってりとはしているけれどももたれるような大袈裟具合になっていないのは多分前述のPaul EpworthとかJames Ford、Stephen Mackeyと言った豪華プロデューサー陣の手腕によるところも大きいのだろう。まあ何よりもこのメロディの畳み掛け具合とFlorence嬢の声質が好み、ということがあるのだが、こういう出会いだったからこそ、より一層心に響いたりする、嬉しい1枚である。