Morality Is Vanity

月に一度のお楽しみ、AOBA NU NOISEは8月28日(日)夜22時スタートです!詳しくはまた後日!

そういえば突如岡村靖幸の「聖書」聖書(バイブル)というシングルのことを思い出したりしたのだった。

歌詞はわかりやすく言うとクラスメートが中年と付き合っているんだけどそんなの汚れてる、僕と付き合ってよ、という内容なのだが、問題はその中年である。「なんで35の中年と恋してる」という歌詞がある。35歳って中年!嗚呼!

当時私は14歳。何の違和感もなく35歳=中年、ということを受け入れていたのであるが、いざ自分がその年齢になると全力で否定したくなる。というか岡村ちゃん、あんた間違ってるぜ!とか言いたくなるのだが、当時岡村ちゃんは輝きまくっていたから何の意味もない叫びであろう。そのまま輝きすぎてちょっと岡村ちゃん、その後大変なことになってしまったが・・・。

まあいずれにせよ名曲ではあるのだけれども、35歳で中年、なのか。いまだに気持ちは当時のままなので、「だよね35歳って中年だよね」とか思ってもおかしくないのだが、いくら変わってはいないと言えども実年齢には実にコンシャスなわけで、いやいや、困ったものである。いくら若いつもりでいても、20年以上前に中年と定義された年齢に自分が達してしまうとなかなかにもやもやとした気持ちになってしまうのであった。

まあ良い。中年であれ何であれ。私は変わっていないわけだから、呼称だけが少年→青年→(なんかあるっけ?)→中年、と勝手に移り変わっていっただけなのだから・・・。だから中学生のままの頭で28日のAOBA NU NOISEよろしくお願いいたします。

ということで結局今日も中学から高校に上がる頃に聴いていたMomusの「Monsters Of Love」を聴く。90年リリースのシングルコンピである。とは言え彼のシングルはこの時点で4枚しかなく、そのうち3枚からの楽曲と未発曲などを収録した作品である。この時期彼は初期のギター弾き語り的スタイルからどんどんエナジーよりのダンスビートを取り入れていっていた時期で、その路線が89年に極まったか、という後にちょっと一休み的にこのコンピが出たのだった。初期のアクースティックギタージャカジャカに何だか禍々しいエフェクトやら何やらが被さるシンプルな曲から、ダンスビート(Dave Ballリミックスなんだな、気づけば・・・)ばきばきの89年のシングルまで、スタイル的には結構変化に富んではいるものの、彼のしゃべくり一歩手前ながらも歌心溢れる繊細な歌声は変わらず、また何だかエグイ、切り込みまくりのちょっと刺激的な歌詞などなんら変化はないわけであって、その点この時点までのMomusのスタイル変遷も含めた歴史をたどるには格好のコンピである。しかし何回聴いてもドラマティックな「Murderers, The Hope Of Women」には昂らせられる、いまだに。あれから20年経って、昔あんなに高かった彼のシングルも今ではかなりお手頃価格で入手できるようになり、彼自身の音楽的なスタンスも変わったように感じているが、彼が本当に天才、というか魔法のような中毒性を振りまいていた時期をこうしていつになっても聴きたくなるものであった。本当に自分、変わってない、というか成長がないのか・・・。